表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
昨日見た夢  作者: 清水澄
11/185

その11

 

 練習場について美香の動向を見ていたが、特に誰かにべたべたしているわけでもなく、いつもの調子のように思う。


・・・美香の相手は誰なんだ?それとも叔母さんと美香で僕をからかってるんだろうか?


・・と思ったその時。


「コーチ!!」

後ろから声をかけられて振り返る。ああ、美香より2学年上の義弘だ。そういえば、美香がサッカーを始めたきっかけはこいつだった。

 

 「お元気ですか?お会いできて嬉しいです。」

嬉しそうに話しかけてくる義弘に、あいまいに返事を返した。

「・・塾が忙しくて、これないって聞いたけれど?参加してるの?」

顔を赤くして義弘が答えた。


「時々、でないとあまりあえなくて忘れられそうなので。」

・・・?だれに?

怪訝そうな僕の顔を見て、義弘が照れたように返す。

「・・・美香から聞いていませんか?」

・・何をだ?何で呼び捨てなんだ!!いやな予感が頭を掠める。


美香がこちらに向かってかけてくるのが見えた。

「よっちゃん!!!いつ来たの?美香今日お弁当作ってきたんだよ?」


             ・・・・・・こいつか!!


 「それは、嬉しいような、怖いような・・」と義弘は笑いながら美香に返していた。

美香・・・・そんな失礼な奴に、お前の手作りの食事をやる必要はない。

心の中の嵐を隠しつつ、やんわりと冷静な振りをしながら義弘に聞いてみた。


「・・・どっちから言い出して、付き合ってるの?」

「あ、俺からです。まだ小学生だしどうかとは思ったのですけれど、中学行って離れたら、このすきに誰かに盗られるんじゃないかと心配になって、つい・・・。」


 照れたように顔を赤くして答える義弘を苦々しい思いで見ていた。


        ・・・・・・・僕は、大学行ってる隙に、お前に掠め盗られたよ・・・。


心の中の怒りと、持って行き様のないムカツキを隠しつつ大事にしてくださいね?僕の妹分なんですから・・と伝えた。


わかってますよ、当然です。・・と笑顔で返されて、ますますむかついた。


美香の笑顔を一身に受ける義弘を見たくなくて、用事を思い出したと嘘をついてその場を離れて帰宅した。



 家に帰って、何もする気になれずベッドに横になってボーっとしていたら母親に呼ばれた。

 グラスに日本酒を注がれて渡された。


「すごい顔ね。付き合うわよ?」

母親の誘いに、素直にうなずく。


「・・・・知ってたの?」

「そりゃあね、お隣ですから。たかくんが、大騒ぎ!!」

「・・・・なんで?」

俺の父親がなぜ騒ぐ?僕は怪訝な顔を母に向けた。


        「僕の大事な、美香に虫がついたって」

 

 飲んでた酒を吹きかけた。

「・・・・何者?」

「・・・・馬鹿丸出しよね」


あんたがショックなのはしょうがないけれどもね・・・。と母親が続けた。


「ロリコンって言わないんだね?」

「だって、あなたの対象は美香ちゃんだけじゃないの?嗜好の問題じゃあないでしょう?・・・まだチャンスはあると思うけれど?あの子達の好きは、”愛”じゃあないわ」


 やさしく僕を慰め持ち上げてくれた・・・・が、・・・


       「でもね、これから”愛”になるかも・・・・ね?」


                にっこり微笑み、とどめをさしてくれた・・・。


     母上、あなたは傷心の僕を酒の肴にしていらっしゃいませんか?

      

                    その日は、酔いつぶれた。


                     ・・・・・ 挙句・・・・・


                      ・・・・・ものすごくいやな夢を見た・・・・・





      

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ