その96
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清水澄 拜
美香を後ろから抱きしめた形のまま、ベッドに腰掛けていた。
美香の柔らかさを堪能しながら、美香の指を自分の指に絡ませて、自分の唇にちかずけてそこにキスを落とす。
美香が身じろいで、逃げようとしたが、僕はポケットの中身を出すタイミングを計っていたのでそれを許ずさらに強く抱きしめた。
美香の左手の薬指にもう一度キスをして、美香にここに指輪をはめて欲しい、それを言おうとしたその瞬間
・・・・・・・、ドアチャイムが鳴った・・・・・・。
美香のほっとした顔に舌打ちをしながら、ドアを開けると・・・・・・
・・・・・両親がいた・・・・。
「・・・何か用?」
不機嫌さを隠さない僕の口調を無視して、美香の左手を見て母は溜息をついて首をすくめた。
・・・・・あなたがたがったった今邪魔をしたんです。・・・
文句が言いたかったが、美香がいるためにそれも叶わず、僕は不機嫌さを隠さずに、母にもう一度聞いた。
「・・・何・・・?」
美香が僕の様子に怒った口調でとがめる。でも僕はお構いなしに母と父を不機嫌に睨んだ。
母はその僕の様子を無視して、僕に怒ってる美香に笑いかけながら聞いていた。
「夕食は、どうするのかと思って?美香ちゃんパレード見るの?」
父が何か言いたそうにしたが、母はそれを言わせなかった。
そしてもう一度、不機嫌を隠さない僕に向かって、同じ事を聞く。
美香がそんな僕たちの様子を見て、溜息をつきながら僕に言った。
「優ちゃん?叔母さんとご飯の相談してる間に、スニーカーに合う服に着替えても良い?」
多分僕にきちんと親と話せと言う事だろう。
僕がうなずくと、美香は着替えを持ってバスルームに入っていく。
美香がバスルームに消えてから、母が小声で僕に聞いてきた。
「ひょっとして、まだ言ってないの?」
「・・・何ぐずぐずしてるの?夕食はワインで祝杯を挙げる予定だったのに!!」
母の言葉に、僕は不機嫌に返した。
「指輪渡そうと思ったら母さんたちが入ってきたから渡せなかったんだって!!」
僕の言葉に母は平然と言う。。
「・・・時間は沢山あったわよね?自分がへたれてるの、人のせいにしないで欲しいわ!!」
そんな母と僕のやり取りを、聞き父が口を挟んできた。
「・・・今日は止めるというのも、ひとつのほうほ・・・」
「「却下!!!!!!」」
僕らに同時に言われてすごすごと引き下がる父・・・・。
「・・・あんた・・・本当に今日中に決めるんでしょうね・・。」
・・・・言われなくとも何とかします・・・・・
黙って、むっとしてる僕を見て母は、
・・・まあいいわ・・・と呟いて、父の手を引く。
そして、僕の耳元でささやいた。
「食事は、プロポーズが終わったら、ワインと共に!!断られても必ず連絡の事!!」
・・・・・縁起でもない・・・・・
ドアを、閉めて彼らを追い出す。
その僕の様子を、美香がそーっと、バスルームから顔を出して見ていた。
「・・美香・着替え終わったの?」
聞こえなかったかな・・?と少し動揺しながら、聞いてみたが、美香からの答えは、
「優ちゃん、おじさんたちと話し合ったの?」
だった、・・良かった聞こえてない・・・
・・・彼女へのプロポーズを、親にとられるなんて、ごめんこうむりたい・・・・
にっこり笑って、大丈夫だよ?美香を抱きしめた。
美香が、僕の顔を疑わしそうに見る。
・・・お前恋人をもう少し信用しても良いと思うぞ・・?
少し考えて、やがて諦めたように、
「パークに戻ろう?」
と僕に言ったので、そのまま僕らは出発した。
・・・いつになったら指輪が渡せるんだろう・・・・・
僕は心の中で溜息をつく・・・・。
さっさと、わたさはったら、よろしいがな・・・。
清水澄 拝




