ホワイト幼稚園の決戦
ホワイトシティ、そこは雪が積もっているこの地方最北の都市。そのホワイトシティにあるホワイト幼稚園では朝から園児達が遊んでいました。ホワイト幼稚園に通うクマの女の子のエルサとキツネの女の子ルック、ネコの女の子のチャールスは仲良し3人組です。いつも通り園内に向かって歩いていました。だが、その時突然後ろから3人は狙撃されたのです。3人を何発もの銃弾が撃つと、ルック、エルサ、チャールスは雪の中で赤い血を流しながらその場に倒れました。
漁銃を構えていたのはマロンです。マロンは猟銃を持つとホワイト幼稚園に侵入しました。侵入扉を開けると、ガラスを割りました。その音にびっくりした園児達が声を上げます。
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「うるせえな!ぎゃあぎゃあ、騒ぎやがってよ。」
マロンは猟銃を構えると教室にいる園児達に向けて発砲しました。園児達に次から次へと弾丸が当たると園児達は血だらけになり床に倒れ尽くしました。先生目掛けて、マロンは銃を向けました。
「おい先生、そこに並べ!早く並べ!」
「やめて、お願い。殺さないで!」
「ふん、精々そうとだけ言っていれば良いんだよ。でも残念だったね。生徒の方が先にあんたより先にあの世へ行っちゃったっぽいからさぁ!!」
マロンは銃の引き金を引くと、先生を銃で撃ち殺してしまいました。異変に気が付いた園長や園内にいた先生達はマロンを取り押さえようとして教室にやって来ました。
「貴様、何て真似を!よくも、よくも!」
だが次の瞬間マロンは時間を止めてしまいました。時間を止めると園長と園内にいた先生達を1人1人銃を向けると発砲をしたのです。そして次に時を戻した瞬間、園長や園内にいた他の先生らはマロンの放った弾丸が身体を直撃したのです。その弾丸によって鮮血が飛び散ると先生達はその場に倒れ尽くしました。園児の1人であり犬の男の子であるペルーは、自分だけは必死に助かろうと階段を通って屋上から外へと逃げようとします。だがそんなペルーをマロンは後方から猟銃で狙撃しました。ペルーは血を出しながら倒れます。
その頃、レモンは1人でホワイト幼稚園へと向かっています。ニュース速報ではホワイト幼稚園に銃を持ったキツネの女の子が猟銃で生徒や先生達を銃撃したというニュースが飛び込んできたのです。レモンがホワイト幼稚園に辿り着いた時は既に立ち入り禁止の幕が張られ警備隊が学校に突入しようとしていました。その時突然時間が止まりました。
時間が止まるとレモンの心の中にテレパシーで声が聞こえてきます。その声の主はマロンです。マロンは、言います。
「既に時間は止まっているからホワイト幼稚園の体育館に来なさい。機動隊の奴らも今なら入って来られない。」
レモンは階段を登ります。だが、階段の周りには既に銃撃された園児の遺体が倒れています。階段を通り、教室を抜けて体育館に辿り着きます。体育館でマロンが待ち構えていました。マロンをレモンは睨み付けます。恐ろしい形相でマロンを睨み付けるとレモンは言います。
「よくも、罪もない子供達の命を何人も何人も奪って平気で殺して、許せない。お前だけは絶対この手で。」
「そうやって私に立ち向かおうとしてもあなたには私を倒すだけの力があるのかな?なあ、寄生虫、アニサキス!お前、もうミツバチ幼稚園で園児沢山の殺したんだろ。お前だって一緒なんだよ。もうお前は犯罪者なんだよ。」
そう言うとマロンはレモンを殴り付けました。レモンは反撃できず、マロンに殴り飛ばされて激しい痛みを受けます。マロンは床に倒れ尽くしたレモンを蹴り飛ばすと胸倉を掴んで頬を殴り付けました。そして何度も何度も蹴り付けると持っていた猟銃で、レモンの腕を銃で撃ち尽くしました。レモンの腕に血が流れ始めるとレモンは激しい痛みに悶えました。マロンは、倒れているレモンの方に近付いて行くと、レモンの耳の前に小声で囁きました。
「あんたのお母さん、交通事故で死んだでしょ。あのカフェに突っ込んだ車のサイドブレーキ抜いたの私なの。
あの車の運転手を私が殺して、車をカフェに突っ込ませたのよ。」
その告白を聞いた瞬間にレモンは激しく怒り、マロンに噛みつきました。激しく吠えると、マロンを押さえつけたのです。しかし、マロンはそんなレモンの攻撃に応じない程でした。レモンを引き離すと、マロンはレモンを殴り付けました怒りで我を忘れたレモンは、マロンに対する殺意しかありませんでした。だが、マロンはレモンを更に傷み付けていたぶります。そしてレモンが動けなくなる程、殴り付けて蹴り飛ばすと、レモンの頭部に目掛けて猟銃を向けました。
「ふん、これで最後にしてやるよ。」
そしてその銃弾は遂に放たれました。レモンの頭部には銃弾が撃たれて激しい血が飛び散りました。たった10年しか生きられませんでした。でも、決して辛い人生ではなかったのです。タロウと出会えた事や母親と同じ世界に行ける事全てを知りレモンは立ち直れたのでしょう。そしてレモンの心臓が止まる寸前でした。
(タロウ君、ごめんね。私に勝ち目はないよ。もう、どう足掻いてもこいつには勝てなかった。だってそうでしょう。だけど、忘れないから。タロウ君と一緒に旅をした事も絶対に。)
そして最期の意識が消えていくと、レモンは息を引き取りました。そんなレモンの様子を見て、マロンは高らかに笑い尽くしました。
「はははは、レモンは死んだ。レモンは死んだ。母親と同じくレモンは死んだ。じゃあ最後にお母さんと同じく、焼いてあの世に送ってやるよ。」
マロンは持っていたガソリンをレモンにかけました。そして、自身の身体にもガソリンをかけると火を放ったのです。マロンは火の付いた自分の身体を踊らせながら笑い尽くしました。ずっと笑っていたのです。レモンの身体はどんどん焼けていきます。そんなレモンの前に謎の鳥が現れました。
大きな鳥です。その鳥は、残酷にレモンに言いました。
「レモン、これであなたの存在は始まりも終わりも無くなりました。あなたは死んだのです。あなたはもう生き返る事はありません。母親と同じく、命を全うしたのです。
さあお行きなさい。私の名はジュラーセ、命を繋ぐもの。」
そしてホワイト幼稚園の体育館から出火した炎は燃え広がりあっという間に幼稚園全体に燃え広がっていきました。体育館にはレモンの遺体とマロンの遺体が倒れていました。
レモンの意識の目の前にバレンシアの精神体が現れました。
「レモン、よく来たわね。さあお母さんと一緒にいきましょう。」
そしてレモンはバレンシアに導かれていきました。
ホワイト幼稚園は焼け続けています。タロウがホワイトシティに辿り着いた時には既に火の手は広がっていました。
そしてもう時は既に遅かったのです。




