表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
昨日見た夢  作者: 清水澄
60/185

その60

美香からの連絡で、僕は待ち合わせ場所の大学の正門前に急いだ。

何週間ぶりかの彼女は、また少し大人びたように見えて、そして可愛かった。

思わず、抱きしめて美香の耳元で”きてくれて有り難う、嬉しいよ・・”とささやく。美香は身をよじって逃げようとしたが、僕は離さなかった。


「・・・中野君、・・・」

声をかけられて思わず顔を上げた、角野先生が槇原さんといた。

「先日は・・・」僕が美香を紹介して、先日のお礼を言おうとしたら槇原さんがぼくの言葉をさえぎった。

「中野!!久しぶりに会えて嬉しそうだな!?」


・・・何を言ってるんだろうこの人は・・・?


「陽子が待ってるから、早く待ち合わせ場所に行ってくれ、君らは相変わらず仲が良いな。」

槇原さんが急き立てるので、僕は角野先生に充分なお礼も言えずにその場を後にする。


いつもの様に、美香の腰に手を回してエスコートする僕の様子を見て、角野先生の顔が引きつる。


・・・どうしたんだろう・・・・


僕は気になったが、美香が陽子ちゃんを待たせてはいけない、と急かすので、その場を離れた。


「・・・・実際に見ても、信じられない・・・。」

角野の発言に、槇原は同意する。

「あいつは、こういう公の場では、いとこだとか、親戚だとか言って連れ回してるんだ、この前入院してたヤツのいとこによくにてるだろう?実は別人だ。接する様子を見てると・・・とてもとても・・・下心満載だよ・・・」


・・・そうだな・・・と角野が呆れながら答えた。

「・・本当に、残念だよ・・・娘の相手には無理だな・・・・。」


槇原が、角野を見ながら声を潜めて言った。

「・・・くれぐれも、この事は内密に頼む。」


角野が肩を落として去っていくのを槇原は見送った後、待ち合わせ場所へと急いだ。


「美香ちゃん、今日も泊まっていけるのよね?」

「陽子ちゃんに言われたし、一応おとーさんたちには許可もらった。」


・・・・・? 柳のマンションは引越しに準備で大変なはず・・・どこに泊めるんだ?


・・・・・やな予感がする・・・・・


「中野君はもちろん、今日の午後は空けてくれてるわよね?」


・・・なんで僕の予定を柳が聞くんだ?・・・・


槇原さんが、やって来た。


そして僕のほうを向いて満面の笑みで言った。

「中野、角野先生娘さんとの見合いの件諦めてくれたぞ。よかったな?」

美香が何のこと?と僕に聞く、僕はお茶を濁して、槇原さんを見た。


・・・何をしたんだろう・・・・怪訝な僕の顔を無視して、柳に言う。

「陽子、俺は夕方にならないと手が離せない、三人で先に行っててくれるか?」


・・・・・・三人?ますます怪訝な顔をする僕に、美香が言った。

「・・・ごめん、優ちゃん言うの忘れてた。陽子ちゃんとマッキーの婚約祝い。今日集まった時にしようって言ってたの。」

「・・美香、僕は今日は久しぶりにあったから、6月祭の後は、二人きりのつもりだったんだけれども?」


不服そうな僕の呟きに美香が言った。

「・・?何で・・みんなと一緒のほうが楽しいでしょう? なんで、二人きりでないと駄目なの?」

美香の素朴な疑問に、槇原さんと柳が顔を見合わせて、僕のほうを哀れみの表情で見た。


「・・・・僕と二人きりより、美香がみんなと遊びたいのはよくわかった・・・。」

僕の含みある発言にも、美香はきょとんとした顔をして、槇原さんと、柳を見た。


二人は、複雑そうに笑いながら、僕のほうを見てどうする?と聞く。


「・・・・予定どうりで、良いと思います。」

膨れながら答えた僕に、美香が笑った。

「優ちゃんて、やっぱり子供みたい・・・・。」


僕は、本当に久しぶりに会える美香と二人きりになれるのを楽しみにしてたんだ!!


・・・美香は違うんだよな・・?・・・・・僕はため息をついた。・・


・・・・・・そんな僕をじっと見ている美香に僕はきずかなかった・・・・・・・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ