表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

勇者パーティ殺人事件

作者: 不破焙

 古来よりこの村には一本の剣が封印されていた。

 ――『この剣を抜いた者こそ勇者となる』。

 そう語り継がれる伝説の剣だ。

 村人たちは代々その剣を守り続け、

 勇者が現れるのを心から待ち望んでいた。


 だが今宵、その村の村長が殺された!

 胸に突き立っていたのは他ならぬ伝説の剣!


 現場に居合わせたのは

 魔王討伐を目指す勇者パーティの四人組。

 彼らは村長の死の第一発見者であり、

 同時にこの事件の容疑者でもある。

 そんな凶悪事件の解決に向けて派遣されたのは

 王国所属の『警部』と『巡査』であった。



「ファンタジー物で警察ってアリなんすか?」


「どうせ短編だ。肩書に惑わされるな!」



 シリアスな事件の捜査が、今始まる!



 〜〜Log.1 勇者への聴取〜〜



 パーティの花形、勇者。

 多くの場合はこの役のイメージは男だが、

 どうやらこのパーティは多様性を尊重するらしい。



「死亡推定時刻?には()()()()()()()()()()

 勿論一人。私以外パーティに女は居ないしね」



 机に足を乗せ、傲慢な態度で勇者は答える。

 質問には答えてくれているので

 これでもまだ協力的な態度なのだろう。

 そんな事を考えながら警部は次の質問をする。



「伝説の剣を抜いたのはお前か?」


()()()。私じゃ抜けなかったわ

 みんなも私には期待してなかったでしょうけど」


「と言うと?」


「私はね……

 みんなの後についていくので精一杯だった」


「ふむ、ザコ勇者と」


「殺すわよ」


「逮捕だぞ?」


「クソ公僕が!」



 ザコ勇者はヒス女。

 公僕と罵られた事で受けた心の傷を

 そう記録する事で癒した警部は

 最後にもう一つ質問を投げかけた。



「その他、事件発生前後で気になる事は?」


「うん? うーん……あ、そういえば」


「そういえば?」


「昼間見た村長の家で、黒魔術の本を見たわ」



 〜〜Log.2 戦士への聴取〜〜



 次の容疑者は上半身が薄着な戦士の青年。

 体にはこれまでの戦いで負ったと思われる

 名誉の負傷が数えきれないほどあり、

 その中にはつい今し方付いた物も見て取れた。



「これってやっぱあれっすかぁ?

 伝説の剣を抜けた奴が村長殺しの犯人と?」


「ええ、かなり高い確率で」


「うへー! 名声と汚名の両獲得っすね」


「それも同時にね。それで、あなたは?」


「剣を抜けたかどうかっすか?

 もちろん、()()()()。抜けませんした

 他の連中がどうだったかは知りません」



 口惜しさを隠しているのか、

 或いは最初から期待してなかったのか、

 戦士は椅子に重心を預けながら

 地元の子供に聞かせるかの如く軽く語った。



「死亡推定時刻の時は何を?」


()()()()()()()()()っす

 途中魔物がやってきて撃退もしました」


「直近の傷はその時の、と。誰か証人は?」


「町娘が一人夜食を届けに来てくれました

 魔物の所は見てないと思うっすけど……

 でも俺が門にいたのは証言してくれます」


「へー? ほー? 町娘がっすかぁ?」


「どうした巡査?」


「ちなみにその子、他にはなんと?」


「あー、旅に出る前に声を掛けてほしいって」


「照れながら?」


「はい。照れながら」


「警部。彼らは利益を共有し合える仲にあります

 その町娘の証言は十分に吟味した方がいいかと」


「なんで!?」



 嫉妬の念に駆られてた巡査を宥めつつ、

 警部は「アリバイはやや固い」と記録した。

 そして最後に勇者にもした質問を一つ。



「その他、事件発生前後で気になる事は?」


「あ、いやあ……まぁ関係ないと思うっすけど」


「なんでもどうぞ」


「殺された村長とウチの僧侶が、

 なんか言い争っていたのを見たっす」



 〜〜Log.3 僧侶への聴取〜〜



「ほう? 彼がそんな事を……全く!

 我が奇蹟でいつも回復してやってるのに」



 小さな眼鏡をくいッと持ち上げ、

 白髪の僧侶は心底不愉快そうに呟いた。

 歳はパーティメンバーの中でも最も高く、

 年下である巡査はどこか萎縮していた。



「それで、事実なのですか?」


「……ええ。寄付や信仰の事で少々……

 自分の神を罵られては癇に障るというもの」


「それでズバッと行っちゃったんすか?」


「なにを馬鹿な! 私は剣士ではない!

 伝説の剣には()()()()()()()()()()()()()()


「すんません」



 怒鳴られた衝撃が強すぎて、

 巡査だけでなく警部も若干体が固まる。

 が、聞かない訳にもいかないので

 僧侶が落ち着いたタイミングで

 事情聴取を再開した。



「死亡推定時刻には何を?」


「アリバイ探しですか。これも残念……

 ()()()()()()()()()()()()()()()()


「これから殺ったるで!みたいな?」


「は?」


「すんません」



 これ以上は危険と判断し、

 警部は巡査を部屋から追い出した。

 そして二人きりとなったタイミングで、

 彼は目線を僅かに下に落として問いかける。



「村長が黒魔術に傾倒していたとか?」


「………………」



 しばしの沈黙の後に、

 僧侶はようやく口を開いた。



「知りませんな、魔術の事など

 まして今日会ったばかりの人間の事など」



 〜〜Log.4 盗賊への聴取〜〜



「よっす! 俺様は盗賊だぜ!」


「こいつじゃん」


「警部、事件解決おめでとうございます!」



 ここまでご愛読いただき

 誠にありがとうございました。

 もしよろしければ高評価やブック――



「待て待て待て!! なんでそうなる!?」


「普通に犯罪者いたから……」


「村長殺しは俺じゃねぇよ!?」


「でも別件で逮捕だろ盗賊とか」


「俺様はれっきとしたパーティメンバーだ!

 パワータイプの戦士とスピードタイプの俺様!

 前衛二枚看板でこれまでやって来たんだ!」


「へー他にはどんな事やってたの?」


「あとはやっぱ鍵開けとか盗みとか」


「「逮捕~!」」



 手錠かけるとやけに暴れた。

 それを怪しいと巡査が追求してみると

 正当な主張だわ!?とまた吠える。

 まぁ実際証拠は何も出ていないので解放し、

 警部は再び事情聴取を再開した。



「犯行時刻はどこいたの?」


「死亡推定時刻だろ

 もう犯行時刻って言っちゃってんだわ」


「いいから早く」


「クソ……! そん時は……行ってたよ」


「ん? なんだって?」


()()()()()()()()()()()()

 俺もやっぱ挑戦したくなったからなぁ!」


「なるほど、そして――」


「いや待て! 確かに挑戦しには行ったが

 犯人は断じて俺様じゃあねぇぜ!

 何せそん時には()()()()()()()()からな!」


「それを証明できるのは?」



 その言葉を待っていましたと言わんばかりに

 盗賊はふふんと鼻を鳴らして指を立てた。

 そして自信満々に、彼は宣言する。



「時間帯が時間帯だったんでなあ

 村長の息子さんにずっと同行してもらってた!

 そんで剣が見当たんないんで騒いでたら、

 村長の遺体も発見したってスンポーよ!」


「「なにぃいい!?」」


「いや、そんな驚く事かよ……

 単に俺様が容疑者から外れただけじゃん……」



 傷ついたと言わんばかりに

 俺様口調の盗賊はしゅんと萎れた。

 そんな彼に警部はひとまずの謝罪をしつつ、

 儀礼的に最後の質問を投げかける。



「その他、事件発生前後で気になる事は?」


「んんん? なーんかあったかぁ?」


「どんな些細な事でも構いませんので」


「そんな期待もしていませんので」


「巡査! あー、じゃあその、

 黒魔術について何か心あたりなどは?」


「黒魔術ぅ? 余計に知らねぇよ!

 そもそも呪文や魔法陣なんて

 素人には全部同じにしか見えねぇわ!」



 ~~Log.5 事件の整理~~



 その他村人にもアリバイを聞いて回るが、

 この日は勇者パーティの来訪もあったためか

 村は総出で持て成す準備を進めており、

 どの人物にも犯行は不可能であった。

 となればやはり犯人は村外の人間。

 怪しいのは勇者パーティの四人だろう。



「あったあった! やばそうな本見つけました!

 えー『歪像秘典』『幼馴染NTR』『改竄術式譜』

 こいつエロ本を魔導書で挟んで隠してますね」


「村長が黒魔術に関与してたのは事実か……

 一応タイトルと中身が合うか確認しとけ」


「どれを?」


「エロ本以外」


「いや開けたくないっす! 呪われますって!」


「それもそうだな。鑑識に回そう」


「エロ本も?」


「それは要らん」



 残った薄い本を検分する巡査を余所に、

 警部は容疑者たちの証言を整理し始めた。


 ~~~~~~~~~~~~


 勇者(女):アリバイ無

 伝説の剣の挑戦は失敗

 パーティ内ではみんなの後ろにいた

 特筆証言:村長の魔導書について


 戦士(男):アリバイ弱

 伝説の剣の挑戦は失敗

 一人で門番もするほどの好戦的な前衛

 特筆証言:僧侶と村長の言い合いを目撃


 僧侶(男):アリバイ無

 伝説の剣には未挑戦

 パーティ内ではヒーラーの立ち位置

 特筆証言:特に無し。黒魔術にも言及無し


 盗賊(男):アリバイ強

 伝説の剣には未挑戦

 パーティ内では戦士と並んで前衛

 特筆証言:特に無し。伝説の剣の消失を発見


 ~~~~~~~~~~~~



 悩めば悩むほどに分からない。

 そう結論付けて警部は天井を見上げた。

 この場合において重要なのは

 個々の主張ではなく他者からの証言。

 しかしどれも絞り込むまでには至らない。



(考えろ。考えろ。何かないか、何か――)


「つーか警部。こいつらマジで変っすよね」



 本はもう読み終えたのか、

 巡査が警部の記した証言記録を眺めて言った。

 どこが変だ、と期待もほどほどに聞いてみると、

 巡査は記録の中の不審な点に指をさす。



「ほら、だってこいつら――」


(――ッ!)



 巡査からのヒントを得て、

 警部は彼を突き飛ばして本を手に取る。

 勿論それは幼馴染NTR本、ではなく、

 それ以外の残り二冊の魔導書。

 そして脳裏にあらゆるワードを想起させた。



 伝説の剣        勇者パーティ

     昼間見た村長の家で

            アリバイは

 剣を抜けたかどうかっすか?


     他の連中がどうだったかは知りません


   俺もやっぱ挑戦したくなったからなぁ!


 知りませんな、魔術の事など


        私じゃ抜けなかったわ


     まして今日会ったばかりの人間の事など


 素人には全部同じにしか見えねぇわ!


      この剣を抜いた者こそ――



「そういう事か!」



 事件解決はこの後すぐ



 ~~Final Log 事件解決~~



 全員が呼び出された。

 村民も、警察も、勇者パーティも。

 たった一人の警部の招集で

 この村の全員が一同に集結する。


 中でもやはり注目されるのは

 警部の眼前の椅子に座る四人組。

 勇者、戦士、僧侶、盗賊。

 人々は誰が犯人なのだと注目していた。



「全員集めて、どういうつもり?」


「犯人が分かった、って事っすよね?」


「フン。この茶番が終わるなら僥倖」


「まっじで俺様じゃねぇからな!?」



 ありきたりな台詞を聞き流し、

 早速警部は事件の詳細を詰める。

 やはり今回のキーアイテムは伝説の剣。

 これが引き抜かれていた以上、

 引き抜いた者と犯人は同一人物だろう。

 何故ならこの期に及んでもまだ

 剣を抜いた人物が名乗り出ていないのだから。



「もちろん、疑われるのを恐れて

 名乗り出ないという可能性もありえます

 ですので、名乗り出るならこれが()()です」



 警部がそう告げると同時に

 巡査が声高々に十秒を計測した。

 しかしやはり誰も声を上げない。

 四人も、村民も、外の犬ですらも、

 シンと静まり返って十の刻が経過した。



「よろしい。ではここからは

 伝説の剣を抜いた者=犯人と断定します」



 そう言うと警部は

 パーティメンバーの一人一人に目をやった。

 そしてニヤリと笑みを浮かべると、

 四人に向けてたった一つの質問を投げる。

 己が相棒である巡査が指摘した、違和感について。



「時に皆さん、かなり()()()()()()ですよね?」


「「「え?」」」


「勇者、戦士、僧侶、盗賊

 このパーティに遠距離攻撃持ちはいますか?」


「え、それは――」


「――質問を変えましょう!

 このパーティの『魔法使い』は誰ですか?」



 彼らは魔王討伐を目指す冒険者。

 ならば魔法使いは必須といってもいい職業。

 だが居ない。彼らの冒険に魔法使いが居ない。

 居ないで冒険が続けられる訳がないのに。



「魔法はいつも僧侶が使ってたっすよね?」


「ふざけないでください。私のあれは奇蹟!

 神からの賜わり物を魔術と一緒にするなど」


「俺様も違うぞ! マジ魔法とか分かんね!」


「あれ? じゃあ俺たちは今まで――」



 困惑する彼らを見て警部の推理は確信に変わる。

 そしてゆっくりと彼はある人物に近づいた。



「どうしましたか()()? 一人黙って?」


「――!」


「ああ勇者か! あれ? でも違うよな?

 だって勇者は勇者なんだから魔法なんて」


「いいえ。彼女は間違いなく魔法を使えます

 村長の魔導書を()()()()()()()()()のですから」


「なるほど! 俺様たち素人にゃ分からなくても

 魔法が使える人間ならそれが分かる!」


「しかし警部さん。仮に彼女が魔法使いだとして

 それが一体なんだというのです?

 この事件と関係しているとは到底――」


「いいえ。関係大ありです」



 今度は勇者以外の三人に顔を向ける。



「皆さんは他の者が

 伝説の剣を()()()()()()()知っていますか?」



 再び三人は顔を見合わせて、

 そして示し合わせたかのように

 声を揃えてこう告げた。



「「戦士の結果だけは知ってる」」



 その言葉に、最も動揺を見せたのは勇者だった。

 彼女は下を向いて膝の上で拳を握るが、

 何故そうなっているのか仲間たちは分からない。

 分からないようなので、警部は更に聞いた。



「何故戦士以外の事は知らないのです?」


「戦士が失敗したからだ。それで解散した

 やりたい奴は好きにやって良いというルールで」


「ふむ、やはり変な話ですね

 何故――勇者なのに挑戦させなかったのです?」


「それは……あれ?」



 なんでだ、という言葉が脳裏に響く。

 それは三人の冒険者だけではなく、

 彼らを迎え入れた村民たちも同じだった。

 何故勇者の挑戦を見届けなかったのか、

 何故伝説の剣に挑戦させなかったのか。

 その疑問符の束縛からみんなを、

 警部はたった一行の言葉だけで解放する。



「――『この剣を抜いた者こそ()()となる』」



 ゾッと背筋を冷たい刺激が走る。

 そして勇者の瞳からぽつぽつと涙が零れた。



「何故パーティメンバーに魔法使いが居ないのか?

 いいえ違う。本当は()()使()()()()()()()()!」



 勇者、戦士、僧侶、盗賊。

 これでは遠距離攻撃持ちが居ないし

 何より魔法に対しての手札が無さすぎる。

 だが勇者を魔法使いと入れ替えたら?

 その上で順番にも少し手を加えたら?


 戦士、魔法使い、僧侶、盗賊。

 前衛職二人と、後衛職二人。

 メインアタッカー、遠距離サポート。

 ヒーラー。近距離サブアタッカー。

 見事にバランスの良いパーティが出来上がる。



「押収された村長の魔導書に、

 認識改竄や性質を歪める魔術の書がありました

 断定しましょう。伝説の剣の正体は、

 ()()()()()()()()()()()()()()()()呪剣です!」


「じゃ、じゃあ?」


「ええ。彼女の本当の役割は魔法使い

 それなのに我々全員が勇者と認識している

 この状況そのものが、何より動かぬ証拠です」



 警部が彼女の肩に手を置くと、

 小刻みに震えていたその体が起き上がる。

 そうして魔法使いは自らの口で語り出した。



「知らなかった。あの剣にそんな呪いがあるなんて

 私も、村長ですらも知らなかった」


「「え?」」


「急いで解除の方法を探したけど見つからなくて、

 その上『もう勇者でもよくないか?』って、

 あの村長に言われて、それが許せなくて……!」


「そんな事で」


「そんな事じゃない! ()()()()()()()()!?

 誰も魔法使いだった頃の私を覚えていない!

 認識が書き換えられて、私が私じゃなくなった!」



 魔法使いは、膝を突いた。



「怖かった……今までの自分が否定されて、

 皆との思い出からも存在が消えて……

 違う私に書き換わっていくのが……」


「……警部。護送の馬車が」


「ん。魔法使い。続きは後でゆっくり聞こう」



 はい、と小さく頷いて、

 女はそのまま無抵抗に連行されていく。

 誰もがその背をただ黙まって見送っ――



「――サネカズラの酒場」



 魔法使いの背に戦士が告げる。



「覚えてるか? 俺たちが()()()()()()だ」


「ああ! ああ! 俺様覚えてるぜ!

 勇……じゃなくて魔法使いを巡って

 俺様と戦士がそこで喧嘩したよなぁ!」


「ええ! そこで仲裁をしたのが私です!

 神が築いた安寧を乱す不埒者どもと!

 両名に聖書の角でガツンといきました!」


「ああ覚えてる。()()()()()()()()

 だから――!」



 彼女に未来に言葉を放つ。



「そこでまたっ! 俺たちは仲間を募集する!

 俺たち歪なパーティには()()使()()()()()だ!」


「――!」


「何年でも、待ってるぞッ!」



 夜風が草花に冷たく霜を落とす。

 花びらが涙を流し、ポツリと溶けて消えてった。

 護送馬車に乗り込む魔法使いの震える背中に、

 警部と巡査は手を添えた。



「減刑の秘訣は反省の色を示す事だ」


「けど嘘はダメっすよ! わかっちゃうんで!」


「……うっさい公僕」


「魔法使いは口が悪い、っと」



 かくして、事件は解決された。


 勇者パーティ殺人事件。

 引き金となった伝説の剣が

 果たしてどんな対処をされるのか、

 それは警部たちには分からない。

 彼らが分かるのは事件の真相だけ。


 犯人に抱いた最初の印象メモに

 警部は密かに二重線を引くのだった。



 ~fin



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ