その142
美香が今ごろどう過ごしてるのかなと思うと、なにもする気になれず。
僕は突然空いた時間をもて余していた。
しかたないので参考書を探しに出掛けた。
本屋で参考書を選んでいたら声をかけられた。
「あれ?泉くん!」
声の方を振り替える。
ああ、同じ学年で一緒に生徒会活動をしてる娘がいた。
ぼくに好意を持ってくれてるのは薄々感ずいてはいた。
そして、回りが面白がってあおっているのもしっていたが、別に実害がないので放っていた。
好意を持ってくれる娘がそばにいることが、悪い気もしなかったので、自分から動いてどうこうしようともしなかった。
ただ、ふみこまれるのはいやなのでせんびきはしてるからだいじょぶだ。あの出来事が起こるまではそう思っていた。
「買い物?私もご一緒してよい?」
笑顔でそう語る彼女、皆で映画は見に行ったこともありその延長線のつもりで断る理由もなく、話し相手がいれば気が紛れるかと、うなずいた。
後で思えば、それがすべての始まりだった。
僕らは参考書を選んで、彼女の買い物にも少し付き合い、喫茶店で参考書の問題を話し合った。
僕としては家で一人でいるのも嫌だったから、いい時間潰しができたつもりっだった。
彼女の話をうわのそらっで聞きながら、そういえば、美香が見たがってた映画がこの近くの映画館でやっていたのを思い出し、チケットを買っておこうかと思った。
「・・でももしかしたら、今日見てるかもしれない・・・」
僕の独り言に、横に座ってテキストを覗き込んでいる彼女が不思議そうな顔をした。
そのこの顔を見ながら、僕は何をしてるのか?どうしてここに居るのが美香でないのかと考えていた。
彼女の、この後映画を見に行かないか?と言う誘いも、別に断る理由もなかったため、時間つぶしのつもりで僕は彼女の誘いに乗った。
電車に乗って帰ろうと切符売り場に行き美香達に出逢った。
中野先輩を見ると、美香の腰に手を回しまるで自分のものだと主張してるように見えた。
・・・美香は僕のものだ、触るな!!
そう叫びたかったが、美香が全身を中野先輩に預けて寄り添ってるように見えて・・・いえなかった。
「・・・よっちゃん・・・?」
美香の声が聞こえる。でも寄り添う二人を見て動けなかった。
僕よりもずっとお似合いに見えた。
隣で、今日一緒に居た子が僕をつついた。
僕は、彼らがとてもお似合いに見えて・・・でも兄弟なんだと思い込みたくて。
・・・ソウダ兄弟だ・・中野先輩がどんなに彼女を思っても叶う事はない思いのはずだ・・・。
「・・うん、小学校の時に所属していた、少年サッカーチームのコーチと・・・妹さん」
そう答えた。
僕自身に言い聞かせるために・・・・
美香がますます中野先輩にしがみ付くのが見見えた。
ハナレテクレ、キミハボクノカノジョダロウ?ドウシテボクノ メノマエデ ホカノオトコニ シガミツイテルンダ?
「・・・・今日は、そのことデート?・・義弘の彼女かな・・・?」
・・・は? 何を言ってるんだこのひとは・・?
唖然としてる僕を横にいた子がつついて、・・・そして、信じられない事をいった。
「先月から、彼女になりました。よろしくお願いいたします。」
・・なにをいってるんだろう?先月って?どの先月だ?・・・
唖然と横の子を見つめる僕に向かって美香が顔を上げてにっこり笑っていった。
「泉先輩、さようなら。」
ちょっと待って!!美香!1
唖然として声の出ないぼくに、そして体の動かない僕に、隣の彼女が手を絡めてきた。
僕はその手を振り切り、美香を追うべきか彼女と話すべきか一瞬迷ったがまず隣の彼女の誤解を正そうとその場に残った。
「・・・君は何を言ってるの?僕らいつから付き合ってるの?」
・・・このときに戻って僕は美香を追いかけたいと思う・・・・
・・・そうすれば、美香君は今も僕の隣で笑ってくれていたんだろうか?・・・・




