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「少女の幸せ」3

「まず、先に結論を述べます。この小説はマルチエンドです」


クロウ先輩がおかしをもぐもぐ、しながら答える。

マルチエンドとは、ゲームなどで使われるさまざまな終わり方がありますよっていうやつなのだが、

そんなことよりも


「口に食べ物を入れた状態で話さないでください」


ほんと、みっともないことこの上ない。人の目があるのだがら、もう少し気にしてもいいだろうに。


「私が想定したエンドはフクロウ君が思っているのが一つ」


僕の言葉をスルーした先輩はまだもぐもぐしている。

クロウ先輩はずっとクッキーを食べているのだが、口の中がパサついたりしないのだろうか。

たぶん、この先重要なことが話されると思うのだがまったくもってその雰囲気を感じられない。

ほんとに重要なこと何だろうか……


「そして、二つ目は先輩はIFエンドよ」


「IF……って何ですか?」


唐突に意味の分からない単語が出てきたため頭にはてなが浮かぶ。

IF、もしもエンドのことかな?


「あっ、ごめんイマジナリーフレンドいわゆる空想の友達のことね」


クロウ先輩はカバンの中から水筒を出しながら話している。やっぱり、口の中パサついてるんじゃん。

……もうクロウ先輩のことはどうでもいいや、いまは読み切りの話だ。


「空想上の……つまり先輩は後輩ちゃんの妄想ってことですか?」


少し失礼だとは思うのだが、何言ってるんだこいつ感がすごい。

クロウ先輩はの書く小説はいつもこんな感じなのだが、やっぱり今回も意味がわからないものを使っているみたいだ。

うーん、やっぱり納得が


「少々納得がいってなさそうね、そうねじゃあ今から根拠を教えましょう」


少々どころではないのだが、まぁいいだろう。


「まず、最初の段落の『頭をなでていみたいだ』ってところから」


ん?どういうことだろう。頭をなでているみたいってまさか、


「先輩は『みたい』って使っているからそう」


これだけでは、全然根拠に乏しいと思うのだが。


「言い換えるわ、ここだけ断定という形をとっていないのよ」


クロウ先輩はまるでこうなることを予測していたかのようにすらすらと話した。


「?」


しかし、意味がよくわからない?人の頭の中は当然覗けないのだが、もしクロウ先輩の頭を覗けたらきっと多言語なんだろうなぁ。

と思うほど意味がわからない。


「一回最初の段落を読み返して?」


めんどくさいなぁという感情がわいてくるのを我慢して、

とりあえず先輩に指示されたように、とりあえず読み直したが……ん?


「たしかに、ここだけみたいって書いてありますね」


確かに、最初の段落でここだけみたいを使用していた。


「ふっふーん、そうでしょ、そうでしょ。フクロウ君は……」


う ざ い。

なにか、反撃がしたいなぁ……ん?

ここだけみたいを使用していることによって、クロウ先輩はいない人をなでていると言いたいわ

けなのはわかった。

しかし、クロウ先輩?大事なこと忘れてませんか?


「クロウ先輩?そもそも暗闇の中じゃ様子なんてわからなくないですか」


「あっ…………」


図星だったらしく、頭の中が真っ白になっているみたいだ。

クロウ先輩今日のミスその一である。まぁ、これも毎度のことなのだが……


「あ、あ、後で書き直すわ」


いつも慌てすぎでは?

自分の書く小説は完璧だと思っているのからこうなっているのであろう。

僕はひとことこう言いたい。ざまぁ。


「先輩、次は気をつけましょうね」


少し、先輩がうざかったのでスッキリしたなんてなんて思っていない、嘘であるが。


「深呼吸、落ち着くのよ私。」


ひっひっふー、ひっひっふーという呼吸の音が伝わってくる。

先輩それ、深呼吸ですか?


「ふぅー落ち着いた。後で明かりがついてるとかほのかな明かりがついてるとかあかりが」


先輩?絶対落ち着いていないでしょう。


「先輩。誰だってミスはあります。今度に生かしましょうね」


僕は少々優しい声をイメージした。

このセリフも何回目であろうか……はぁ


「……そうね。話の本筋に戻りましょう」


クロウ先輩は、ようやく落ち着いたようだ。

もう少しくらい耐性もいいと思います。ほんとに。


「まとめると、みたいって使用しているからって話でしたね」


当たり前なのだが、僕はこう思う。


「でも、これだけだと根拠に乏しいと思うんですけど」


クロウ先輩は何か紙を見ながら(おそらくカンペ)、


「そうね、じゃあ本命の二つ目の根拠を提示しましょう」


自信満々に告げた。

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