その86
美香の逆襲・・・?
夕方、花火を見てから帰ろうと提案した僕に、美香は言いにくそうに言う。
「・・・・・・・私も、見て帰りたいけれど叔母さんが待ってると思うから。夕食に間に合うように帰ろう?」
美香の提案に僕はごねた。
「待ってないでしょう?僕は美香ともう少し二人っきりでいたい。」
僕の提案に美香はため息をついて、少し怒った口調で、僕に言った。
「最近優ちゃんが帰ってくるから、自分で必ず、夕食のおかず一品つくってるの・・知ってた?」
・・・あの母親が、家事をしてる・・?
僕の驚いた顔に、美香が続けた。
「叔母さん、絶対に自分の弱み知られたくない人だから、言っちゃ駄目だよ?」
「最近優ちゃん家に持ってくおかずも実は叔母さん作なの。」
自分は家事が嫌いと公言してはばからず。
掃除はするが、食事は作らなかった、アノヒトが・・・・。
美香はじっと僕の顔を覗きながら言った。
「優ちゃん・・・前に帰ってきた時に、凄く痩せてたじゃない?」
美香の顔をみた。
「その時・・・食べるのを忘れる・・後回しにする・・・て言ったでしょう?」
・・・・そんなこといったような気もするが・・・・・・・・
「その後、美香が入院したじゃない?」
「その時の優ちゃんの生活状態を見て、これはひどいって思ったみたい。」
美香はこちらを覗き込んで続けた・・。
「・・叔母さんね、それって、自分が優ちゃんが小さい時にきちんと、食事を作ってあげなかったから、食に対する関心が薄いんだって、思ってるみたいなの。」
・・・・いや・・?本人の自覚の問題だと思うぞ?・・・・・・・
「今はまだ若いからいいけれど、このままだったら体壊してしまうんじゃないかって心配してる。」
・・・あの、自分中心に地球回している、母が?・・・・
「だから、優ちゃんが今よく帰ってるの二人とも喜んでる」
・・・二人・・・? 父は嫌がってると思うぞ・・・?
「叔父さんはいらいらしてる優ちゃんが帰った後、医者になんかならずに、自分の後無理にでも継がせたら、今頃もう少し余裕があったのにって、いつも言ってる。そしたら今みたいにやり方を間違えてないんだって。」
・・・・・・やり方を間違えてると言われてるのは、美香の事なんだろうな・・・・・・・・・・・・・
「二人とも何にも言わないけれど、いつ優ちゃんが体壊すかって、いつも心配してるよ?」
美香は唖然としてる僕を見て続ける。
「え~~と、優ちゃん?美香思うんだけれど?優ちゃんもうちょっと、周りの人の気持ち考えても良いかなって思うよ?」
僕は美香を見ながら、憮然と答えた。
「・・・それはどういう意味かな?」
美香は下を向いて考え込む、そして暫くして意を決して僕に告げた。
「美香、優ちゃんの大人の都合なんて、受け止められないって考えてくれた事ある?」
「美香、優ちゃんがどういうつもりで、美香に大人の事情ぶつけてくるのか、理解できない。」
「美香って優ちゃんの手近な欲望のはけ口なの?」
「美香、優ちゃんのことは大好きだけれども、このままだったら、一緒にいられない。」
・・・・美香の言葉に僕は唖然とした・・・・・・
そんな僕に、美香は続けた。
「優ちゃん、美香、優ちゃんの気持ちが分からない。」




