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昨日見た夢  作者: 清水澄
102/185

その102

しばらく、誰もいないパークを見ていた。


静かで、透き通るような澄んだ空気を壊したくなくて、思わず息を潜めてしまう。


・・・・誰もいない・・・・でもほんの数時間前までは、人で溢れていたところ。


         今はただ、静かな空間が広がっている。 



 僕は、なぜかそんな空間を見ながら交通事故で亡くなった古川さんのお母さんのことを思い出していた。


たった今までここに確かに存在してた人がいきなり消えてしまう。


僕は体験したことが無いからその感覚は想像しかできない。


でももし美香が僕の前から消えてしまったら?・・・

    僕はそれをあの母親のように、静に受け止める事が、出来るのだろうか・・・・・


・・・・想像出来ないし、したくもない。


 僕はそんな、考えを頭から追い出す為に、おもわず美香を抱きしめた。


 柔らかく、暖かいその体は、なにも言わなくても、今ここに生きて、存在している事を僕に教えてくれる。


「美香?」


優しく囁きかけて、その顔を覗き込んで見た。


寝てる・・・?


僕は、彼女のねいきを確認して、そして、抱き抱えてベッドに寝かせた。


「美香?」


もう一度、ささやいてみたが起きる気配はない。


思わず笑みが漏れる。


そのやすらかで無邪気な寝顔を見て思う。


      ・・・・どう見ても子供・・・・。


僕は、何でこんな子供に執着してるんだろう。


そう思いながら、その唇に思わずキスをしてその唇を舌でなぞる。



「これ以上は、寝てるのにまずいよな?」


誰に聞いてもらうのでなく思わず呟き、僕は母に電話をした。


「なぁに?」



母の眠たそうな声が電話越しに聞こえる。


「ごめんなさい、寝てた?」


僕の言葉に、母が答えた。

「寝ようと思っていたところ、大丈夫よ?何?」


「悪いけれど、美香が服のまま寝てしまったから、着替えさせてほしいんだけれども・・?」


電話の向こうで、しばらく沈黙があった後に、溜息と共に、答えがかえる。

「・・・・・今行くわ。」


沈黙が気になるが、仕方がない・・。悪かったな・・と思ってるとドアをノックする音が聞こえた。

開けると母がいた。


「・・・何着せれば良いの?」

部屋に入り僕に言う母に、僕は備え付けのパジャマを渡した。


・・いろけがない・・・


ボソッと言った言葉が気になったが、あえてスルーする。

着替えさせる間、離れて、見えない場所にいこうとするぼくに母は、

「・・手伝ってくれないの?」

・・・と言う・・?


・・・・・・聞き間違いだろうか・・・・?


僕は、その言葉を聞こえなかった事にしてみたが、母がもう一度同じことを今度は、はっきりと僕に言う。


「私、独りでするの?」


・・・僕に手伝えとおっしゃられるのですか?・・・・


唖然とした僕の顔を見て母が、溜息をついて、しかたないわね?・・と言いながら、美香の着替えをし始めた・・。


僕は慌てて、見えない場所へ移動した。


その後ろを

母の溜息が追い掛けてきた。


・・・根性なし・・何しに来たの?・・と言う言葉と共に・・・。



・・・・彼女は僕に、何をさせたいんだ?・・・


僕は、バスルームに入り、浴槽に腰掛けて、美香の着替えを待った。


やがて母から、終わったわ・・と声がかかる。


僕が出て行くと、美香はベッドに寝ていた。


「有り難うございました。」

僕がお礼を言うと、母が、


「・・・着替えぐらいで怯むようで、今晩乗り切れるの?」

・・と聞く。


「・・・乗り切りたいから、着替えを頼んだんですけれども?」

僕の答えに・・ふ~~ん・・と不吉な、微笑を僕にくれて母は、出て行き際に、


「このプチ旅行のお礼に、サプライズの、プレゼント、おいといたしね♪」

・・と去っていった。


・・・・・なん、なん、だろう・・・・・?


不吉な母の言葉に、いやな予感を覚えながら、僕は寝るために、美香の隣に入ろうと布団をめくる。


・・・・!!!!、パジャマのボタンがとまってない!!!!・・・・


美香の胸は、微妙なラインで、見えそうになっていた・・・・・。


・・・どうしよう・・・・・・


僕は仕方なく、理性を総動員して、ボタンを留めた。


そして、深呼吸して、自分を落ち着かせて・・・・

美香の隣で、美香を抱きしめて、眠りについた。


・・・・まだ抱かない、我慢するよ。少なくとも、もう少し君が大きくなって僕を受け入れてくれるまでは、僕は待つよ。・・・・


眠れないかもしれないと心配したが、僕の重いとは裏腹に、美香の抱き心地は良く、僕は、すぐに眠りについた。


・・・・美香、ずっと愛してる・・・・










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