表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神の憂鬱  作者: 灯星
15/86

15.ラスボスの階

 サブタイトルへんなの付けるのが好きです。

 作者が楽しんでいるだけなので、みなさんはうっとうしいと感じるなら番号だけ見といてくださいね。

 最古神の部屋は階段を昇らないとダメみたいだ。なるほど、ラスボスが最上階にいるのと同じ原理かな?

 かなり細い螺旋階段を昇っていく。聞くと、階段をわざわざ使って行く神も精霊も少ないから狭いのだと言う。

 ちなみに私たちの階が四階でここが七階だそうだ。昇った感触のわりに階段が少ない。一階一階の天井が高いからだろう。

 廊下を歩くがさすがにここはだれも人が歩いてなかった。


「この階は2人の執務室と部屋しかないんだよ。こちらがゼノンの部屋ね」


 しばらく歩くと大きな扉が見えてくる。そこでエダは軽くノックするが返事がない。留守のようだ。


「僕としてはうれしいけど、オリセントもゼノンもこんな時に留守するなんてついてないな。このままレイヤも留守かな?」


 返事がないのでこっちを振り返る。すごく楽しそうな表情をしている。

 できればレイヤはいてほしいけど。服のお礼も言いたいしね。あと、できればセクシー系控えめをおねがいしたい。貰っといてずうずうしいけど・・・。

 レイヤの部屋はゼノンの部屋にすごく近かった。一つ角を曲がったらもう着いたのだから。


 とんとん


 エダが同じようにノックする。すると、中からがちゃっと開く音がした。


「ああ、エダ様ですか。レイヤ様なら中で書類と格闘していますよ」


 そう答えてくれたのは随分大柄な男性だ。少し長めの金髪に朱金の眼をしている。


「やっぱいたか。ありがとう、ライ。彼女は・・・」

「フウカ様ですね。精霊で貴女を分からない者はいませんよ。ご光臨おめでとうございます」


 後半はわたしのほうを見て軽く頭を下げながら言う。

 慌てて私もお辞儀をしながら、

「あ、ありがとうございます」

と言うと、ライと呼ばれた彼はその行動に意表を突かれたような表情をした後、慌てて逆にもっと頭を下げた。そういえばセレーナにお辞儀したときも慌てられたっけ。

 その様子を見てエダがおもしろそうに口元に手を持っていく。と同時にライの背中から盛大な笑い声が聞える。


「あはははは。おもしろいものを見た。ライが慌ててる姿なんか初めてみたぜ」


 その口調と声で、姿をみえなくてもだれか分かる。案の定、部屋に促されて入るとお腹をかかえて笑っているレイヤの姿があった。


「よく来たな、フウカ。その服を着ているお前を見せに来てくれたのか?」


 違います。ルーラのためです。まぁ後でお礼はする予定だったからいいんだけど・・・。


「だがなんでストールなんか着ているんだ。もったいない。外してみろよ」


 ・・・・・。

 やっぱそれ目的ですか。


「スケベ神!!」


 思わず本音が飛び出す。それにびっくりしたような顔をするのが言われた当の本人。鳩が豆鉄砲を食らった様な表情をしている。それに反して部屋にいた他のふたりは耐え切れないと言うように噴出している。


「いや、せっかくすばらしい姿なんだからあえて隠さなくてもって俺は思うだけで・・・」


 レイヤは気まずそうにぶつぶつ言い訳のようなことを言っている。

 悪気ないのは分かるけど、セクハラになるよ、日本では。


「ちょっと露出の多い服は着慣れてないのよ。次、これ以上にそんな服くれても箪笥の肥やしにしちゃうからね!」


 これだけは言っとかないとと言う。あ、やばい。お礼言うつもりが文句になっちゃった。


「あ、ごめん。この服は露出多いけど金の柄とか触りごこちとか、とても気に入っているの。ただ、じろじろ見られそうな服はさすがに恥ずかしいから・・・」


 なんとか機嫌を取るように優しく言うと、拗ねていた様な顔をしていたレイヤがすぐに機嫌よくする。

 やっぱレイヤは顔にすぐ表情でるよね。純粋なんだなぁ。


「エダ様も一緒に来られているとなると、他にも用事があったのではないでしょうか?フウカ様」


 一通り笑いを収めたライが聞いてくる。


「瞬間移動のためにとりあえず4人の部屋を案内しているだけだよ」


 エダも笑いを収めたようで私よりさきに答えてくれた。それでも表情は笑ってる。エダくん、笑い上戸なんだな。


「なんだ。そうなんだ。後の二人にも会いに行ったのか?」


 レイヤがわずかに顔をゆがめてエダに聞く。


「いえ、行ったけど留守で会えなかったよ。二人はおしいことしたね」


 そう聞いてレイヤは同意するように大きく頷く。その後、思い出したように私のほうを見て怪訝そうに聞いてくる。


「っと。そういえば、オリセントからもう挨拶すんだと言ってたけど、昨日会ったのか???」


 昨日。そう聞いて考えるより早く顔に血が上ってくる。水で濡れた姿を見られたのを思い出したのだ。

 下を向きながら顔を手で覆ってしまう。


「う、うん。助けてもらったから・・・」


 その横でエダが軽く昨日のことを説明してくれた。聞き終わって昨日のゼノンと同じく不機嫌そうだ。ゼノンと違って顔に大きく不機嫌と書いている。こわいよー・・・。


「今日はみっちり教えておいてくれ、エダ。最低でも俺の部屋だけはきちんと頼んだぞ。気を感じるのはすぐ出来たからおそらく簡単にできるだろう」


 レイヤはフウカを凝視しながらエダに強くそう言うと、横でエダも任せろとばかりに大きく首を振る。

 今日はスパルタっぽいです。


「フウカ。次そんなことやったらこの階に引越しさせるからな」


 この階?

 ゼノンとレイヤの部屋しかないのでは・・・。あ、使っている部屋がないだけか・・。でもなんかそれはそれで怖い気がする。ラスボスの階は嫌だ~。


「は、はい!がんばります」


 優等生の返事をしてエダの服をひっぱりながらレイヤの部屋を出て行った。

 これ以上いたら、なに説教されるかわからない。逃げるが勝ちだ。

 セクシー系ファッション。お水の服を参考にネットでしらべてしました。

 ネットってなんでも調べれていいですね。

 私はとても着れません。

 次はいよいよルーラ実践です。ここまでへんに長かった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ