その146
「もしかして、よっちゃんがあの時妹って言ったのって、そんな理由だったの?」
あの時ってどのときだ?
ああ、駅でであった最初の・・・
「よっちゃん、美香と出会って彼女に美香の事優ちゃんの妹って言ったよね?どうしてつきあってるっていってくれなかったの?」
・・・・え?美香?どういう意味?
呆然とする僕にに美香が続けた。
「もしかして、優ちゃんに対するこだわりから、優ちゃんに聞かせるために妹って言ったの?」
「あの人をごまかすために妹って言ったんじゃなかったの?」
美香の唖然とした顔が見える。
そしてうつむいて”ごめん・・”と小さく言った後続けた。
「よっちゃんの回りっていつもきれいな人が一杯で、美香ずっと不安だった。でもずっと好きだったからよっちゃんが美香のこと好きって言ってくれて美香すごく嬉しかった。」
僕は呆然と彼女の言葉を、聞いていた。
「いつも、練習の時に見学に来る人がいて、その人たちと楽しそうに話して。よっちゃんは私がいたら、私を優先させてくれたけれど、そのひとたちに私のこと紹介してくれた事もないし、きっと私と付き合ってるって言いたくないんだとずっと思ってた。」
”だって美香小学生だもんね・・”
小さく呟いた後、美香が続けた。
「だから、あの日も、美香との約束が反故になったのに、すぐ他の人と仲よさそうに出かけてるのみて・・
しかもその人に、優ちゃんの妹だって言うし・・みかてっきり・・」
まっすぐ僕の顔を見て続けた。
「美香の事は、尊敬する優ちゃんとのつながりを持ちたいから、気にかけてくれてたんだと思っていたの。そして本命は、あのひとだと思ってた。」
僕は美香の言葉に声も出なかった。
・・・なんでそんなことになってるんだ?・・・・
「・・・なんで?・・僕、そんな風に美香に思われてたんだ・・・。」
搾り出すように、返事をした僕の台詞に、美香はうつむいて言った。
「・・ごめんなさい・・もっと考えればよかった・・・。」
僕は顔を上げて、美香のほうに手を伸ばして引き寄せようと試みた。
・・でも僕の手が届くよりも早く、美香は身を引いた。
「・・・ごめん、無理・・・。」
僕は美香を見つめた、美香も僕を見つめてくれていた。
「・・どうして?何が?・・・」
僕の言葉に美香がはっきりと言った。
「・・今は優ちゃん以外の人は、考えられない。だから無理。・・ゴメンナサイ・・・」




