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輪廻を廻すソウルハーベスター  作者: ピュアラルラビット
灰竜と精霊
9/11

カース・エネミエント











「ッ………………」



来る前に知っていたとはいえ極度の緊張と恐怖がごちゃ混ぜになりながら息を潜めれたのは僥倖だろう。



音から拾える対象の一挙手一投足を神経を張り巡らして様々なパターンを想定する、いきなり襲われても臨機応変に対応できる様。

相手の体躯をある程度想像ふるのは簡単だった、圧倒的な程大きな体積を持ち四足歩行で地面に物を置く様にのっしのっしと歩いている。




「グルルルルルルルル」

「ハーフスー…ハーフスー…ハーフスー…ハーフスー……」



獣の様な唸り声は頭部から発せられているが奇妙なのは対象の背中部分から風穴から風が行き来してるみたいな音がしてる事、息だとしても身体のサイズ的にもっと深く長く息をすると思うが浅く速い呼吸を繰り返している。



「あんのゴミカス共が‼︎」



「ッ!?!?」



いきなり対象から爆音が響き渡り頭の中が一瞬空白になり、我に帰ってからバレたか!?っと思い走る助走の態勢をとって音を立てたがどうもそうではなかったらしい。



「俺がどれだけテメェらの為に身を粉にして守ってきたと思ってんだよこんっの畜生どもがよぉ!ふぅーふぅーおぉーん?そうだもうあの弱っちぃのなんか気にする必要ねーわなぁ!あのクッソウゼェ貴族の小娘一人ブチ犯すのくらい訳ねーわなぁ!」「ハァ〜もう嫌になっちゃうわっ、こんなドブネズミみたいに醜く卑しい娘のお世話なんて、これだけ手を掛けてやってるのにまともに御使いも出来ないのはもう障害よね、だからいい加減…キャァァァァァァァ!!!ナニ汚ったない汚れた血をこのハブタブス家を再興させたこのワタクシにする事ですか!?もう死ねっ!死ね死ね死ね死ね死ね!!!」「あぁ…終わった、死のう」「ノエルちゃぁ〜ん、かねぇ〜〜〜…、わし、おかね無くなっちゃって〜〜、結婚指輪を銀貨20枚、いやもう15枚でいいからさぁ〜」



堰を切ったかの様に、水が溢れ出る様に流れてくるたっぷりの憎悪で壊れた考え、他人に害しか与えない人間性、後先考えない未来を感じられ無い言葉、聴いてるだけで神経を逆撫でされる言葉の数々が嫌でも流れてくる。



「この使えねーのも何散々イライライライラさせんだよなああああ!」



その言葉を皮切りに鈍い殴打の音も響き始めた、また集中して相手の空間を想像すると相手の背中の方で十数の風切り音があり唸り声を発していた所から痛みに苛まれた呻き声が出ていた、その痛々しい音が森の中に響き渡ってから数十分経った頃やっと止んだ。



「ガ…グル……クル…ル…」



数十分、1時間は殴打され続け弱々しい呻き声しか出せなくなった相手は今の私よりふらふらな足取りで移動を始めた。



(敵の正体は全く判らなかったが、殴られた方は可哀想に感じた…………いや今は考えない、今は早く立ち去ってくれ)



全身を強く殴打されたのか、歩く度に大量の血を噴き出しながら歩く音が聞こえる、それを成した背中の者が無性に癪に触るが我慢しなければならない、弱った相手でもあの体積で襲われたら死ぬから。



………ズン………ズン………ズン………ズン………ズン………



(あと少し…あと少しで外れる……)



コポッ



(は?)



何処からか音が聞こえ自然と下を反射的に見た。



バチャッ



下をよく見えないにも関わらず反射的に見ると地面に赤色が広がった、明らかに吐血したと思った瞬間には身体はこの場を離れようと伸ばした手は極寒の中にいる様に冷たくなり悴んでしまっていた。



ズガアアァァァンッッッ!!!



いままで隠れていた大木から発せられる大質量な衝突音、ぐちゃぐちゃの頭で考えてもこれはわかるだろう。



「みぃ〜〜つけたぁ」



生理的に無理な撫で声と、舐め回す様にねちっこい視線が否が応でも感じられる。


        








世界詩篇(ワールド・エピック)〔⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎〕の【異教天罰(ヘレシー・ネメシス)】が発動しました】

【これにより⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎は敵対行動/侵攻宣言を行った《異教徒/詩篇覚醒者》に対して【終末論(エスカトロジー)・征服戦争(・コンクエストウォー)】の開戦を宣言しました】

【敵対者との決着が着くまで、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎の全能力は【300%】加算されます】











世界の言葉書くのは何度見ても書いても気持ちいい

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