第34話 3人の勝利
2日後シブキの元に通知が来た。
文面には─
【勝った。昇格戦参加券もゲットした】
【早え!】
シブキは思わず返信を返した。
【周りは雑魚しかいなかったからな。それにそれを言うならお前のほうが早えだろ!なんだよ1日って。】
シブキはアリーナに参加する前に日頃からユースチスの特訓で鍛えられていたためある程度の戦闘慣れしていた。
しかし、だからといってFランクからEランクに上がるのは簡単なことではないとシブキは知っていた。実際にシブキは何度もギリギリの戦いをしていた。
それを特に苦戦した様子もなくトルボは言ってのけた。
(最初に戦った頃から思ってたけどこいつ相当な実力者だよな。)
【明日もう一人のメンバーと作戦を考える。12時あたりでいいか?】
【いや、仕事があるから昼前か昼過ぎで頼む。】
【OKスタンプ】
次の日2人は三日前に鉢合わせた場所で合流した。
「よお、作戦決まったか?」
「その前にこのメンバー表をみてくれ。」
「作戦の方針はある程度決まっているがとりあえずメンバーを決めてからだな。」
「速さと攻撃の正確性はオレらの強みだが火力に不安がある。だからそういうのが補えるヤツが欲しいんだが。」
「なるほどな、う~ん、お、こいつとかどうだ?」
「ふぅ、やっぱり勝てないでありますなぁ。」
昇格戦を終えた少女は着替えていると不意に扉が開いた。
「いたぞ!シブキ!」
「よし!捕まえろ!」
「ひいいい!なんでありますか!」
軍服に着替えた少女は2人連れ去られる。
「「お願いします!チームを組んでください!後着替え中に入ってすいませんでしたあああ!!」」
「いきなりさらいに来ていきなり謝罪させられたであります!?」
2人は少女にこれまでの経緯を説明した。
「ま、まずは自己紹介をじ、自分の名前はゴンリ・オーアであります。月光街下層地区出身の訓練兵であります。」
「ど、どうして自分でありますか?もっと強い存在がいるでありますが。」
「君の魔術が必要なんだ。」
「君がいれば昇格戦で勝てる!」
昇格戦が始まる。
ステージの中心にはミミ、メイ、クミのチームサンエンが立っていた。
「あっれ〜?あのときのちょっと強かったお兄さん?てっきり負けて心が折れちゃって辞めちゃったのかと思っちゃったよ〜♡」
「言ってろ、今度はお前たちがハートを折られる番だ。」
「ふーん♡」
試合開始の合図がなる。
誰よりも速いトルボがクミ目がけてメリケンで襲いかかる。
(やっぱり一番厄介な能力のクミちゃんから狙うよね♡でもどんなに早くてもその動きは)
「黙れ!」
「くっ!」
クミの声と共にトルボの動きが止まる。
(クミの黙らせる能力は声や音だけじゃない動きそのも黙らせる事ができる。だが、それができるのは対象が一人かつほんの数秒。)
しかし、
「はあぃ。おしまいですぅ。トルボおじさぁんこっちをみてくださぁい。」
動く事を封じられた。
メイの魔術は自分または相手の見るものを操作することができる。
クミの能力で動きを止められた状態で背後にいるメイの方をみようとすると首を180°ねじ曲げられる。
初めて3人と戦った時シブキは同じように首をねじ曲げられるさらに360°回転させねじ切られた。
(ここだ!)
シブキはメイに向かって槍を投げた。
「っ!?クミあぶない!。」
本来メイは目が良く視界は文字通り360°見渡せる事ができる。
しかし、相手に魔術を使用しているとその視界は通常の視界に狭まる。
そのためシブキが背後で槍を投げていたのに気が付かなかった。
ミミは慌ててに槍を素手で受け止めた。
「しまった!こいつらの狙いは──」
素手で受け止めたミミの胸からまるで槍が突き刺さったかのような穴が発生した。
「「ミミ!」」
試合開始前
「君の魔術は傷の位置を変える事ができるんだな。」
「はい自分の致命傷の傷を変えたり思わぬところからダメージを与えて反撃の隙を与える事ができるであります。本来は狙撃の際に相手に撃った位置を悟らせないようにするための魔術であります。」
「それは自分以外の攻撃でもできるのか?。」
「はい。できるであります。」
「どこまで位置を変える事ができるんだ?例えばこういう手から致命傷になる位置まで動かすことは出来るのか?。」
「できるでありますが、それには条件が必要であります。それはあらかじめ当たる位置を予測してそれを命中させないとだめなのであります。でも自分は銃を撃つのが苦手で動いている敵に対しては全くもって当たらないのであります。」
必ず100%当たる槍が予想的中ミミの手に当たった。
ミミは達はついさっきまでゴンリと戦っていたその魔術がどんなものであるのかも知っていた。しかし気づいた時には遅く、手を貫通した槍の傷はミミの心臓を貫いた。
「ご、ごめんなさぃ!わたしが油断してこんなことにぃ!」
メイは動揺し動きが止まる。
「この位置で静止しているのなら当てられるであります!」
ゴンリは、メイに向かって銃を撃つ。
「ぐっ!ううぅぅ!。」
どの弾丸も狙った位置には当たらないがメイの体勢は大きく崩れた。
その崩れた隙にシブキはメイの胸を貫いた。
「メイ!」
「お前はこっちだ!」
既に拘束が解けたトルボがクミに鳩尾に向かってパンチを繰り出した。
「ぐっ!だ…まれ!」
「チィッ!」
すぐに二撃目も喰らわせようとしたトルボの身体はまた封じられる。
「ここまでか。」
しかし、それは最後の悪あがきにすぎず既に満身創痍に近いメイに対しては無傷の対戦相手は2人も残っていた。
鳩尾をくらい立てなくなったメイの脳天を弾丸が貫いた。
「ところでさ~。イヅミはどうやって昇格戦初見クリアしたんだ?なんか向こうがチーム固定していた故の弱点を着いたって言ってたが。」
イグニス、イヅミ、リオは3人でゲームをしていた。
「昇格戦の挑戦権を得た人間は一対一ではあの子たちに勝つことが出来ます。でも彼女達の真価はあのチームワークです。組み合わせれば即死するような合わせ技があり一気に強敵に成ります。それにチームワークも素晴らしく全員の動きに無駄がありません。もはやあの三人は何も言わずに動きを合わせる事ができるでしょう。」
「ですがそれは3人が互いに依存し合っているとも言えます。1人が落とされれば動揺し一気に崩れると踏んだのです。」
「ああ!だからあのときジェンガやったのか。」
「そうです。」
「わっかりづれ!」
「わっかりづれ!」
「ん?どうしたシブキ。」
「いや、一足先に昇格戦に勝ったやつからヒントをもらったんだがクソ分かりづらかっただけだ。」
〈昇格戦終了プレイヤー側の勝利です〉
機械アナウンスが勝利告げる。
「「よっしゃああああ!」」
「やったでありますね!」
「は〜い合格♡。これであなたたちも晴れてDランクだよ。おめでとう〜♡」
「このチーム戦はいつでもできますからまた戦いましょねぇ。次は負けませんからねぇ。」
「勝ったからって調子に乗るな。」
「はいこれどうぞ〜♡Dランクのカードね~♡」
チームサンエンからカードを受け取りステージを去る。
「「よっしゃああ!」」
「やったあああ!」
「オイシブキ!よくこの作戦思いついたな!こんなにも気持ちよく勝てるなんてよ!」
「正直自分はほとんどあきらめていたであります。自分は一生Dランクに上がれ終わってしまうと。」
「いやっ俺を信じて戦ってくれた2人のおかげだ。」
3人は互いを称えながら会場を出る。
「シブキ昇格おめでとう。そろそろ来ると思ってたよ。」
エントランスでだれかに話しかけられた。
「え?あっ!と、父さん?」
書きましたよろしくお願いします。




