その78
お読み戴きありがとうございます。
無理やりな表現があります。
お嫌いな方は、ご注意ください。
優ちゃんが溜息をついて視線を落とした後、私と目を合わせて低い声でゆっくりと言った。
「僕は、お前を妹と見ていないって言ったよな?」
いつもにもないその真剣なまなざしと、私に聞き逃すなと、問いかけるような低い声に、私は怖くなって・・・・明るく答えてみた。
「・・・・・だっていとこでしょう?」
優ちゃんが一瞬驚いた顔をして、その後呆れて、でも困ったように私に問うた。
「じゃあ、僕がここで、美香を押し倒して・・・その・・ことに及ぶ気でいるとしたら・・・おまえはそれでも僕の言いたいことが解らないのか?」
・・・????こと?って・・?何の事だろう?
・・・・キスは何回かされてるし・・・・?・・今さらよね・・・?
私は考えながら、解らないままに答えてみた。
「・・・優ちゃん、へん!!さっき誰でも良いわけでないって言ったじゃない!!」
私の言葉に、あっけにとられた表情を浮かべた後、そのまま私の上に倒れこんできた。
優ちゃんの、重さが妙になまなましかった・・・心臓が止まりそうになる・・・
「優ちゃん重い!!」
私は優ちゃんの温かい体の下から、逃げ出そうと必死にもがく。
・・・・シンゾウガトマッテシマウ・・・・・・・・
今何か、足に当たった・・・・?
それを感じたとたん優ちゃんが、顔をしかめて私の足を押えた。
でも、スカートがめくれているために、優ちゃんの手が私の素肌に直接触れた・・・。
そしてその手は、温かさの軌跡を描きながら・・何故か、ゆっくりと足の付け根に向かって、移動した・・。
・・・デンキガハシル・・・・・・
「優ちゃん!!どこ触ってるの!!」
大声を上げた私に優ちゃんは手はそのままで、口付けた。
優ちゃんの舌が私の口の中に入る。
私はのがれようと声を上げようとしたが声にならず・・・・。
こわい!!こわい!!!だれかたすけて!!!!!
コンナ、ユウチャンハシラナイ!!!!!
優ちゃんが突然、口付けを止めて、私の口を自分の手で覆った。
・・・・叔母さんの声が聞こえた・・・・・・
優ちゃんは、私に覆いかぶさったままで、私を見下ろしながら、荒くなった息を整えて、
叔母さんに、落ち着いた口調で答えた。
「・・・すぐ降りる、写真片付けるから、ちょっとまって・・・?」
叔母さんの足音が下に下りていった。
優ちゃんは、息を潜めて、美香の顔をじっと見ていた。
足音が聞こえなくなると、優ちゃんは、私の口をふさいでた手をどけてくれた。
・・・・コノヒトハ・・・ダアレ?・・ミカ、コンナオトコノヒト、シラナイ・・・・
優ちゃんは、唖然として固まっている私を抱き起こしてくれた・・・。
ベッドの上に座ったけれどもまだ動けなかった・・・。
涙が出てくる。
優ちゃんなんでこんなことするの?
優ちゃんがそんな私を見て、苦笑いした後に、顔を覗き込んで言った。
「美香、僕は誰でも良いわけではない。僕が欲しいのはお前だけだ。よく覚えておいて欲しい」
その言葉を聞いて、真っ白になった頭の中を疑問符が駆け巡る。
・・・・・ホシイッテナニ?・・ミカ、モノデナイヨ?・・・・・・
「落ち着いたら、先に降りて、僕はちょっと用事が出来た。」
私の頭を軽くたたいて言う優ちゃんに、思いっきり不思議な顔を向けた。
そんな私のほうを見て、意地の悪い微笑を浮かべて、意味ありげに言う。
「自分で鎮めようと思うんだけれども?子供も産めて、大人な美香ちゃんが何とかしてくれる?」
・・・・?なにを鎮めるんだろう?・・・
良くわからずしばらく考えた・・・。・・・・・足に当たった感触から考える。
まさか!!!・・男の人の生理的反応!?
・・・・!!!!何で美香で!!!!!!
思わず、顔が赤くなるのがわかった・・・。
うつむいてる私に優ちゃんが近づく。
優ちゃんの手が優しく私の顔を上に向けた・・・・・・。
そして私の唇に、優ちゃんの唇が触れた・・。
「僕を、こんなふうにできるのは、美香だけだよ?意味わかるな・・・?」
にっこり微笑む優ちゃんを見上げた・・・。
見たことの無い男の人のかおがそこにあった・・。
でも、その笑顔は優ちゃんに似ていた。
・・・・誰でも、良いわけでないよ・・・・・・
耳元でささやくその人の顔をじっと見た。
静かに、ドアの閉まる音がして、私はその場に取り残された。
閉まったドアをじっと見つめる・・・。
・・・イマノヒトハ、ダアレ・・・・・?
私は頭を抱える・・。
ごめん優ちゃん、なんでも我慢するから美香を嫌わないでって思ったけれど、
今の出来事、美香のキャパシティ超えてます!!!
美香、どうすればいいの!!??覚悟も何もありません!!逃げて良いですか!?
次回から、優、美香 視点が交互になります。
清水澄




