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ボッチの人助け②

どうも、なろうが開けずやる気がガリガリ削られていった作者のFです。


本当はもう少し早く上げるつもりだったのですが、もうね、なろうが開けなくなったあの一件以来やる気が出ないんですよ。

でもまぁ最後まで書き切るつもりですのでこれからも「ボッチ」を宜しくお願いします。


では、本編をどうぞ

その後、目を覚ましたディーネの頑張りによって何とかカオスな空間は終息された。


《へぇ助けることにしたんだ、その子》

「ああ、恩人だしな」

《でもご主人、それをやったら国家反逆罪でこの国から追われることになるよ?》


ディーネのその一言で場が凍りついた。気まずい空気が流れる中、先程まで優姫とガールズトークを繰り広げていたフェルがまた瞳に涙を浮かべ始めた。


「なぁディーネ、知ってるか?」

《何を?》

「バレなきゃ犯罪じゃないんですよ」


昴が放ったその言葉のせいで、先程とはまた違った意味で場が凍りついた。


《まさかのクズ発言》

「まぁ最悪バレても何とかなるけどね」

『え?』


昴とディーネは優姫のその言葉の意味を理解出来ず、惚けた声を出してしまう。


「何とかなるって何をするつもりなんだ?」

「ねぇ昴、大抵のことはね金とコネと力で何とかなるんだよ」


似た者同士クズの二人だった。


「そういえばフェルさんってどんな武器を使うんですか?」


昴と優姫がクズ発言した為に食堂内が変な空気に包まれた。その空気に耐えきれなくなった昴はフェルへ質問を投げかける。


「武器ですか?それならカングラビントナイフ?をメインに使ってます」

「あぁ、カランビットナイフね」

「そう、それです。でもどうして武器なんか聞くんですか?」

「え、ほらあれだよあれ。作戦を立てるのに知っておいた方が良いかなっと思って」

「ああ、成る程、そういうことでしたか」


優姫に対し、よくわかったなっと感心していた昴はフェルの疑問に事実は言わず、最もらしい理由で流していた。


「ナイフをメインにってことは他にも得物があるのかな?」

「はい、他にはコレとコレとコレと…」


フェルはそう言いながらローブの中から幾つもの武器を取り出す。まるで手品師のように。


「スローイングナイフにプッシュナイフ、短刀に針それに鉄線、全部うちで売っている装備だね。」


優姫はフェルの取り出した多数の武器を手に取りながらそう呟く。


「あ、これもそうでした」


そう言うとフェルは両腕のガントレットをおもむろに弄りだした。右の手首からワイヤーを引っ張り出し、左手首のボタンが押すとガントレットが弓に変形した。


「スッゲェ!何ですかそれ?」

「パンドレット、うちで作ってるギミック付きのガントレットだよ。完成まで半年も掛かった力作なんだよ」


無い胸を張りながら我がごとのように語っている優姫だが本人は発案しただけであり、本当に頑張ったのはエリック商会お抱えの職人たちである。今まで見た事も聞いた事もない様な小さなバネや精密な螺子など、細々とした部品を魔法と技術結集し、作り上げたった半年でこのパンドレットを完成させたのであるが、昴達は知る由もない。


「あの、魔法の適性も教えた方が良いですか?」


出した武器を片付けながらおずおずと聞いてくるフェル。因みに右手首から引っ張り出したワイヤーは内側に付いているボタンを押す事でガントレットの中に巻き取られていった。弓を直すのは手動である。


「はい、そうしてくれると助かります」

「わかりました、魔法は火、水、闇の三つに適性があります」

「なん…だと…?」


フェルの魔法適性を聞いた優姫は驚きの余り、どこかの死神代行の様な反応をした。


「適性が三つってそんなに凄いのか?」

「それも凄いんだけどね、火と水の適性を兼ね備えている方が凄いんだよ」


魔法の属性には火と水、土と風、光と闇の様にそれぞれ対となる属性が存在する。それらは互いに打ち消し反発し合うため、一人の人間にその両方の適性を持つことはあり得ないとされていた。その事を昴達は優姫から教わった。


「不思議な事もあるんですね。どうなってるのか少し気になります」

「まぁ考えても分かりませんし、先に作戦を立てようか」


他人事の様に話すフェルと反応の薄い昴に優姫はジト目を向けていた。



救出作戦を考えていた昴だが良い案が浮かばずに、机の上に身を伏せていた。


「ねえ優姫、何か良い案ない?」

「正面から殴り込みってのはどうかな?」

「却下。じゃあディーネは?」


昴は優姫に聞いたのが間違いだったと反省しつつも、ディーネに話を振る。


《せっかく火属性魔法があるんだから活用すれば良いじゃん、ご主人》

「例えば?」

《死刑当日に城を爆破して混乱に乗じて救出、逃亡とか》

「良いねそれ」

「でもそれって城で働いている使用人達を巻き込むことになるんじゃないか?」


昴のこの一言で上がり始めていた優姫のテンションが急激に下がり、零地点突破した。


「あの、それなら何とかなるかもしれませんよ」


頭が弱いため作戦会議には殆ど参加していたかったフェルが言った。


「え、本当に!」


フェルのその言葉を聞いて、まだ城を爆破できる可能性があると知った優姫のテンションはマイナス値から一気に跳ね上がった。


「はい、この前城に潜入した時、兄さんと一緒に魔法陣を幾つか仕掛けてきたんです。それを発動させると城の中にいる人たち全員を催眠状態にできるので、眠らせる事も城から追い出す事も出来るって兄さんが言ってました」

「フェルさん、それは先に言っといてください」


昴は呆れながらフェルにそう言う。

先程までテンションが上がり切っていた優姫までもが呆れかえっていた。

感想、評価を頂けると有り難いです。


ブクマ感謝です。m(_ _)m

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