その19
ゆう、暴走中・・・。
夕食が終わって、自室に戻った僕を美香が追いかけてきた。
「どうしたの?」
振り返り怪訝な顔をする僕に、美香がいいにくそうに顔をうつむけている。
僕はしゃがみこんで、うつむく美香の顔を覗き込むように、話しかけた。
こちらに目を向けて、思い切ったように美香が言った。
「ゆうちゃん、美香と約束したの覚えてる?」
「・・・・・?」
「合格したら、美香の言う事聞いてくれるって。」
ああそういえばそういわれた気がする。あいまいに返事を返した。
「・・・携帯じゃ、駄目だった・・・?」
「・・・・物じゃないの・・・」
・・・・?物じゃない?何が欲しいんだろう?
怪訝な僕の顔を見つめながら、美香は意を決したように言った。
「・・・優ちゃん・・。キスしてほしい」
美香の言葉に・・・僕は・・・・・・・・・・・・声がでなかった・・・・。
美香の言葉に、呆然としたものの、すぐに僕は冷静にならなければ、と思い・・・
にっこり笑い何気ない振りを装い、美香の頭を引き寄せて、額に口づける。
美香は僕の目をじっと見つめて、
「そんなんじゃない・・」 とうつむく。
「どうして欲しいの?」
僕が思わず掠れた声で聞くと、
「・・・・唇・・」
とはっきりと返してくる。
もう一度僕は美香を引き寄せて、重ねるだけの子供のころによくしてたキスをした。
美香は、僕の顔を見上げ、やや怒った口調でもう一度言った。
「キスして欲しい・・。」
「子供のキスじゃなくて、大人のキス。」
「・・・・・何を言ってるの?」
暫く言葉がなかった後やっとの思いで言葉を搾り出し、引きつったわらいとともに美香に返す。
美香は淡々ともう一度いった。
「キスして欲しい・・。」「子供のキスじゃなくて、大人のキス。」
「優ちゃん約束した・・・。」
僕の頭の中は真っ白だった・・。何をだ?キスする事を約束したか?・・・いや違う、何でも言う事を聞くって、約束したんだ。
僕は、勤めて冷静さを装って、美香にたずねる。
「・・・大人の、キスを試したいんだったら、もっと大人になってから・・・・・。」
息を一つ呑んで続ける。
「・・・・・好きなひとに、頼みなさい・・・」
最後は搾り出すように・・・・・そうだ、これは愛情表現でなく、子供の好奇心だ。
・・・・たまたま、大人な僕が、そばにいるから・・・・。
「・・・どうしてそれが、優ちゃんじゃ駄目なの?」
美香は僕のシャツを握って、あきらめずににじり寄る・・。僕はそんな美香にたじろいだ。
「美香、好奇心からそんなことしたら、後で後悔するのは自分だよ?」
わかるだろう・・とにっこり笑って大人な対応に努める。
美香がいきなり抱きついてきた。
「何で、好奇心だってわかるの?何で好奇心だって思うの?」
思わず抱きしめそうになった、その両手で握りこぶしを作りながら、美香を抱きしめたい気持ちを押しやって、抱きついてくる美香を突き放しながら、僕は微笑みながら美香に返す。
「お前は、小学生だろう?」
「・・・・・・・・それ誰に言い聞かせてるの・・・?優ちゃん・・・?」
美香が泣きそうな目を僕に向けて、そして僕に又抱きついてきた。
わからずや!!!手を出さずにいる僕の努力を何でわからないんだ!!
僕は、何処にも持って行きようのない、怒りで、頭がいっぱいになり・・・・・・・
・・・・・・・そして理性はどこかに行ってしまった。
何も言わず、美香を見つめた・・。美香が一瞬僕の目を見て怯えそしてひるんだが、それを僕は心の底で認識しながら、もう止まれなかった。
僕は、僕の両手で美香の頬を覆い、親指でゆっくりとその頬のやわらかさを味わった。
美香を見据えて顔を近づける。そしてその唇に僕の唇を寄せた。
美香の、怯えたような・・見開いた目を無視して、唇を少し離して、ゆっくりといった。
「口を少し開けて・・。」
美香がびくりと震えて、下をむこうとした・・。
もう一度、今度は僕は、美香に命令した・・・。
「上を向いて、口を少し開けて」
美香は、怯えたように、ゆっくりと僕の求めに応じた。
僕は、逃げようとする美香の頬を両手のひらで持ち上げて、無理やり親指と僕の舌で美香の口をこじ開けて、美香の中を味わった。
積年の重いが、この接触だけで終わるはずはなかった。
いつの間にか僕の下半身は反応し、そして僕の手は美香の体をまさぐっていた。
「・・・・優ちゃん・・もういい!!止めて!!!」
いつの間にか、美香の声が、悲鳴と、涙混じりに変わっていた。
その声にきずき、一気に熱が冷めた。
思わず、体を引き剥がす。今まで、唇を合わせ、その体を自分の要求のままにまさぐってた相手の顔を改めて見つめた・・・。
血の気が引いた
・・・・・何をやってるんだ僕は!!!・・・・




