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第13話  契約1

全然二週間以内に投稿できずすみませんでした。


新年初めての投稿です。

みなさんこれからもよろしくお願いします。



 ――――――――― 二年後の夏。ころ


 今日は7月6日あと1日で桜華の誕生日と儀式を行う日(7月7日)がやって来る。ちなみに、この世界での1週間は6日。1ヶ月は30日。1年は12ヶ月(360日)になっている。

 桜華は二年間、毎日魔法と剣を学び、今では剣をうち来むスピードがお兄様を超えておりパワーはあと少し技術に関しては同等というところ。魔力量は紅火(帝王級精霊(..))の四分の三くらい、威力は紅火(帝王級精霊(..))の三分の二くらい、使える魔法は基本のもの(人々に知られているもの)はほぼすべて使えるようになり、精霊魔法もオリジナル魔法もかなり使えるようになっていた。

 さらに、半年前から契約の儀式のため、舞や作法などを徹底的に叩き込まれているため動作は洗礼され無駄のない美しい動きが出来るようになり、より一層魔法や剣の腕は上がった。

 それはもう、桜華が9..であるとは思えないほど凄いものになっている。 




 朝食を食べ終わりいつものように挨拶をすませて剣の稽古に行こうとするとお父様から声をかけられた。


 「桜華、明日が儀式の日だ。気を引き締めて明日に備えろよ」

 「はい。それでは失礼いたします」


 私は一礼してからいつも通り紅火を連れて中庭へ行き、軽く魔法を打ち合う事でウォーミングアップを行う。今では、紅火の魔法に飲み込まれる事は無く、相殺する事は出来るようになった。


 もちろん、普通の人が見たのならこのウォーミングアップですら驚異的な威力を持っている事に気付いたであろう。ただ、ここは雪刃家であるためみんな大体が普通ではない。その中の異端児であるから他の家族(普通)よりも威力が高いというのは当たり前としてとらえられていた。また、桜華を鍛えたのは契約精霊であるから、この威力はなるべくしてなったのだとも思えてしまう。


 9時ごろになり、お兄様がやってくると剣を打ち合う。指摘を受けたら、修正するという作業を並列して行う。12時になると昼食をとり、その後、魔法の練習を行う。

 魔法の練習の時は、認識阻害結界と物理結界を二人で二重にはり、「全力」で魔法を打ち合う。そのため、魔法がぶつかる度にお互いの魔力が渦巻き、強い風が吹き荒れる。相手の魔法を見て、自分の魔法と比較し、修正し、ひらめけばオリジナル魔法を組み立て放つ。

 いくつもの魔法を同時に展開し、無詠唱、ノータイムで放てるようになるのが今後の目標となっている。

 今日も2時間くらいで魔力が枯渇してしまい、魔法の打ち合いを終了した。

 いつもはここから魔法の勉強を行うのだが、お父様に儀式の練習を重点的にと言われたので、今日は儀式用の衣装に着替えて屋敷内にある祭殿に行き、舞や作法の練習、儀式の手順確認を行った。7時になると練習を終了し、夕食を食べ終わり挨拶をして立ちあがると、お父様から声をかけられた。

 それにしても、お父様に二度も声をかけられるなど珍しい。それだけ、明日の契約の儀式を大切にしているというこのなのだろうか。


「今日は、明日に備えてすぐに寝なさい。明日は朝から儀式とかの準備があるからな」

「はい。わかりました」


 私は、お父様に一礼してから食堂を出た。お父様の言葉を思い出しては、ため息が出てしまう。朝から儀式のことばかり、儀式に備えてとか、儀式の準備とか、大切なのはわかるけれども、明日は、私の誕生日でもあるのに....。


桜華がどれだけ大人びた雰囲気をもっていても、どれだけ魔法が上手であろうとも、まだ、9歳。子供なのだ。親にかまって欲しいと思うし、ちゃんと誕生日を祝って欲しいものなのだ....。


 





 ――――――――――― 翌朝



 今日は、儀式の日と私の誕生日。気持ちの良いよく晴れた晴天だ。朝から儀式のために着替えをして、儀式の最終確認を行い、お昼ご飯を食べてから、山の中央付近にある真祭殿へ移動した。ついて来たのは、フリーエルと紅火とお父様。お父様とフリーエルは祭殿には入らず見送るらしい。


 祭殿につくと近くにある透明度の高い湖でみそぎを行い体を清めてから私と紅火は祭殿へ足を踏み入れた。そこはとてもシンプルで必要最低限のものしか置かれていなかった。でも、祭殿の一番奥にある神獣の像は神聖な輝きと異様な威圧感を持っており、緊張感のある雰囲気が私たちを包む。


 一番奥にある神楽殿につくと私は一礼してから靴を脱いであがり中心部で周囲に魔力を放出する。紅火は靴を脱ぎ後ろ端の方に正座する。

 一度ひとたび静寂が空間を支配する。


 「我は汝らに願いを乞う者。我、光青龍 雪刃 桜華。我はこのたび、舞を奉納する」


 私はそう宣言してから舞を舞う。扇を取り出し、広げ、扇に魔力を込め七色の輝きを持たせる。一つ一つの舞を丁寧に扇から魔力を放出しながら舞う。一歩一歩踏み出しては扇を振る。扇を動かすたびに七色の輝きが扇から出てきてキラキラと光る。

 洗礼された舞と輝く光と神獣の像による神聖な輝きによってその光景は神秘的なものになっている。

 私が舞を最後まで舞いきると私の魔力が祭殿全体に広がっており周囲が七色に輝いていた。そのせいなのかはわからないけれども神獣の像がぼんやりと青色に光っているように見えた。


 「我、ここに舞を奉納致した」


 私はそう宣言して、目を閉じて周囲の魔力に一番得意な水の力を込めながら次の語を紡ぐ。


 「我が望むは契約獣。我が望みをかなえてくれるものよ。我が思いに応えよ」


 そう言い終わると同時に、祭殿に広がった桜華の魔力が水の色。青一色に染まった。



 その瞬間、桜華の意識は


    ――――――――――――― 別の場所へと移動した。





 『――――― 汝の望み 我が聞き届けた 』



次回こそ、二週間以内にあげる予定です。


 (あぁ。冬休みが終わってしまった.....。)

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