その62
お読み戴きありがとうございます。
お気に入り登録ありがとうございます。
清水 澄 拝
角野先生は本当にあれからぴたりと僕に何も言ってこなくなった。
小児科での研修が始まったが、何故か僕の担当は男児ばかりだった。
急性期の女児が持ちたいと小児科部長に頼んだが、言葉少なげに、駄目だというばかり・・・なぜなんだろう?
僕の疑問は同級生が解決してくれた。
「中野、お前小児科大丈夫か?」
・・・・何の事だろう・・・・・・・
「患児に手を出さないようにしろよ。」
友人の面白そうな興味本位な発言に耳を疑う・・・何の事だ・・・・
話を聞いて僕は槇原さんを絞めるべく救急にいそいだ。
槇原が救急に行くと、機嫌の悪い中野がいた・・・。
「・・・どうしたんだ、なにかあったのか?」
槇原の問いに、優希が言った。
「・・・・槇原さん、僕はロリコンらしいですねえ?」
槇原は目を泳がせながら・・・・そんな噂が立ってるんか・・?ととぼけてみる。
「・・・僕が今小児科なのはご存知ですよね・・?」
「・・・そうだったのか?」
優希は怒りが隠せない様子で槇原に言った。
「僕は、女児の病室で一人で診察はさせてもらえないんですよ?・・・・・」
「・・・研修医・・だしなぁ?・・・」
優希の怒りに目をそらそうとするが、許されなかった。
「・・研修医だからでなくて、誰かが僕が小さな子供にしか興味をもてない体質だと、言ったからですよ?」
身に覚えはありませんか?と続く言葉に・・・さあ・・・?と槇原は答えたが・・・・優希の怒りの矛先が移るはずもなく・・・・
「・・・僕はいつからそんな性癖になったんですか?」
「・・・・・おまえ、自分に無頓着の癖に、何で今回だけこだわるんだ?」
優希は低い声で続けた。
「僕は、救急に小児が来たときの事を考えて急性期が見たいのに、あなたの立てたくだらない噂のおかげで、症例が見れない!!」
「・・・・すまん」
優希は続けた。
「それにどうせ本当は、柳と僕が何かと噂になるのがいやで、こんな噂を立てたんでしょう?そりゃロリコンだったら柳には目も向けないですよね・・・。」
・・・・・・・槇原さん心狭い・・・・
槇原は、お前の美香ちゃんに対する行動よりましだ・・・と言いたかったが、・・・賢明なことに思いとどまった・・・・・
その後、小児科の婦長、病棟医長あてに、優の行動に責任を持つから、普通に患児を当てるようにして欲しいと、一筆かかせれて・・・。
・・・・そして・・・・・
槇原が陽子にほれてからの槇原の行動を中野から陽子に洗いざらいばらされて、暫く槇原が陽子の意味深な思い出し笑いになやまされて・・・・。
どちらの、ペナルティがより重かったかと言うのは、どちらがその出来事を気にしてるかと言う事に比例するので・・・。
・・・・・・槇原は優希を怒らすことはもう二度とするまいと誓った・・・・。




