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第1話  出会い

  これはまだ、桜花オウカが、8歳の時の物語


桜花は、貴族の伯爵家の娘であった。

桜花は、胸よりも少し下の辺りまで伸ばした薄紫色の髪と、群青色の目、真っ白な肌を、持っており、スラッとしていて、スタイルがいい、女の子だ。

彼女は、膨大な魔力を持っており、魔法を使うのが上手だった。

この世界では、魔法が使えるのは当たり前で、初級魔法であれば、誰でも、使えるのであった。


彼女は、家の中で生活するよりも、家の近くにある森の中で過ごすのが、好きなのだった。

そんな、彼女は、いつものように、森の中で過ごしていた。

彼女のお気に入りの場所である、森の奥の泉では、いつも、淡い色の光を放ちながら飛び交っている、精霊たちがいる。

透き通った泉と、森の緑、精霊たちの光が、何とも言えないくらい、美しい、幻想的な風景を造り上げているのだ。

でも、今日はいつも居ないはずの先客がいた。

その人は、紅い髪と黒の目を持ち、青みががった銀色と、青色のリボンが付いている、薄い緑色のドレスを着た可愛らしい少女だった。

その、少女は、泉に足を浸けて座っていた。

すると、少女は、いきなり振り向いて、私のいる方を見て、


「そこにいるのは、誰?」

「..っ!!?」


私は、少女が私に気がついているとは、思っていなかったから、驚いて小さく悲鳴を上げてしまった。

でも、私は、挨拶をしないと、と思い、茂みから急いで、出て行き少女に声をかけた。


「...んと、こんにちは。」

「こんにちは。.....へぇ、あなたが、そうなのか...。」

「ん?何のこと?」

「いや、精霊が、逃げて行かないから、よくここに来てるのかなって思って。」

「ん。来れる日は、毎日ここにくるから。」

「そうか。仲がいいんだな、精霊たちと」

「そうだと良いな。 ねえ、あなたの名前を、聞いても良い?私は、雪刃セツハ 桜花オウカ。」

紅火コウヒだ。よろしく、桜華。」


紅火は、こちらに、手を出してきた。


「こちらこそ。」


私も手を出し、紅火の手を握った。

彼女が微笑むと、自然に笑みがこぼれた。


その後は、二人は、泉に足を浸けて、お互いの事を精霊たちを眺めながら、時間の許す限り、楽しそうに

話していた。


あっという間に、時間は過ぎ去って行き、きれいな夕日が見えて来た。


「ごめん、暗くなってきたから帰らなきゃ。」

「大丈夫だよ。けっこう、話し込んだな。」

「今日は、楽しかった。ありがとう。」

「それは、私もさ」

「明日もここに、来れる?」

「ああ、」

「じゃあ、また明日。」

「また、明日。」


そう言って、桜花は、手を振った。それを見て、紅火も手を振り返した。

そして、私は、森の中を歩いて、家へと、帰っていた。







それから、毎日、紅火と森の中の泉で会うようになり、数日が経った

 あるの日の朝






朝起きた桜花は、顔を洗い、淡い緑色のワンピースを着て、薄紫色の髪を水色のリボンで、二つに括った。

朝食を食べてから、二人分の昼食を入れたバケットを持って、いつものように森の奥にある泉に向かった。


私が、泉に着くと、もう、紅火は来ていた。


「ごめん、遅くなっちゃった。」

「いいや、さっき来たところだ、気にするな。」

「…本当?なら、良かった。」

「そう言えば、それは?」

「これは、私たちのお昼ご飯」

「私の分もあるんだ。ありがと」


「そう言えば、紅火、中級魔法使える?」

「あぁ、最低限は」

「凄いね。私は中級魔法の練習をしようと思うんだけど」

「真面目だな。適性属性てきせいぞくせいは何?」

「一応、全属性魔法、使える。けど、適性属性は、水と雷だよ。」

「私は火と雷が適性属性。」

「じゃあ、魔法の対決しない?遊べて、練習もできて、一石二鳥なんだけど、」

「何で勝負する?」

「威力かな」

「勝敗がわかりやすいな。的は?」

「それなら、」


私は、泉の方を向いて、左手を伸ばし、魔法を発動させた。


“ウォーターボール”


直径30センチほどの水の玉を10個作り、一定の間隔をおいて、泉の上に配置する。


“全てを凍りつくせ フリーズ”


  パキパキッ、


泉の水と、水の玉を一気に凍らせた。


「どう?」

「なるほど。じゃあ、始めようか。」


2017/7/10 7時ごろ 紅火の目の色と、服の色を変えております。

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