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煙に巻く

作者: あまね

 フィクションですというのは、逃げ道だと彼女は息巻いた。


 半年ぐらい付き合えば、三回ぐらい息巻いた彼女が見られるので、そろそろかなぁとは思っていた。


 あー 面倒臭い事になったとも思った。


 しかし、彼女と付き合う以上、これは覚悟するべきことであるとも分かっているので、とりあえず話をきくことにした。


「いやだから、漫画やアニメにおけるフィクションですというのは逃げ道なんだよ、フィクションと言いつつ、玩具買ってねみたいな、真似すんなっていっているのに、真似っ子の玩具売るとか、どう考えてもおかしいでしょ」


 漫画やアニメの過半数は、フィクションだろうし、もう半分はノンフィクションだろう。


 子供向けの漫画やアニメにおいて玩具というのは、一種の儲け話の一つだ魅力的とうつれば多くの金が動く。



「商業的におかしくないよ」


 どう考えてもは言い過ぎである。


「確かに商業的な考えは分かる、私も踊った事がある少女時代に、だけど今さらだけどね、正義の味方がセクハラじみた変身シーンとコスチュームで、敵と戦うとかないでしょ」



「大人になって真似すんなとは言ってないでしょ」


「子供でも真似しちゃダメでしょあれは」


「あれはフィクションだから」


「ほら逃げた」


 まぁそういう見方をされたなら、フィクションだからと逃げるのは、当然である。


「フィクションだからって、その辺の配慮はしてほしい」


「いや、どんなコスチュームでも興奮する変態はいるよねぇ、変身シーンが分かりやすく商業的な小細工をいれやすいるし、変身シーン抜いたら抜いたでクレームくるよ分かりにくいって」


「この物語はフィクションですの後にセクハラや一般的倫理観からずれた描写もありますが楽しんでくださいと書けば、許されるとは思わない?」


「セクハラを楽しもうというのは、本末転倒しているでしょと騒がれない?」



「面倒臭いわね、その連中」


「君もまさにそんな連中だけどね」


 自覚症状ないのかと、呆れそうになるが、わかった上でいっているのなら、それはそれで面倒にはかわりない。


「全ての人間が、不幸にならないためには、口をつぐみ、目を閉じ、息をひそめ、家で寝てなければならない、果たして、それは幸せだろうか」



「騒ぐ人物こそ、世の中を幸福にし、社会的責任、社会的奉仕を率先として行っていると言うことね」


 別に特段彼女を褒め称えているわけでもないけど、まぁうん、ここは口をつぐみ、目を閉じ、嵐が過ぎ去った事としよう。


 社会的責任なんて言っていても、どうせすぐに飽きて、忘れて、時折息巻くのは彼女が、彼女らしい幸せな生き方をしているのだろう。


 それにどうこう言うのは筋違いと言うものだ。


「説教臭いところどうにかしたほうが良いよ」


 笑顔で、のほほんとそう言われても。

 彼女らしい幸せな生き方をしている。


 そう思えば、腹も立たないと思いたい。





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