その132
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生徒会室で、総合祭の準備を手伝っていたら、高校の生徒会長が来た。
・・・そういえば、今日は合同の話し合いがあるって言っていた。・・・・
ぞろぞろと入ってくる行列を見てたら、一番後ろからよっちゃんが入ってくるのが見えた。
・・・・・顔合わせたくない・・・・
思わず、私が気配を消そうとしてるのにきずいたのか、都が自分の陰に私を隠してくれた。
・・・情けない、逃げても仕方ないのに・・・・
自分が嫌になった。でも都の影からも出られないでいた。
中央の丸テーブルを囲んで、中等部の会長と、高等部の会長が打ち合わせをしていた。
それを囲むような形で、生徒会の主要メンバーが話し合いを持っていた。
その後ろで、その様子を見ながら私たちは雑用をこなしていた。
やがて話し合いが終わり、役員たちが帰り支度を始め、ほっとしたのもつかの間、高等部の会長が私にきずいて話しかけてきた。
「橘さん、ありがとう。手伝ってくれているんだね。」
にこにこ笑いながらち近づいてくる・・・、コナイデ・・・・・
皆の視線が私のほうに集まる。よっちゃんのそばにいた、見たことのある顔が、よっちゃんに何かささやいているのが見えた。
都がその様子に気づいて、その人たちを睨んでいる。だが、会長はそれに気づいてる様子もなく、私に話かけた。
「中野先輩元気?」
にっこり笑って、言ったその問いかけに私は言葉少なく返した。
「・・最近時間がなくてあえてないから知りません。昨日電話では、今仕事が忙しいって言ってました。」
愛想のない私の答えにも、にこにこ笑いながら会長は続けた。
「塾にも行かず、全国模試で一位取るなんて家でどんな勉強してたのか知ってる?」
都の陰に隠れながら、早く帰ってくれないかと思う。
「・・私その頃。まだ、6歳だったしあまり覚えてません。でも遊びに行ったときにはいつも私の横で勉強してたような気はしますが・・・。」
会長が驚きながら私に言った。
「へえ?君の相手しながら・・って、そんな昔から知り合いなの?」
私は答えた。
「・・幼馴染ですから・・・生まれたときからの付き合いです。」
・・・そうなんだ・・改めて驚いた顔をしながら、ちらりと、よっちゃんのほうを向いて言った。
「・・じゃあ、援助交際の話って、やっぱり根も葉もないでまかせなんだ?幼馴染と援助交際なんて親にすぐばれるよね?どこからそんな話が出たんだろうね?」
”もっとも君が中野先輩以外の人と付き合ってるなら別の話だけれどもね?”・・そういたずらっぽく笑って、続けた彼の瞳はちっとも笑ってなかった。
・・・・この人・・優ちゃんと同じ人種だ・・・・・
私は、溜息をついて、都の影から出て言った。
「・・・わかりません。確かに優ちゃんとは度々出かけてるし、年の差はありすぎるし、一緒に歩いてると大人と子供だし。私なんかとは釣り合いが取れないと思います。」
会長は私の話を今度は面白そうに聞いた。
「それに・・人目をはばからずに、自分のしたいことするし・・。」
その先が言いにくくて、口ごもるとますます面白そうに会長が先を促す。
「自分のしたいことって?たとえば?」
・・・言うのか?言わないといけないのか?・・・・
「・・・抱き寄せたり、いろんなとこ触ったり、キスしたり・・・・」
周りから黄色い声が上がるのが聞こえた。・・・優ちゃん恨むよ・・・
会長は噴出しそうになりながら、私に言う。
「・・・そりゃ、何も知らずにそんな場面だけ見てりゃ、大人と子供だもの、いらない想像してもおかしくないよね?」
私は怒りながら、会長に訴える。
「だから!!いつも人目は考えてって言ってるのに!!ホント自分本位で!!わがままなんですよ!!何であんなのがいいんですか!?」
怒りながら叫ぶ私に会長が、爆笑した。
「僕は単なるファンだけど、君は、恋人じゃないの?良いのそんな風に言っても?」
私は怒りながら続けた。
「良いんです!!大体このエンコー騒動だって自分がいらん事して、それを人に見られて誤解されたのも一つの原因なんだから!!」
会長は笑を止めて、でもまじめな顔をして私に言った。
「でも、無責任な噂の真相を知ってるのにそれを止めなかった。それどころか誤解を招いたままでわざと放置した人の罪が一番重いと思うけれどもね。」
・・・全部わかって言ってるんですか?・・・
私は、その言葉を息をのんで聞いた。
会長は続けた。
「困った事に、そういう噂は証拠が見つけにくいんだ。でも真実は一つだから、きっと噂を放置した奴は今頃後悔してるだろうね。」
・・・本人に聞こえるように言ってますよ・・ね・・・
生徒会の集団をもう一度見ると、よっちゃん達は、何時の間にかいなくなっていた。
私の視線を追って、生徒会長は笑った後、ごめんね・・と言った。
・・・なんで彼が謝るのだろう?・・・・
「生徒のための生徒会のはずが、一部の人間が暴走させてるのを止められなくて・・。」
「・・噂に絡んでるのは個人でしょう?」
私の台詞に、”でも、力を利用されたのは事実だ”・・と言う。
・・・あの噂を広めるのに一役かってたって事?・・・・
悩んでる私に会長が、聞いた。
「中野先輩は、総合祭来てくださるのかな?」
私は即答した。
「来てくれるって約束してます。」
私の答えに笑顔で、ありがとうこれからもよろしく・・・と笑って出て行く後姿を見送った。
都に帰り道聞いてみた。
「何で会長が、ごめんね・・なんだろう?」
都が私の顔を見て、言いにくそうに教えてくれた。
「・・・この噂が、あっという間に広がったのは、生徒会役員が絡んでたからなのよ。」
「????」
納得できない私に、都が教えてくれた。
「ひろ先輩来年度の会長候補。」
驚いた、そういえば来年2年生になる。あの人会長候補だったのか!?
私の驚く顔に、溜息をついてやっぱり知らなかったかと、続けた。
「現副会長よあの人。」
・・そういえば、そういう気がする。・・・
ホント美香って・・・と溜息をつきながら、都が言う。
「あの会長さんが、どんなルートから情報を仕入れたのかしらないけれども?優兄ちゃんってナニやったのかしらね?そして高校時代どんなことしてたのかしらね。」
都の独り言とも、呟きとも分からない台詞を聞きながら・・・ホントにね・・と思う。
・・・ほんとに、どんな手を使ったのやら・・・・・




