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女神の憂鬱  作者: 灯星
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8.女神の授業開始です。

「ひぃいいいいいー」


 その後、では行きましょうと抱きかかえられる。

 そして次の瞬間、ありえない体験をしてしまう。


「ここは・・・・空の上じゃあないのぉ・・」


 ゼノンと自分が空に浮いているのだ。恥ずかしいとか言っている場合ではない。目の前のゼノンにこれでもかっとばかりに抱きつく。高所恐怖症ではないけど、さすがに怖い。目の前の兄さんが浮く動力になっているのだから離れまいと必死になるのは仕方ないだろう。


「落ち着いてください。私が貴方を投げ出すってことはありませんし、おそらく自分でも飛べるはずですよ」


 そう言ってくれるけど、普通人間は飛べません。あ、神だった。


「今は説明の時間なので、その練習はまた後でしましょう」


 しばらくしがみついているが、ゼノンはそのままポンポンッと背中を叩き落ち着くまで待ってくれる。おかげでしばらくするとすこしずつだが周りを見渡す余裕が出てきた。

 自然が一杯だ。青々と茂った森林というか樹海が見渡す限り続いている。その中に大きな湖があってそのそばにひとつの大きな建物が見える。


「もしかしてあれが私たちが住んでいるところ」


 指差して聞くとゼノンが軽く頷く。

 あれが神殿なんだ。しかし、それ以外にどこにも建物が見当たらない。


「そうです。ここが神の国。人間はレーヤゼンと呼んでいます。まだ、できたばかりなんで、人数も限られているからあの神殿ひとつで事足りているですよ。あ、でもたしか、ジューンとダリヤが自分たちの住処を作るとか言ってましたっけ?」


 聞いたことある名前がでた。たしか、火と神と大地の女神で夫婦って聞いたっけ。


「夫婦なんですよね。神ではじめての夫婦って聞きました」

「エダから聞いたのかな?」


 よく出来ましたってばかりに頭をなでながら言われる。どうも外見が幼いから扱いもそれに準じてしまうのだろう。まあ昨日のエダみたいに口説くようなこと言われるのは対処方法に困ってしまうけど、これはこれで心の中でおばさんですーって考えてしまう。


 いつかこのおばさん根性なくなる日くるかなあ。いまのところ自信ないけど。


「一度お会いしてみたいですね。ジューンさんはダリヤさんのことすごく愛されているって聞いたんで」


 一夫一婦制でなく多夫多婦制なのにお互いに唯一って決めているところが二人の愛を感じる。


「おや、フウカはジューンのように情熱的に愛されたいのですか?あの男はなかなか暑苦しいですよ。ダリヤもいまでこそあきらめてますが、100年ほどは逃げ回っていましたから」


 す、すごい愛だ。ダリヤさん、あきらめで夫婦なんだ。


「と、言っても結局はダリヤもダリヤでジューンを想ってるのはみえみえですけどね」


 そう話を聞いてますます会ってみたくなる。しばらくして慣れたら一番に会いに行かせてもらおう。


「だいぶ慣れてきたみたいですね。では次の場所に移動しましょう」


 再び抱きかかえられた。

 景色が一転する。

 同じように空の上だけど、さっきよりずいぶん高く昇ったところだ。


「あれ??町が見える」


 よく見ると樹海ではなく、いくつかの町や都市が見えている。

 上空写真をみているような感じだ。まさか身一つでみることになるとは思いもしなかったけど。


「そうです。こちらは人間の世界です。神の国からは見下ろせばすぐにこちらに来れます。1人で飛べるようになってもしばらくは1人で来ない様におねがいします」


 はーい。神の国もろくにわからないのに、人間のところに来るなんて在りえません。


「もうしばらくするとあなたを信仰する人々で溢れることになるでしょう。癒しは誰に対しても必要ですからね」


 どういうことなのか分からないと頭をひねると、神と人間の関係についてすこし説明してくれた。




 


 神と人。


 レイヤとゼノンが何も無い空間に自然に生まれたことから世界創造が始まる。


 その後、大地、水、風、火、太陽、月など様々な神が現れ、神の国ができる。その下界に大地が創造される。


 神々が思い思いにそのキャンパスのような大地に触れ、海や湖、火山などができる。


 そのころには樹木や花の神も現れ、その神々も下界に降りては思い思いに木や花の種をばら蒔き、森や樹海ができる。


 レイヤとゼノンが力を合わせてその自然を守る生命体を作り出し、下界に住まわせる。


 その後、知恵の神が現れその生命体のひとつに知恵を授け、人間が誕生する。


 その後に戦、酒、眠り、商売などの神も現れる。


 それにより、人間たちはさまざまな信仰を持ち、自分たちの文化から国家まで創っていく。


 今では新しい神が生まれ人間界にすこしでも降り立つと、信仰が生まれてるようになる。


 神によってはその力のかけらを人間に授けたりする場合もある。






「今回、フウカはこうして来たので人間たちもそれを感じ取ることができるでしょう」


 あ、こうやって浮いててもこれだけで大丈夫なんだ。

 徐々にこの浮遊感も気持ちよくなってきた。最初怖かったのがうそみたいだ。頬にあたる風が心地よい。ゼノンに抱きしめられているかっこだけは恥ずかしいけど、かんがえないようにする。だって自分で浮く自信ないもん。

 しばらく景色を眺めていると、いきなりゼノンが舌打ちをしながらぼそぼそと言葉を発する。


「ああ・・・。わかりましたよ。そろそろ戻ります」


 え?


 後ろから軽く抱きしめてくれているゼノンを振り返ると、かるく苦笑しながら


「レイヤがそろそろ代われって言ってきているんですよ。昨日夕方一緒にいたくせにね。ほんとうはもうすこしこうしてひっついておきたかったのですけど・・・」


 後半はすこし抱きしめる力を強めて言う。


 こら!これ以上するとセクハラになります。

 そういいたいけど、落ちたくないのでおとなしくする。


「そういえば、ゼノンはお酒が好きと聞きました」

「そうですね。お食事も好きですけど、やはりお酒のほうを好みます。今日もお食事するのですか?」


 そう聞かれて本当にお食事って嗜好品なんだなって思う。


「はい。やはり、食べなくてもいいって言われてもそういう生活を送ってきてたのでいますぐには辞めることはできないです」


 そういうと本当におかしそうに口元を緩ませる。


「べつに、やめる必要ないですよ。レイヤなんか毎日山ほど食べてますから。私もお酒飲みながらすこし頂いたりしてますよ」


 言われてみれば、昨日のレイヤの食欲はすごかった。ほとんどの料理を食べられてしまったのを思い出す。


「よかったら、今日は私がご相伴にあずかりたいです」


 それはうれしい誘い。昨日、レイヤが来る前にセレーナとノアに同席を勧めたけど、二人はさすがに一緒には食べられないと断られてしまったから寂しいと思っていたのだ。やはり誰かと一緒のほうが楽しい。


「じゃあお願いします」


 そういうと本当にうれしそうに微笑んでくれた。すこし、彼の微笑みに免疫がついてきたかな?


「あー。レイヤが本格的にうるさくなってきましたね。なごりおしいですが、戻りましょう」


 そういうと再び瞬間移動され景色が一転する。白に統一された部屋。私の部屋だ。

 神話書くの難しいです。

 小説でもめんどくてとばしてしまう方なんで^^;

 そんな人が神の話書くなって思わんといてください。



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