32.誇りと裏切り
トリカブト達を置いて先に進むとブラスターとセクトが待ち構えていた。
「これ以上先には、行かせないわ」
「けっ、女と爺程度に負けてられるかよぉ!」
「応!」
ウバのノウ…無鉄砲がろくに作戦を考えずに勝負を仕掛ける。だが透明な壁でもあるかのようにみんな途中で阻まれた。そこへ足音すらたてずキョンが進み出る。
「突撃、危ない。切れる」
キョンがそこらへんにあった物を掴むとセクトさんに投げるが途中で真っ二つになる。それを見たウバの連中は真っ青になった。
「インヴィジブル・ブレイド(見えない刃)の二つ名は、健在のようだなブラスター」
「私もまだまだ呆けていられません。昔ともに戦った誼でひいてくれると助かりますね」
「"陛下に仇を為す者は、我が剣で断ち、我が盾で阻む"と50年前に陛下で誓った。例えお前が我が盟友であろうと断つ!」
ニルギリが剣を抜きかけるが、その手を近衛のジョウンが押し止める。
「ここは、我ら近衛が残り戦います。ニルギリ様はどうか先にお進みください!」
「陛下に忠誠を誓ったのは、我々も一緒です」
そして近衛は、一斉に剣をセクトとブラスターに向けた。
「ならば私達も微弱ながら手伝いをしましょう。他は先に進んでください」
チアキを除いたダージリンの面子も残るらしい。それぞれ武器を持ち詠唱を始めた。
「ならば先に進むませてもらおう。一つだけいうが絶対に死ぬでない。どんな理由であろうと国民が死ねば陛下が悲しむ」
「肝に命じます!」
「彼らが引き留めている間に我々は進むぞ!残るはサッサーだ」
私達は、作られた隙を見て急いで奥へと進む。
「我ら陛下の剣にして盾なり!」
そういう誰かの声が聞こえたような気がした。




