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昨日見た夢  作者: 清水澄
155/185

その155

”手に入らないなら、壊れてしまえば良いと思ってましたから・・・。”

さっきの義弘の台詞が僕の血の上った頭の中に響いた。


自分の今の行動を冷静な自分があざ笑っている。

美香を守りたい?

男としてお前の行動はどうなんだ?誰に向かって言ってるんだ?


・・すべて綺麗事だ・・・美香がもし僕の元を離れて行って、僕を裏切ったなら、僕は美香に何をするか判らない・・・。


僕は嫌がる美香を押さえつけて口付けた。美香が首を振って逃げようとしたので、その首筋に自分の唇を落とした。

そして、リボンをはずして、ボタンも外し襟元を緩めてそこに唇を移動し赤い後を残しながら、美香のシャツをスカートから抜き取って、そのシャツの中に手を入れて素肌に触った・・。


「・・・いやだ!!優ちゃん止めて!!」

美香の悲鳴が聞こえる、でも止めてやるもんか、何でいまさら結婚止めるなんだ!?


「美香!!初めてがこんな埃っぽいところはいや~~!!せめてもっと綺麗なところが良い~~!!」


・・・美香のその叫びで、僕はわれに返った。・・・・

ゆっくり起き上がって美香の顔を見た。

こちらを見て睨んでる。

「・・・こんな埃っぽい、汚いところで、何で初めてなの??優ちゃんいいかげんにしてね!!」


一気に熱が冷めた・・

・・・・おまえ?こだわりどこは・・そこか?・・・

「・・綺麗なホテルに泊まっても、嫌がったくせに・・・」

溜息をつきながら、僕は美香から離れて言った・・少し呆れながら・・。

でも美香の胸の前に組まれた手が白く色が変わるほど握り締められて、そして震えているのを見て・・自分のおろかさ気がついた。

 白く色が変わるほど、手を握り締めてシャツの前を押えて、震えながら強がっている、12歳も年下の女の子。

彼女に僕はどんだけ甘えてるんだろう?

「・・美香ごめん・・。」

僕の言葉に、じっと僕の顔を見て、その後見る見る間に涙があふれてくる彼女を見ていた。

「・・・本当にごめん・・・」

今度は、ゆっくりと抱きしめて彼女に謝った。

嗚咽が聞こえる。しゃくりあげながら美香が僕に訴える。

「私が今好きなのはお子様でひねんぼで、自分の事しか考えてなくて、わがままな優ちゃんだけどそれじゃ駄目なの?どういったら美香の気持ちを信じてくれるの?優ちゃんはこの世で一人だよね?」

・・・美香?僕は、なじられてるんだろうか?情熱的な愛の告白には微妙に聞こえないよ・・・?

「美香・・誰でも良いなんて思ったことないよ?美香が生まれたときからそばにいてくれて、いつもいつも誰より大切で、美香にとって誰にも替え難い人は優ちゃんしかいないよ?」

僕は美香を抱きしめる。”優ちゃんは違うの?”僕は僕も同じだ・・と返した。

「・・でも、優ちゃんは美香の心が欲しいのか、体が欲しいのかどっちなの?」

「体のほうにウエイトがあるなら、今の美香には・・・無理!!」

「心に体はもれなくついてくるけれど、今の美香の体に心はついてこない!!」

”どっちが良いの!!”

美香は僕の顔を真剣な表情で見て言った。

「・・体だけじゃ嫌だ、心が欲しい。」

美香が、言った。

「優ちゃん心は持ってってるよ?とっくの昔に。だからもう少し待って!!」

そういって美香は僕に口付けた。

・・・微妙に・・嫌がらせを受けてる気がした・・・・。

・・・・・無自覚にそうやって煽るお前は悪くないのか?・・・・


僕は心を落ちつけるために義弘の事を聞いた。

「・・ああ、よっちゃんがデートしてた子に、”優ちゃんの妹”って私を紹介したじゃない?」

僕はうなづきながら聞いた。

「あれって、彼女をごまかすためじゃなくて、優ちゃんに対してその子は妹だよね?って確認したかったみたい。」

わかり難い・・・。

「美香はあの台詞を聞いて、二股って思ったけれど、違ったんだって。」

”でもね・・・”

「美香それを聞いて、何でよっちゃんを信じなかったんだろうって思ったら、自分が情けなくなったの。だからといって、勘違いなんだから、やり直そうって言われてももう優ちゃんの事しか考えられなかった・・・。」

僕は思わず聞いた。

「・・・じゃあ、あの勘違いがなければ、僕らは婚約してなかったのかな?」

美香が僕のほうをむいて言った。

「わかんないよ?あれだけよっっちゃんの事好きだったのに、何で今は優ちゃんじゃないと駄目なんだろうと思う。でも、美香愛の形や色なんて判らないけれどでも今の美香が好きなのは優ちゃんだけ。過去も未来も関係ないよ?それじゃあ駄目なの?」


まっすぐな視線で、僕の目を真正面から捉える美香の目を見た。


「・・それで良いと思うよ・・・」


僕はそう言いながら、美香に口付けた。美香も返してくれた。


「優ちゃん大好き。」美香の甘いささやきが心に響いた。






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