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召喚魔法の練習を初めてから、2時間が経過した。

文鎮のみを召喚したり、別の資格ではそろばんを召喚したり、他にも空手の帯、木刀、模造刀、脚立など細かい道具等を召喚できた。

他に召喚手帳に自動車免許や危険物取扱などがあったので、これは使えるのでは無いかと試してみるも、全く使えず仕舞いだった。

「なんか込める力が足りてない感じがするんだよなあ…」

ソラはなんとなく、召喚に必要な魔力が足りないと感じていた。

傾向としては、大きい物、複雑な物、は魔力が大量に必要そうだった。


「自動車免許で…これならどうだ!」

自動車があれば便利だと思い、なんとか召喚したいと思っていたが、全く力が足りないのでいっそと思い、原付を召喚しようとするソラ。

「むむむむ…セェェェェェイ!!!!」

ひときわ大きな召喚陣が杖の先から現れ、イメージした白い原付が現れる。

ソラの記憶にある原付は、探偵が乗り回す白いベスパであった。


「よっしゃ!」

と大物の召喚成功でガッツポーズを作るソラ。

「「「おおー」」」

見た事もない召喚に驚くルビィ、ゴン、おばちゃん。

そのギャラリーに向けて振り返り、ソラは笑顔で告げる。

「これ、戦闘に使えないな!」

大量に転がってる文鎮、そろばん、黒帯、木刀、模造刀等々、普通に売ってる武器より攻撃力が無いものばかりである。

唯一の大物の原付も戦闘力は皆無、移動に便利なぐらいである。


「そうだねぇ…剣もあるみたいだけど、細くてすぐ折れちゃいそうだし…実戦向きのモノは無いねぇ。」

武器屋のおばちゃんの見立てでも無理である。

近代兵器などがあれば良かったのだが、残念ながらそんな資格は持っていない。

「えー、とりあえず杖はこれを買って持ち歩くとして、他に武器を買いましょうか。」

と提案するゴン。

「メイス、オススメ。」

自分も持っている武器をここぞとばかりにプッシュするルビィ。

「とりあえず色々見るかあ…」

がっくりと肩を落とすソラ。

魔法を使えるとかなり期待していた分、落胆が大きかった。


とぼとぼと武器屋の方に戻るソラ達をおばちゃんが呼び止める。

「ちょっと、出したモノは送還しておくれ!」

「送還…ですか?」

また知らない言葉に戸惑うソラだった。


送還はやってみたら簡単で、消えるよう念じるだけで問題なく全て消えた。

そして、全員で武器屋に戻り、新しい武器を物色するのだった。

「剣とか使えたらカッコいいよな…」

今度は剣を中心に探してみていた。

だが、ソラは小柄なエルフの少女である為、カッコいいと思われるロングソード等は大きすぎた。

とりあえず手に取ってみるが、振り回すのは無理だなとすぐに理解する。

かと言って短剣で妥協するのもなあと思い、手ごろなサイズをひたすら探し続けるのだった。


そんな事をしていると、ゴーグルをつけた職人っぽいドワーフの男が店内に入ってきた。

「あら、あんた!ちょうど良かったわ!」

そう言って、店員のおばちゃんが駆け寄って何か話している。

どうやら、おばちゃんの旦那で、ここの武器を作っている職人のようだ。

おばちゃんが話終わると、ソラの方を一瞥して、また店の外に出て行った。


しばらくして、再び店内にドワーフの男が大きな剣を持って戻ってきた。

ソラ達の元へ近づき、手にして居た剣を壁に立てかけた。

先端を床に向けて立てかけられた剣は、刃は四角く分厚く、刃渡りはソラの体程ある大剣であった。

「な、なんなんですか?」

突然、無言で巨大な剣を見せられてソラは困惑した。

「嬢ちゃん、サモナーだろ?この剣と契約してみな。」

そう言ってドワーフの男はニカリと笑った。

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