ゆめにっき~◎~
気がつけばあったようだ。
腕を見ると小さな丸。小さいと呼べるのかは不明。
ただ無限に連なる丸丸丸・・・。
赤と白のしましまの丸。丸、まる、◎。
周りの人を見ると、なにも違和感など無い様に、
みんなの腕にもどうやら寄生しているらしい。
触るとぼつぼつとした感触。
あまり長時間見続けているのには酷な形。
「いつからここにいたんだろう・・・。」
日に日に増えゆく気がした。
ある日、友達を見るとそれは首や足にもいた。
もうあんなに繁殖したのか・・・。そう思って自分の
腕を見てみても、変化はない。
周りを見渡せば顔にまで繁殖している人もいた。
わたしはただそれを無心に見つめていた。
赤と白のそれを、ただ無心に。
しばしの時が流れ、気がつけばわたしの手には
皮むき器が握られていた。
おもむろに◎の上に添えてみる。
「ザッ」
その鋭利な刃により剥かれた◎は、
綺麗な赤い液体とともに舞った。
一枚の◎の布のように、ぼたりと落ちたわたしの皮膚。
痛みなんか感じない。
ふと見た腕には、向かれても尚居続ける
丸、まる、◎で、溢れていた。