その104
本日、2回目の投稿です。
清水 澄
キスの後、朝食を取るために僕らはホテルの、バイキングへと向かう。
向かう道のり、美香の左手の薬指のリングにキスを落としながら、僕はいった。
「ごめんね指輪、予算がなくて、安物で。」
僕の言葉に美香が笑った。
「でもこれだって美香にしてみれば超高級品だよ・・?」
・・・・うーん・・どう考えても、宿泊料の1/4行ってないんだけれども?・・・
でも美香は指輪を見ながら、にこにこ笑っていた。
「あんまり高いのはね、美香怖くて出来ないよ?美香、もうはずしたくないもの!」
継いででた、美香の真剣な表情と、その言葉に僕は笑ってしまう。
「・・じゃあ学校で内緒で、身につけられるよう帰りにチェーン買おうか?」
真っ赤な顔をして、うんと勢い良くうなずく美香を見て思う。
・・・・ほんと、名実共に、子供・・・・・
・・・・僕はいつまで、どこまで我慢できるんだろう?・・・・・・
・・・・・でもしなくちゃあな・・・
そんなことを考えながら、ふと美香に気になっていたことを聞いてみた。
「ごめんねプロポーズ、ちっともロマンチックでなくて・・・。」
美香が笑いながら続けた。
「しかもギャラリーいたし?」
僕は美香の言葉に渋い顔で答える。
「病院玄関と、どっちが恥ずかしくなかったんだろう?」
僕の問いに美香が笑った。
「美香的には親がいないところだったらどこでも良かったんだけれども・・?」
美香の言葉に、僕は言葉を詰まらせた。
そんな僕を見ながら、美香は笑って続けた。
「・・・でもね、別にどこでも良かったよ・・?これから、優ちゃんとずっと一緒って言う事実が一番だよね。」
そういって、ぼくの手を、強く握ってくれた。
・・・ああこんなところは、子供じゃない。僕が好きになった美香だ。・・・
美香の肩を抱きしめて、”有り難う”と耳元でささやいた。
美香が真っ赤になっているのが見えた。
・・・かわいい・・・
思わず首筋にキスを落とす。
・・・・後ろから、声がかかった、・・・
「・・・ここは、公共の場だという認識はあるのかな・・・?」
知ってる声だ・・・振り向くと・・叔父がいた。
・・・鬼のような形相で・・・・・・
母と、叔母が、顔を伏せている。父は真っ赤にゆだっている。
・・・・やばいかもれない・・・・・・・
でも僕は心の動揺を隠し、いつものスマイルで答えてみた。
「知ってますよ?当然でしょう?」
「・・・じゃあ、今のはなんだ?」
叔父の問いに僕は、再び平常心をよそって、返した。
「単なる、スキンシップ・・? 昨日の晩に比べたら、軽い接触ですよ?」
僕の挑発的な言葉に、叔父は言葉をなくし・・・
でも、その怒り具合は、充分伝わってきて・・・・・。
少しまずかったかなと思いつつ、レストランへ移動しようとしたその時。
「優?昨日のプレゼント、どう活用した?」
・・・・いやな人がいた・・・・・
「・・・別に・・普通に留めましたけれど?」
「開けたんじゃなくて、留めちゃったんだ?」
にやりと笑って、叔父を見て言った。
「大丈夫よ、知ってるでしょう?むかしっからこの子って、口ばっかりで肝心なところでへたれるから。」
僕は憮然と答える。
「・・どういう意味?」
僕の胸に人差し指を当てて、その後僕に近づいてそっとささやく。
「・・・美香ちゃんに、手は出せなかったんでしょう? 良くがんばったわね?えらい、えらい」
・・・ほめられたのか? 馬鹿にされたのか?・・・・・・
そのやり取りを聞いて、ほっとした顔をしてる叔父。
そしてその横で、真っ赤になってる、美香。
「みんな!!みかをなんだと思ってるの!?まだR15なんだよ!!お取り扱いに注意して!!!」
・・・・・そうだよな、おまえは14歳の子供だよな・・・
・・・・・すっかり忘れてたよ・・・・・
僕は溜息をつきながら、彼女に提案してみた。
「・・・・とりあえず、ご飯食べようか?」
僕のほうを向いて子供の頃のままの笑顔で、笑う美香。
・・・ホント・・もう少し我慢しなくちゃ・・こいつはまだ14だ・・・・
僕はもう一度溜息をついた。




