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ミツバチシティと妖精の踊り

 レモンとタロウの2人は惨劇を忘れるべくミツバチシティにやって来ました。オレンジ一色に彩られたこの街は、至る所にはちみつ工房があるのです。マルチーズの女の子のレモンは街の中にある一個の看板に目が行きました。


「タロウ君、来て来て、妖精の踊りだって。きっと蜂蜜の妖精の踊りが見れるのかなあ。楽しみだなあ。ねえ、一緒に行かない?この近くにある劇場なのよ。」


「うん、良いよ。妖精が踊るだなんて、どんな踊りを見せてくれるのかなあ。凄く楽しみだよ。兎に角行ってみよう。」


ミツバチ劇場という場所があります。その劇場まで2人は歩くと、チケット売り場が見えて来ました。チケット売り場に並びチケットを購入します。色々な動物達が妖精の踊りを楽しみにしているのでしょうか。チケットを購入してレモンとタロウの2人は並んでいる中、レモンはタロウにキスをします。すかさずタロウもレモンにキスをします。


「タロウ君、色々あったけど、タロウ君はいつも優しく私の事を受け入れてくれたね。私、タロウ君の事、大好き。」


「僕もだよ。レモンちゃん。だから、今日は何もかも忘れて楽しもう。」


「まもなく入場となります。」


受付のお姉さんの合図が鳴り入り口のゲートが開くと、タロウとレモンの2人は歩き出しました。そして2人は劇場の中に入りました。中央付近の席が取れたので2人は席に荷物を置いて椅子に着席します。まだまだ開演まで時間があります。レモンは話出しました。


「ねえ、覚えてる?初めて私とタロウ君が出会った日の事。あれは確か、モンシロ町行きのバス停の前だったよね。私がお母さんにスカーフを買いに行こうとした時に、バス停でタロウ君に話しかけたんだっけ。」


「そうだったよね。あの時は僕も1人で旅に出ていたから、まさかレモンちゃんと一緒に旅に出る事になるだなんて思わなかったよ。でも、色々あったよね。沢山、子供達が死んじゃって。大喧嘩もしたけど、それでも、レモンちゃんと一緒に入れて僕は幸せだったよ。」


これまで2人で乗り越えて来た日の事は忘れられません。思い出が走馬灯のように過って来ます。そんな中、開演時間になりました。舞台が降りると、何やら美しい楽器の音楽が流れて来ます。これはピアノとヴァイオリンでしょうか。そして現れたのはラベンダーの妖精です。ラベンダーの妖精はお丁寧に辞儀をしました。そしてピアノとヴァイオリンの4拍子の音楽に合わせて足を踊らせながら舞を始めます。

ステップを綺麗に振るわせながら、ピアノが盛り上がる身体を回転させるのです。するとラベンダーの花びらが美しく宙に舞いました。踊りが終わると、ラベンダーの妖精はお辞儀をしました。そしてラベンダーの妖精が舞台袖に居なくなると、今度はバラの妖精でしょうか。バラの妖精が出て来て、妖精はお辞儀をします。今度は三拍子の美しいアダージョが流れていきます。そのアダージョに合わせてバラの妖精は踊り始めました。音楽がオーケストラに合わせて盛り上がって行くともう1人のバラの妖精でしょうか。そうもう1人のバラの妖精は男性のようです。男性のバラの妖精が現れ女性のバラの妖精とゆっくりと踊り始めるのでした。

綺麗に踊るバラの精達を見て、レモンは言いました。


「まるで私達みたいね、永遠の愛を誓い合っていて。

なんて綺麗で美しい妖精達なのかしら。」


「そうだよ。美しいよね。」


バラの妖精のアダージョが終わると、今度は、コスモスの妖精が出て来ます。コスモスの妖精が拍手に導かれて登場すると、妖精はワルツを踊りだします。三拍子のワルツはとても優雅で心を穏やかにしていきます。こうして様々な花の妖精達の踊りを鑑賞します。カーテンコールが終わると暗くなった劇場が明るくなります。レモンとタロウの2人は劇場を出ました。劇場を出ると、ミツバチシティを散策していきます。レストランが見えて来ました。レモンが言います。


「ねえ、このレストランで夕飯にしましょう。なんかお腹空いてしまったから。」


「そうだね。」


2人はミツバチレストランに入りました。おやレストランは、少し暗いけど、良い雰囲気が出ているではありませんか。ゆったりした音楽が流れており夕飯を食べるには最高です。

そしてオムライスやパンケーキを食べました。そんな中、タロウが言います。


「レモンちゃん、今日はありがとう。今日の演奏会凄かったね。あの妖精達の踊りはとても美しかったよ。」


「ねえ!綺麗だったよね。こんな幸せがずっと続くと良いなあ。でも最後にね、タロウ君に言わせて。死んでも一緒になれると良いね。」


その願いはきっと叶うのでしょうか。夜空にお星様がキラキラと輝く中、2人は最後の晩餐を楽しみました。

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