その129
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すみ 拝
ケーキを食べながら滝さんが聞きにくそうに美香に言った。
「ねえ?橘さん?」
美香が顔を上げて彼女を見ながらもう一度”美香で良いよ”と言う。
その台詞にもう一度美香ちゃんと言い直した後彼女が続けた。
「どうして噂はでまかせだって言ってくれなかったの?」
美香が溜息をつきながら、滝さんに返した。い
「あの時点でそれを言って、信じてくれた?」
美香の返事に滝さんが黙ってしまった。
美香が、諦めたように続けた。
「あの時点で私が何を言っても誰も信じてくれないと思ったから、状況が落ち着くのを待ってた。」
下を向いて答える美香を見て、滝さんは黙ってしまい・・そしてしばらく沈黙した後、小さくごめんなさいと言ってるのが聞こえた。
その後その事に対する会話はなく・・しばらく気まずい雰囲気になったが、方向が一緒だったこともあり一緒に電車に乗って景色を見ているうちに、美香と彼女は何時の間にか景色を見ながら色々話し出した。
コーヒーショップで出た話題には触れなかったが、美香ははずっと滝さんと楽しそうにお喋りをしていた。
まるで今までのブランクを取り戻そうとするように、一年半分のお喋りを美香は楽しんでいる様に見えた。
僕はそんな美香の様子をずっと見ていた。
アパートへの最寄り駅に着いた。でもここからもバスで30分ほどかかる。
山の中になるので、この時間はバスの本数もそんなに多くなく、僕らはバスが来る時間潰しにとショッピングセンターに入ることにした。
ショッピングセンターに隣接してる美香の指輪を購入した宝飾店で先ほどの衝撃でゆがんだ指輪を修理に出そうと思い、美香に修理に出しに行くといったら美香がその店を見て驚いていた。
「優ちゃんここちゃんとしたところだよ?こんなとこで買ってくれたの?!」
・・・・えっと?安いけれども一応婚約指輪のつもりだったので?・・・・・
・・・・さすがに美香の好きなファンシーショップじゃ買えないでしょう?・・・・
でも僕は心の声はださずに無言でうなずく。そんな僕を見て美香は泣きそうな顔をする。
隣の滝さんも青くなって”私えらいものなげた”という。
・・・・・スミマセン絶対値段は言えません・・・・・・、
店の前で固まる二人をおいて僕は修理の手続きをした。
その後、美香のお気に入りのファンシーショップに入って、小物をみてる二人を外のソファーで待った。
ーーーーー
優ちゃんが文句を言わないので、滝さんと一緒に帰ることにした。
わだかまりがないと言えば嘘になるが、同じ年の女の子と話をするのが久し振りでそれが楽しくて、別れたくなかった。
学校での事、先生の話、勉強の話、最近のファッションの事・・・話す内容は尽きず・・私はどうしてこの一年一人きりで入れたんだろうと思う。
優ちゃんが話題に入れずに怒ってるかと思ったが、にこにこと私たちのほうを見てるのを見て、まあ良いかと思った。
・・・優ちゃん、ごめんね・・忘れてるわけではないんだよ?・・・
病院方面のバスは、この時間は本数が少なく、私たちは駅に隣接したショッピングモールで時間をつぶす事にした。 優ちゃんが、モールに行く途中にある宝飾店の前でこの店によるという?何で?
「美香の指輪、サイズが少し小さいから大きく出来ないか聞いてくるね。」
・・・・!!!優ちゃんこの指輪、ここで買ったの!!??
お店の様子に、私はびっくりした
・・・・あの指輪、どんだけしたんだろう・・・・
隣の滝さんも青くなってるのが見えた。
でも、優ちゃんがくれた指輪を取られたのは私だ、優ちゃんがはめてくれた後学校だからとすぐにまたはずした、その時少し引っ掛かりを感じたのに確認しなかった。
その後すぐ優ちゃんに貸してと言われて預けていたが.、、、
自分の迂闊さに涙が出そうになった。
優ちゃんはそんな私の様子を見て私の気持ちがわかったのだろう私にだけ聞こえるようにそっと言ってくれた。
「 一応、貴金属だから、柔らかいんだよ、気にしなくて良いよ?」
優ちゃんの言葉にも、私は自分が許せない気がした・・ごめんなさい・・・
修理の手続きをして、優ちゃんは私たちをファンシーショップに連れてってくれて、好きなものを見ておいでと、自分は外のソファーで待つと言う。
どうしようとためらう私たちに、”一緒に入れといわれるほうが拷問だよ?”とにっこり笑う優ちゃんを見て、確かにそうだなとも思い滝さんと時間つぶしのためにお店に入った。
お店でも楽しかった、滝さんとは趣味が合い話も弾む、時々優ちゃんのほうを見るが、優ちゃんは始終笑ってこちらを見てくれていた。
その内滝さんがそっと聞いてきた。
「美香ちゃんの彼って、もてるんじゃないの?」
突然のその問いに私は少し考えた。
「・・う~~ん、高校時代は、もててたけれども?片端から、断っていたよ?・・今は知らないなぁ・・・」
・・そうだ、あの人はもてるんだ・・。
ふと二人で噂の主を見てみた・・綺麗なお姉さんに話しかけられてるのが見えた。
・・・・あれはだれだろう・・・・
思わず自分の眉間にしわがよるのが、わかった。
滝さんがそんな美私を見て言った。
「大丈夫だよ、どう見てもものすごく邪険に扱ってるよ?」
滝さんの言葉に、私は返した。
「・・・いやだからだよ?どうしてあの人は、穏便にことを済まそうとはしないのかな?」
私の台詞に、滝さんが驚いた。
「・・美香ちゃん?気にならないの?」
・・何がだ?気になるから優ちゃんの態度に怒ってるんだよ?・・・
怪訝な顔をした私に滝さんが溜息をつく。
「・・美香ちゃんは、やきもちは焼かないの?」
・・・・?誰にだ?・・・・・
不思議そうな顔をした私に、滝さんは続けた。
「不安になったりはしないの?」
ああ、そういうことか・・私は答えた。
「いつも不安だよ?自分が優ちゃんにつりあわないんじゃないかといつも思ってるよ?でもどんなにがんばったって、美香は美香だし、どんなにがんばったって、14以上にはなれない。仕方がないじゃない?だから美香は自分が優ちゃんにしてあげられる事を考えて、それを精一杯することにしてるの。」
滝さんは私の話をじっと聞いていた。
そして、その後優ちゃんの方をむいて言った。
「美香ちゃん?女の人、怒って離れていくよ。」
・・・優ちゃん何言ったんだろう・・・・
私は優ちゃんに自分の行動を反省してもらうために、優ちゃんのそばに行った。
・・・本当に、もう少し大人になってください!!!・・・・
ーーーーーー
美香達をソファーでまっていたら逆ナンされた・・。
彼女を待ってるからと断っても、しつこく付きまとわれたので冷たくあしらったら、きれられた・・。
・・・僕が切れたい!!!・・・・
・・多分それを美香が見てたんだろう怒ってこちらに来るのが見えた。
・・・やきもちなら嬉しいが・・多分あれは違うだろう・・・・
「優ちゃん、相手が怒らないように断れないの?その内刺されるよ!?」
美香の台詞に笑ってしまう、お前、僕に断り方考えろって言うのは僕の身を心配してくれてるのか?
笑う僕を見て美香が、笑い事じゃない!!心配してるんだ!!と、ますます怒った。
・・・ありがとう美香・・・
その8まで 改稿いたしました。




