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何気ない日

読んでくれてありがとうございます!(´▽`)

第2話です。


 意識が覚醒した。それと同時に聞こえてくる階段を上って来る聞きなれた足音。お母さんだ。


「ほら、学校よ。早く起きなさい」


 俺は少し目を開けて布団の直ぐ近くに置いてある電子時計を見た。そこには6:48と表示されている。まだ眠かったためそのままの寝ている態勢でいると...ジャージを頭の上に投げつけられた。

「雪降ってるから早く起きてきなさいよ」

 そして、お母さんは階段を下りて行った。


 別にまだ眠っていたっていいじゃないか15分程度で着くんだから。俺はもうひと眠りした。

「ほら、何やってんの。遅刻するわよー。今日はもう会社行かないといけないから母さんいないよ」

 

 その声で覚醒した。まだ眠気は有ったが学校に行かないわけにはいかないので、無理やり目を覚まし時計を確認する。今は7:10だった。俺は、その辺に放り投げられていたジャージに着替えて階段を下りる。

「朝ご飯は?」

「そこに食パンあるでしょ。チョコペーストが有るからそれつけて食べて」

「分かった」

俺は適当に食パンを手に取り更にのっけてチョコを付けて食べた。


 左側にある窓を見てみると予想外の景色だった。この積雪量の雪、一体いつぶりだろうか? 


 滅多に雪なんて降らない気候だというのに。これを見て急ぐことにした。こんな雪の中いつもどうりの速度で自転車漕いでいたらスリップしてしまう。因みに兄の姿はいない。兄はいつも6:50ごろの電車に乗っていくのでもう既に登校しているのだ。


 テレビを見ながら食べ終えると、yシャツを着て中学の制服を着る。あと少しで高校の制服になるのかと思うとどんな制服なのか少しわくわくした。制服に着替え終えると洗面所で歯磨きをして顔を洗い寝ぐせのついてはねている髪に水を少しつけてタオルで拭く。すると、寝ぐせがきれいさっぱり治った。それを鏡で確認すると何の確認もしていないリュックを背負って言った。

「行ってきます」


その時テレビで時間を確認すると7:31だった。いつもよりも早い。

「ちょっと待って」

お父さんの声が洗面所の方からそう聞こえたので取り敢えず靴を履いて待っていることにした。


「まだ?」

俺がそういうと、足音が聞こえて玄関のドアからお父さんがやってきた。

「手袋いる?」

「あ、欲しいです」

手袋をはめた。

「じゃあ、行ってきまーす」

「はい」

 俺はタッチして家のドアを開けた。


 そして広がる白銀の世界。北の方でしか見たことのないような雪が降っていた。右側の芝生の庭を少し歩くといっつも自転車を置いてある場所に着く。自転車のロックを外してそのまま自転車を引きながら階段を下りる。


 道路に着いたら途中まで引いていたがめんどくさくなってきたので自転車に乗って漕いで学校まで結局行ったのだった。




 学校に行くとき、カッパを着ていかなかったため着いた時には制服が雪で真っ白になってしまっていた。手袋の上から触っているというのに手が冷たさでかじかむ。走っていると前方から雪が突撃して目に入ったり口に入ったりで最悪な登校だった。




学校に到着すると自転車を駐輪場に置いた。因みに友達とは登校時にはめったに会うことは無い。本当にまれだ。


 今の『時間』は確認することが出来ない。駐輪場には時計があるがしかし、針がずっと前から止まっているため使えないのだ。


 昇降口に入ると緑色のマットが敷かれている。そこまで外靴で行き、脱いで、靴下だけとなった。そのため、マットの外に足を置いたのだが、俺はつくづく運が悪いのだろうか? 


 置いた場所がびしょびしょに水で濡れていた。しかも僅かに土も混じっていたのか濁っている水にだ。


「あ」

この言葉しか出なかった。取り敢えず濡れたまま靴箱まで外靴を持っていき上靴を取り出して履く。そうすれば、そこまで気になることはないから...。


 時計を見ると7:58。教室は2階にある。8:15までに教室に入っていれば遅刻することなんて無いので、余裕で間に合う。そして雪で濡れた制服とリュック、さっき不注意で濡れてしまった靴下をはいた状態という酷い恰好で教室へ向かったのだった。



 教室に着くとそのままの足取りで自分の席に座った。これだけの目にあってても眠気は覚めることはなかった。


 俺の友達はまだ来ていなかった。いつもは俺の方が遅いはずなのだけど…早く来すぎたかな?


 しばらくすると友達が登校してくる。


 朝は基本的に友達と話すこと以外特に何もしないが別の関わり合いのある男子もいるんだけども...その男子とは話したりするものの2人を除いて友達...とは思ってない。


だってねぇ...


 俺はそいつらがいる方向を見た。すると、今日も平常運行のようで、奇声上げたり暴れたりしている。その内の一人は極めて酷い。自分で元ホモとか言い放ってるし精神科行ってるらしいからな。偶に巻き込まれることが有るけどね。あれが友達なわけがない。というか、あんな奴らと友達だと思われたくない。それぐらい破天荒なのだから。

 

 朝の会が終わった。


「よう、会田あいた

「あ、夢川か。VR出来ない?」

「やっぱり無理だと思うよ。あんな最新技術の詰まった高価なゲーム機とても買えそうもないし」

「ふーん。まあ、言ってしまうと俺も県立合格しないと逆に親に殺されるけど...」

「そ、そうなんだ...。俺はもう私立決まったけど金かかるからね。携帯買うよね? 俺もそのつもりだけどね」

「買うよ」

「買ったらLineやろうよ。高校入ったら滅多に話せなくなるだろうしな」

「ああ」

「それにしても動画でしか見たこと無いけどバーチャルリアリティって、やっぱり凄いよな」

 友達と他愛のない話をしているとチャイムが鳴った。


 しかし、このチャイムの音で良くアニメなんかでは「きりーつ! 礼! 着席!」なんか言っているがそんなぴったりに始まるわけがない。大抵それまでに座っていない生徒が何人かいるし、先生がまだ来ていない。


 自分の席に戻った。後ろの黒板に今日の時間割表が載っているので見てみると、『1時間目 理科』 『2時間目 英語』 『3時間目 学活』だった。そして給食、下校。余り予定を見たりしていないので今更今日が午前授業のみだということを思い出した。


 先ほどから、自分のセリフが余り出ていないが学校では基本的にその友達以外とは喋らないから。ほとんど俺に話す奴いないです。


 そんなこと考えていると白衣を着た先生がやってきた。


「はい、席に座ってー。今日もプリントをやります」

 もう理科の習わなくてはならない範囲が終わってしまったのでずっとプリントだ。他に範囲の終わっている教科は、数学、社会、国語、英語...って5教科全部終わっているな。

 プリントを配られて問題を見る。しかし、解くスピードはいつもよりも遅い。起きたばかりで頭が中々冴えないし、そもそも、私立受かったんだから別にやんなくていいじゃん! という気持ちが有るから。授業中なんかだと、もっと喋ることなんて無くなる。


1時間目の終了のチャイムがなった。

そして日直さんが少し遅れて「起立。礼。着席ー」と言った。

それと同時に聞こえてくる辺りからの喧騒音。大変騒がしい。そういう自分は何をしているのかというと暇で暇で仕方ないので消しゴムを机の上に置いて、人差し指をスリーブの上の右側に当てて、思いっきり力を入れる。


 こうすると、上手くいけば消しゴムがバク転をしながら飛んでいく。


 やっていると、「それ何が面白いの?」 と友達に聞かれるが、その問いに対して俺は「なんとなく」と答えた。


暇をつぶせるのなら何でもいいんだ。


 前何て、つるつる滑る体育カードの角をつまんでプランプランさせたりして暇つぶしてたし。


 先ほど言っていた破天荒な男子達は下ネタ連発したりしている。逆に俺は下ネタだとか悪口を言っていて何が楽しいのかが分からない。


 そんなことしているぐらいなら、ゲームの話したり、鉛筆で白紙のノートに落書きという名の絵を書いたりしている方が数倍は楽しいのに。


 2時間目のチャイムが鳴る。そして、またプリントか...と思っているとリスニング込だった。うわ、めんどくさそうだな...。早く家に帰りたい。


~~~~~~


 学校がやっと終わったので家に帰る。今回はゲーム屋さんに行かない。見に行ってもどうせ買えないなんて知っているし。


 自分の部屋に入った。

「学校終わったー。午後があるから何していようかな...。そうだ。将来の夢でも考えてみるか。小学生の時は科学者になりたかったけど、今の成績じゃとても無理だしな」


 俺は布団に横になってふてくされた。人生なんて分かったもんじゃないや。今の事を考えていればいいのかな?

「俺の...か。どうしようかなぁ」


そう言いながら人差し指で適当な場所に漢字で『夢』となぞった。




その瞬間視界が眩しい閃光に包まれた……


良く考えれば、こんな何気ない日に非日常への幕があがったのかもしれない。



視界が今日見た雪で覆われたように真っ白になり何も見えなくなる。いや、光が有るからこそ眩しく感じることが出来るのだろう。


体がまるで綿のように軽くなる感覚が一瞬起きたかと思うと閃光が消え視界が開ける…




最初に見えたその景色は、いつもの俺の部屋。でも、何かが違う気がしたんだ...

誤字・脱字、もっとこうすれば良いのでは? というようなアドバイスなどくれれば有難いです。

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