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 ぶ~んと飛んで掘っ立て小屋に着いたので、空中からジャンプして降りる。


 たとん、っとな。


「……なんですのん、今日は」


 既に事態は終わっており、ぐちゃぐちゃになった賊と鎖から解放された女の子が現場にいるといった感じだ。


「《《ケガ》》はなかったかい? こいつらは私の配下だから安心していいよ」


「……ケガは、特にあらへん」


 見た感じ150センチメートルくらいの純人間かな。

 長い髪の毛とくりっくりのお目々がそそるねぇ。

 体毛も髪の毛も金髪。

 艶はなく綺麗ではない。肌も髪も。

 逃亡生活か監禁生活なんかを長いこと送ってきたかなあ?

 しかしでけぇ胸だな、おいおい。


「そうか、よかった。じゃあ一旦こやつらを消そう。即皆消(そくかいしょう)


 ふっと風が吹いたかと思うと次の瞬間にはデングと金比羅兵士が消えていなくなった。


「なんや夢みたいやな……。うちは助かるんか?」


「賊を殺したついでだけど、助けるわよ。さあ、まずは服を着て。私の見せ服でもとりあえずはよしとしましょう」


 私の見せ服をとりあえず着させる。

 比較的大きいとはいえ、私のじゃこのでっけえ胸を押さえるのは無理だったけどしょうがないね。

 ボヨンボヨン揺らしながら移動してもらおう。


「パンツ、はけるか?」


「ちょっと無理かも知らん」


「おまえさんケツでかいからのう」


 とりあえず私の見せ服を無理に着させてよしとした。

 完全に巫女服となっているが、まーこの世界にも陰陽術とかあるじゃろ。

 サイッショの村じゃ珍しいから隠していたんだけどね。


 靴は私の下駄を履かせた。

 自動伸縮機能が付いているからぴったりサイズ。

 おきつね陰陽術の正装は下駄なんだよね。使わんけど。


「それじゃあお嬢さん、ダサイダサイ都市までお送りするってことでよろしいかな?」


「そうやね。あそこなら冒険者ギルドがあるし、人生をやり直せる。けど……」


「けど?」


「ええのんか、ウチを送ることになって。他の用事とかないんか」


 次の瞬間、青い光が遠くの方から輝いてきた。

 こりゃージンきゅん龍神剣使ったな。


「ありゃ、式神まで巻き込んだのか。反応が消えた」


「ウチを置いていきな。そんなに早く歩けないし、邪魔やろ」


 こんな美人でおっぱいデカいお姉さんを置いていくわけにはいかねえ!

 二人乗り高速ドローンを召喚し、一気にジンきゅんのところまで向かうのであった。


「ジンきゅーん! 大丈夫―!?」


 ジンきゅんはぶっ倒れて伸びていた。


「初めて龍神剣を使ったんだろうしフルパワーで放出しちゃったんだろうね」


「んー、なんか、小便臭いやけど」


「ジンきゅんが龍神剣の破壊力にびびって漏らしたっぽいね。えっと紹介するけど、自称私の弟子らしいジンきゅん。この子のショタは私がもらうから」


 はっ、今ならショタのショタを奪うことが出来るのでは!? ってお小便まみれだしなんかやだな。


「何考えているか知らんけど。うちの名前は……スバル。初期魔法と棒術なら扱えるから邪魔にはならんと思う」


「ふーん、私はリューよ。魔法はなにが得意なの?」


「全般が扱えるで。水とか出したり、焚き火に火を付けるのはまかしてや」


「頼もしい! 私は魔力が膨大すぎて細かい調節は苦手なんだ」


 まあ、術式で『ターボライター』とか『清らかな流水・シャワー・放水』とかありますけどね。

 持ち上げとかないとね。


「じゃあ今夜はここでキャンプしますか。もう夜だよ。テントとかは空間術式にしまってあるから大丈夫だけど、食材がトマトしかないんだよね、およよよ」


「わかったで。この子、若いけど龍神族やろ? 薬草の知識はあるはずやから起きたら薬草探しに行ってくる。棒はあるん? 護身のために持っていきたいんやけど」


「まあまあ、寝てなさいって。暴行受けて精神的にも参ってるんだから。で、どこまでされた? ウキウキ」


「接吻されて揉まれただけや……汚らわしい。濡れないからって殴りかかってきよった」


 ひー、怖い怖い。

 体力だけでも回復させてあげないと。


 仏教由来の錫杖を取り出し、九芒星を地面に書く。


「ちょっと真ん中に乗ってよ」


「何するきなん?」


「私は自己回復とか召喚、破壊は得意なんだけど、他者回復は得意ではなくて。魔法陣に頼るのだよ」


「ほー、万能魔術師じゃないんやな」


「私は多分この世界最強だと思うけど、得意不得意はあるからね」


 そして魔法陣を起動。魔法陣の縁に剃って白い結界が出現し、シューンと肉体が再生していくのがわかる。


「これでどうよ」


「体力がないのは同じやけど、傷は綺麗になくなったわ。腹部の痛みもない」


「あらら、お腹蹴られて内臓損耗していたか。おきつね術式観察でもまずはかけるべきだったかね」


「治ったんやろ?ならそれでええ」


 終わり良ければ全てよし。次はトマト煮込みのための薬草、なんだけど。


「スバルちゃんは身体の再生はしたけど体力回復をしていない。話するだけでハァハァしてるもん」


 薬草探しに行かせられないよ。

 精神的にも参っているから、ジンきゅんだけに行かせることにした。

 腐っても龍神族、クマが出てきてもなぶり殺せる


 というわけで水をぶっかけられて強制的に起こされたジンきゅんはそのまま薬草探しに行くのであった。

 うーんよく働く。


 なんか、


「うう、さぶいよう、さぶいよう」


 って言っていたので狐火を出してあげたら「ギャー! 熱い熱い!」と逃げていった。かわゆい。ショタはいいぞ。


 せっかくなのでスバルちゃんの身の上話でも聞こう。


「なんだってとっ捕まえられたの? 交易商の娘とか?」


「まあなんだっていいやろ。申し訳ないが少し眠らせてくれんか。体力が、な」


 あーそかそか、と、テントと寝袋を空間術式からだし組み立てて中で休ませる。

 うちの世界の技術で出来ているから快適度はばつぎゅんよ!


 寝袋に入ってから秒で寝たスバルちゃんの身体検査をする。

 口調から美貌から怪しいんだよね。どこぞのお嬢様なきもする。


 テントの中に入り、寝袋を開き、まずはおっぱいをもみしだく。

 いやこのおっぱいは揉むしかないっしょ。

 私だってそこそこ大きいけどさ、レベチよレベチ。

 トップ差27でバストサイズHくらいあるんじゃないの?

 腰もほっそいし。

 お尻は絶妙なサイズだし。

 太ももプリプリだし。

 あんまり眺めていると起きちゃうかもしれないからおきつね術式沈眠(ちんみん)をかけておこう。

 むにゃむにゃむにゃ、とぅ。


 スバルちゃんは着替えはせず全てを身につけて寝ていたので、身につけている道具を覗いていく。

 おろ、胸には護身刀が仕込まれている。救出したときは素っ裸だったのにどうやって仕込んだんだろう。

 忍びの技術でもあるのかな。


 服の下には爆薬。自殺用か。これは抜き取っておこうっと。


 太ももにはベルトポーチが。うーん魔法で呼び出したかな?

 私はこの世界で2年しか生きていない。魔法の感知はまだ苦手なのだ。


 ポーチの中を見ると、綺麗で精巧な装飾が施された懐中時計が。盗んだかどこかのお嬢様なのは確定したな。


「物色は終わった?」


 起きたか。いや、起きていた、だな。


「うん。んでさ、この懐中時計は魔法が効かなくなるお守りだね。はっきり聞くけど、盗んだ?」


「言い方が難しい。燃える家の中これを強奪して逃げた、は盗みにはなるかい」


「燃える、より燃やされたじゃない」


「そうとも言えるやね」


「まーその謎方言と戦闘状態の私でも感知できない魔法。今はその言葉を信じよう。ゆっくりお休みよ」


高評価いただけると踊り回ります!

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