その140
お読み戴きありがとうございます。
美香視点後、泉義弘視点です。
「どこまで巻き戻せば君とやり直せるんだろう?」
わたしはよっちゃんの台詞に呆れてしまった。
「・・・時間は戻せないので無理です。そして離してください、大声出しますよ?」
私が言うと、ますます強く抱きしめられた。
「・・やだ!出したければ出せばいい。絶対離さない。」
怒り心頭だった私は、声を出そうと息を吸い込んだ・・・泣いてる・・・?
あっけに取られた・・・迷惑をこうむってるのは・・私ですよね?・・なぜあなたが泣くの・・?
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総合祭の見回りをしてた。
中野先輩と美香の姿が見たくなくて、使用許可の出てない棟の見回りを引き受けた。
生徒会室に近い棟の見回りをしてたら、美香が空き教室に入るのが見えた。
・・・未練だとわかっていたが、思わず後をつけてしまった。
美香が制服のリボンをはずしてるのが窓越しに見えた。
思わず、話がしたくて追いかけて中に入る・・・・。
むこうを向いてた美香が、ドアの音にこちらを向くのが見えた、何か言おうとしてたその視線が僕を捕らえて固まるのが見えた。
「・・・・久しぶり?元気だった?」
僕の笑顔は引きつっていないだろうか?僕は自分の衝動が我慢できるんだろうか?
美香を見ると引きつった顔であとずさるのが見える。
・・・僕はそんなに嫌われてるのか?・・・
「何で逃げるの?」
思わず口から出た、でも僕のしたことを思えば、逃げるのは当然だろう・・、ごめん美香・・・。
後ろに下がる美香を見ながら、でも僕は彼女の傍に近寄る事を止められなかった。
案の定彼女がこけて座り込む・・そうだ、いつも僕に対しては、真っ赤になって慌てていた・・。
その姿を見て、からかうのが大好きだった。
・・・可愛い美香・・・
「ほら?美香はいつもおっちょこちょいだから・・・・。」
立ち上がるのを助けようと、おこそうと差し伸べた手を美香は払いのけて一人で立とうとするが、また机に引っかかり立てないでいた。
そんな彼女と視線を同じ高さにして、彼女の顔を覗き込んだ。
不安そうな美香の顔が見えた、どうして、僕と彼女のボタンはあわなくなってしまったんだろう?
どうして同じ時間を過ごせないようになったんだろう。
「どうして僕から逃げようとするの?僕は美香と話し合いたいだけなのに。」
・・・そうだ誤解を解けば、きっと僕の元に戻ってくれるはずだ・・・・
「・・・・別に逃げてないけれど?」
そうだろうか?彼女の言葉に手を伸ばし頬をなでた・・・
身を引いて、震える彼女が見えた。
「・・・触らないで・・・」
ほら?逃げてる?僕のことが嫌いなんだ・・・?
「僕は美香ににいつからそんなに嫌われたのかな?」
僕が言った言葉を聞いて、彼女が僕を睨んだ・・
・・・・ああ・・どの面下げてその台詞?って、言いたいんだろう・・。
そうだよ?美香の言うとうりだ・・僕が美香にしたことを考えると、僕がたとえば手を直接下したわけではないけれど、美香におこってる事を傍観した時点で・・・きっと僕はもう君に触れる権利を放棄したんだと思うよ。
そう、触れる権利はないだろう・・。そう思っても思わず出る右手を押えられなかった。
・・・泣きたくなった・・・
「・・僕は、どうすればよかったの?どこまで巻き戻せば、君がもう一度手に入るの?」
思わず声に出てしまった、聞かせるつもりのなかった、心の声・・・。美香が僕の顔を呆れた顔で見つめるのが見えた。
もうどうなっても良い。軽蔑するならとことんしてくれ・・。
思わず美香を抱きしめて言った。
「・・・美香どこまでさかのぼれば、やり直せるの?」
言いながら、抱きしめる手に力が入った。
・・・・離したくない・・・・・・・・
・・・更新できてよかったです・・・・
・・ひとごと・・・?




