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昨日見た夢  作者: 清水澄
116/185

その116

 優ちゃんに抱きしめられながら、”もう少しいてくれるのなら、お昼は外で食べよう、お弁当作ってくれる?”

といわれた。


 意地をはる気もなくしてしまった私は、優ちゃんの指示に従った。


 ・・・でもどこに行くんだろう?この近所にあの子が住んでるのはわかった。迂闊に公園に行ってであったらまた何を言われるかわからない・・。

 あんな噂がばれて、優ちゃんが嫌な思いをするなら、このまま何も言わず帰ったほうが良いのかもしれない・・。


思いあぐねながら、のろのろと用意を進めた。

ほうれん草のおひたしを薄焼き卵で巻いたもの。かぼちゃと鳥つくねといんげんの炊き合わせ。おからの和風サラダと、ひじきの煮物を入れた玉子焼き。


 から揚げをあげながら、優ちゃんが”なるべく和食で5人分といったリクエストを考えて、煮物をタッパにつめた。


 おにぎりは優ちゃんが握ってくれた。

 ・・・外科、志望の人って・・・美香思うんだけれども?もっときようじゃないと駄目でしょう?

 見事に形の不ぞろいなおにぎりを見ながら、思わず優ちゃんの顔を見た。


 優ちゃんが、美香の言いたいことがわかったのか、すねて私に言った。


 「細かい作業じゃないからしにくい・・・。」


    つまり、傷を縫うのなら綺麗に縫えると???


 ・・・どんな屁理屈?私は笑いながら返す。

「違うでしょう?する気がないからじゃん?・・めんどくさいって、顔に書いてる。」


 自分の苦手な事を指摘されてますます膨れながら、自分の作ったおにぎりを袋に詰める彼を見てたら、この人は本当に私よりも年上なの?と思う。


・・・しかも、12歳も・・・・


笑いながら、出来たおかずを次々とつめる私を見て、優ちゃんが微笑む。

 さっきまですねてたのにね?なにが、優ちゃんのご機嫌を治したの?


 そして、後ろからふわりと私を包んで優しくささやいた。


 僕が好きなのは美香だけだ、どんなことがあってもね? 絶対離さないからね?・・・と。


 多分私の悩みなんて、この人はお見通しなんだろう。


 年なんて関係ないよ・・・ね?

 結局、眩暈は改善せず・・・。


 毎日何かの拍子に回るので、戦々恐々です。


 即効性のある薬はないんかいなぁ~~


 清水 澄拝


 

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