その64
「・・・優ちゃん・・・?」
美香が、僕から逃げようと声を上げた、僕はそのチャンスを逃さなかった。
美香の開いた唇から、舌を滑り込ませた。
美香の肩が震えた。でも僕は様子を見ながら少しづつキスを深めた。
「・・・んっ・・・」
美香から溜息が漏れるが、嫌がってはいない、いけると判断して、そのまま美香の中を味わった。
少し唇を離し、僕は美香に嫌か・・と聞いた。自分の声がかすれてるのがわかる・・・。
美香はうつむいたまま返事をしない。
もう一度、僕は聞いた。
「・・いや?・・・・」
美香は小さく答える。・・・わからない・・と、
「嫌じゃないなら良い・・・」
僕はうつむく美香の顔を僕のほうに向けて、もう一度、キスをした。
その後美香を抱きしめて、僕らは暫くお互いに何も言わず時を過ごした。
暫くして、僕の携帯に着信があった。
「中野君、ビンゴが始まるわよ?美香ちゃんが楽しみにしてたのよ?」
僕は美香に柳の言葉を伝えると、会場に戻りたいという。
僕は、美香をこのまま一晩中抱きしめたかったが、美香がそういうのなら仕方がない。
しぶしぶ会場に戻る事にした。
ビンゴで美香はテーマパークのペアのチケットを手に入れた。
嬉しそうに、優ちゃん今度連れて行ってという。
そんな美香を、抱き寄せて僕は彼女の髪に口付けた。
横で見ていた、救急の看護師が、
「中野先生って彼女には甘い人だったんだ・・・。イメージ変わりました」
呆れた口調で言った。
柳と槇原さんは、呆れた様子で僕らを見ながら、僕に程ほどにしとけ・・と釘を刺す。
柳は、ホント危なさ全開・・と呆れた口調で言った。
・・・今日は、ほっといてください・・・
美香の様子がおかしいので、覗き込むと、何時の間にか寝ている・・・。
槇原さんに美香が寝てしまった事を告げて、美香を抱き上げてその場を離れようとした。
槇原さんが、
「部屋を取ってあるから・・」
とカードキーをくれた。
・・・・1枚?
「僕もこのまま寝ようかと思うんですが?」
というと、槇原さんは、ああと言った。
その様子にもう一度彼に聞いてみた。
「・・・僕の部屋のキーは?」
槇原さんは、不思議そうな顔をする。
「・・・・それ」
もう一度僕は聞いた。
「・・・・・美香の部屋の鍵は?」
槇原さんはあさってのほうを向いて答える。
「・・・・それ」
・・・・・・何を考えてるんですかあなたは!!!・・・・。
唖然とする僕に槇原さんは続けた。
「嫌なら、陽子と美香ちゃんで、俺と、お前・・?」
・・・止めてくれ!!何が楽しくて、初夜の新郎と同じ部屋で僕がすござないといけないんだ・・・?
「・・・・いいです、美香と同じ部屋にしてください・・。」
僕はあきらめて言った。
・・・・父と叔父にばれたら、ただじゃすまないだろうと思いながら。
僕は、寝ている美香を抱きかかえて部屋に向かった。




