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大野
大野はケンカが大好きだった
彼の記憶を思い出してみると
子供の頃からケンカばかりしていた
昔はそれが嫌だったのだが
彼にとって
それはしだいに快感へと変わっていった
彼はいつもケンカがしたかったが
ケンカなんてそうそうあるもんじゃない
大野は今年18歳になった
そろそろ仕事を探さねばならない年齢に来ていた
だがその前にやってみたいことがあった
ボクシングである
大野はよくテレビでボクシングを見ていた
あれを見ると
さすがの大野にとっても
ボクシングは痛そうだった
だが人生は一度きりである
大野は思い切ってジムに電話をかけた




