その73
美香視点です。少し時間が戻ります。
陽子ちゃんからメールが来た。
優ちゃんに二次会の追加の写真を預けてあると・・・。
優ちゃんは最近頻繁に帰ってきている。
帰ってくると必ず美香と話をして、勉強を見てくれる、遊びにも連れて行ってくれる。
優ちゃんとの時間が増えて、楽しい時を過ごした後は必ず苦い思いが私の胸に広がる。
優ちゃん?二次会で美香にどうしてキスをしたの?
なぜ、お前は妹じゃないなんて、いまさらな事を言うの?
優ちゃん何を考えてるの?
・・・・そして・・・・・
聞きたくても、聞きたくない・・質問・・・
”誰か好きな人はいるの?”
気がつけばそばにいてくれた・・・。小さい時から困った時、泣いてる時にはいつもどこからか現れて、ぎゅっと抱きしめてくれた。
あの頃は、何も考えずに、”大好き”と、大きな声で言えた。
・・・・そしてそんな私を優ちゃんは、必ず笑顔で、抱きしめてくれた。・・・・
陽子ちゃんに男としてすきなのかと聞かれた時に答えられなかった。
”失いたくない”
”私だけを見て欲しい”
単なる、頼れる年上の兄を失いたくない妹のわがままな感情なのか?それとも恋心なのか?
よく解らなかった・・。
そして、優ちゃんが陽子ちゃんと楽しそうに話をして、難しい議論に熱中して、陽子ちゃんの隣にいるのを見ていたら。
・・・お似合いだと思った・・・。
・・・・・・トテモ・トテモ、チュウガクセイノ、ワタシガデルマクナンテナイジャナイカ・・・・・・
優ちゃんは相変わらず優しい。美香をかまってくれて、わがままを聞いてくれる。
・・デモダカラトイッテ・・マチガエテハイケナイ・・・・・
・・・・ワタシハ、イモウトナンダカラ・・・・・・
期待して裏切られるのも嫌だ。そして、私が困った時に差し伸べられるあの手をなくすのはもっといやだ。
・・・・・・・ハナレタクナイ・・・・・・
優ちゃんとのこの関係が、壊れてしまうような、そんなことはしたくない。
優ちゃんが美香の前からいなくなる危険は冒したくない。
・・・・ゼッタイイヤダ・・・・・・・
優ちゃんの不可解な行動も、私が幼かった時の延長なんだろうと思う。
そして陽子ちゃんがいなくなった寂しさを埋めるためのものでもあるんだろうとも思う。
ことを、荒立ててはいけない。
このままなかった事にすれば、今のこの関係は無くならない。
優ちゃんはいつまでも、今のまま、優しい年の離れた、いとこのお兄さんでいてくれる。
そう思うとこの自分の中のこの、淡い恋心のようなものは深く深く心の底に押し込ん出しまうのが一番だとおもった・・・。
・・・・・・・ドウセ、ツリアイナンカ、トレナイノダカラ・・・・・・・
・・・・・・・・・コイシテタコトスラ、ワスレテシマウホドニ・・・・・・
・・・・・フカイフカイ、ココロノソコニ、シズメテシマエ・・・・・・
優希全然いけてません・・・・。
清水 澄




