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2026年4月1日から自転車の道路交通法が変更されたよ!  作者: 星狼


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7/8

筆箱、飛んだ

「そ、それじゃあ次の問題に行くよ……?え〜っと、皆、2ページに戻って……問三だね……」


斎藤は教科書に視線を落とした。

そこに書かれていた問題を見て、背筋がゾッとした。


(この問題は……飛ばした方がいいかもしれない……)


一瞬、そう思った。

しかし、頭が混乱している今、手順通りに授業を進めることしか考えられなかった。


心の奥で「なんで引っ掛け問題が三問も続くんだよ……バランス悪すぎだろ」と感じながらも、

斎藤は問題文を読み上げてしまった。


「問三……原動機付自転車は公道で50km以上で走ってはいけない。さぁ、この問題は◯か✕か……?」


教室が一瞬、静まり返った。


「はい、じゃあ、この問題◯と思う人……?」


斎藤がそう言うと生徒達全員が、ほとんど迷わず右手を高く挙げた。


「流石にこれは◯でしょ!?」

「50キロ以上って危ないじゃん!」

「そんなのジェットコースターだよね!?」


生徒たちは隣の席の子と興奮気味に話し合い始めている。


斎藤は内心で怯えながらも、なんとか声を絞り出した。


「え〜っと……皆、残念……この問題の答えは✕なんだ……」


その言葉が落ちた瞬間、教室中の視線が斎藤に突き刺さった。


斎藤は気づかないふりをして、慌ててページをめくり、解説を読み上げ始めた。


「こ、これもさっきの問題と同じだね。原動機付自転車……の制限速度は30kmで……」


だが、言葉が言い終わる前に鋭い衝撃が、斎藤の左側頭部に走った。


遅れて、男子生徒の怒鳴り声が響いた。


「お前、いい加減にしやがれよ!?」


投げつけられた筆箱が、斎藤の頭に直撃したのだ。


教室が一瞬、凍りついた。


斎藤は思わず頭を押さえ、よろめいた。

痛みより、驚きの方が大きかった。


次の瞬間ーー


「もう嫌だ!」「いい加減にしろよ!」「先生、ふざけんなよ!」


あちこちから怒りの声が爆発した。


筆箱が一つ飛んだことが合図だったかのように、教室の空気が完全に変わった。

後ろの席の何人かが立ち上がり、机を叩く音が響く。

明らかに「我慢の限界」を超えた気配が教室全体に広がっていた。

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