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昨日見た夢  作者: 清水澄
42/185

その42

 

 義弘達はどこだろうと思い聞くと、テーマパークの入り口で待ち合わせてると言う。


僕が不思議そうな顔をすると、美香がうつむきながら言った。

「・・・・だって久しぶりに、優ちゃんと会うのに。二人っきりで喋りたかったんだもの・・。」


 確かにここから、40分程度はかかるその待ちあわせ場所まで二人きりだ。

僕は美香の気持ちが嬉しくなり、思わず手をつなごうとしたが、美香は何気に拒否する。

僕が顔を見ると。


「・・・もう子供じゃないし・・・。」

と小さな声で、僕のほうを見ずに答える。


 行き場のなくなった手をポケットに入れて、美香に触れられない事にがっかりとしたが、それでも美香の笑顔がまじかで見られるのなら・・と思いなおした。


 昔のようにたわいない話をしながら・・・それでも昔とは違う綺麗になった、そして時々女の顔をする美香に見とれた。


「・・優ちゃん、美香の顔なんかついてる?」

じっと見つめる僕に時々、怪訝な顔を向けて、美香が聞いてきた。


「・・おおきくなったなぁ・・と思って。」

まだ言葉に出来ない、僕の思いを隠してごまかして答える僕の台詞に、美香は馬鹿にされたと思って膨れる。


「・・・優ちゃん、美香いつまでも小学生コドモじゃないよ?」

その言葉に思わず微笑む。


・・そうだ、もうこども・・とは言えない。でも、おとな・・でもない・・。


・・・もう少しだ・・・もう少ししたら、僕のこの気持ちを君に伝えるよ・・・。


思わず、笑いながら頬に手を当てた。

美香は再び膨れる。

「・・・優ちゃんは、そうやって美香を子ども扱いする・・。」・・と


・・いや違うよ・・?美香、もうコドモじゃないと思うから、触りたいんだよ・・・。


  ・・・・・・デモソンナコトイエナイ・・・・



待つあわせ場所であるテーマパークの入り口に着いた。

義弘とそのほか何人かの高校生がいた。


「義弘だけじゃないの・・?」

僕の問いに美香が答える。


「男の人たちはみんなよっちゃんの、お友達。女の人はその彼女。」

美香は、向こうの人たちに聞こえないように小さな声で言う。


「みんな、美香の顔を見る度に、義弘君と付き合えって言うから、美香苦手なの」

そして美香は続けた。


「クラスの人たちは、みんな美香に、”泉先輩美香の彼氏でしょ”って言うし・・」


 あいつ・・・友人を使って、外堀を埋めてるのか!!なんて奴だ!!


「ねえ、優ちゃん、振りで良いから今日一日美香の彼氏になって。」

美香の台詞に思わず美香の顔を見た。


「・・だってそうでもしないと、よっちゃん美香から離れてくれないんだもの・・。」

僕はにっこり笑って、美香に言った。


「・・いいよ?じゃあ美香逃げるなよ?覚悟してね?」


美香が今度は怪訝な顔をした。

僕は、その顔に、僕の顔を近づけて、向こうで待ってる義弘に見えるように、その唇に、触れるだけのキスを落とした。


「!!!!!優ちゃん!!」


真っ赤になってる美香ににっこりと笑い、僕、覚悟してって言ったよね?とつげる。

そして、有無を言わさず美香の腰に手を当てて、抱き寄せた。


 唖然としている義弘に、近づいてにっこり笑って言った。


「やあ、久しぶり。美香が学校でお世話になってるって聞いてるよ?」


・・・・美香は僕のものだ。間違ってもお前には渡さない。・・・・・・・



 ゆう、大人気なさ・・全開・・・。

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