第30話 ハングドマン
「星人、かつて星の瞬きとともに現れる殺戮生命体。かつて彼らにより数多の国や都市が滅ぼされました。」
「あれれ〜?でもそれは千面相お兄様がどうにかさせたのでしたよね?。」
アリスと名乗った少女は疑問を投げる。
まるで童話に出てくるアリスのようにエプロンドレスを揺らしながら千面相と呼ばれたポップな服装の青年に顔を向ける。
「俺がやったのは弱体化程度だよ。俺は世界をなるべく存続させたいつーか、もっとカオスな感じになってほしいつーか、なるべく一強を作りたくねぇんだよな。それが俺の月の役割でもあるが。」
千面相は何処か自嘲気味に笑う。
「それとアリスお前だけは俺をお兄様って呼ぶのやめてくれないかな。」
「え〜。どうしてですか〜?主様から聞いてますよ千面相お兄様は普段みんなのお兄ちゃんと名乗っているじゃないですか〜!アリス悪い事しましたか?」
アリスはきゅるるんと効果音が出そうにあざとく顎に手を当てた。
「いや、君は別に大丈夫なんだよただあんたの後つーか主様から俺に対してのあてつけを感じたからちょっと嫌なんだよ。」
「後しゃべり方も普通にしゃべってくれるませんが。」
「はぁ、分かりました。こんな感じでよろしいですか?ソティスさん。」
アリスの声が低くなり少年のようになる。
「ええ、ありがとうごめんないね。」
「もしかして結構気に入ってたのか?。」
「まあ、僕の主様はこの方が良いかわいいからと言ってましたので。」
「ホントいい趣味してんなあいつ。」
「少し話がそれましたが先ほどアリス様が言った通り千面相様によって大きく弱体化した上対応策の確立自体は出来ました。しかし大元の行方をくらませ現在も我々の脅威であることには変わりません。」
「だがいつ何処で来るのか分からない現状対策なんて考えても意味ないんじゃないか?と我様は思うのだが。」
黒山羊が机に足を置きながら発言する。
「確かに一理あるけど警戒せざるを得ない事情があるんじゃない?。」
青年が鍵をいじりながら答える。
「ええ、実は近い内に私達の元々の国の代表がツキミ様と対談をしたいと言っていたのです。」
「危険だと何度説明してもそれでも行くと言って聞かないのでもし万が一星人と接触してしまうと考えただけでも恐ろしいので。」
「なるほどね。」
「少なくとも首相には精鋭を連れて行く予定ですがそれでも不安の種は残さないようにしておきたいのです。」
「──っと星人についてはここまでにしましょう。この後はいかがしますか?審判者様。」
零士は審判者の少年に訪ねる。
「それなら私から少し気になる事があるのだがいいか?。」
審判者はシブキに近づく。
「わたしの騎士になにする気?」
ツキミは刀を構える。
「黙っていろツキミ。今は貴様に用はない。」
審判者はシブキをまるで尋問するかのように見ている。
見た目こそツキミと同じ位の年齢に見えるがその威圧感は人間のものではないとシブキは肌で感じた。
「貴様からツキミと同じ匂いがする。これは死の匂いだ。貴様、ヤマを身に宿しているな。」
「やま?」
「ああ、ヤマは死に触れた者に現れる。髪が白くなり身体から黒い炎が現れる。貴様の髪も一部が白くなっているな。」
シブキは咄嗟に自分の髪に触れる。
「貴様今までの人生で臨死体験をしたことがあるか?。」
「少し前に雪山でなら。」
「雪山?少し前?ああ、なるほど。」
審判者はシブキの発言に何かを感じたのかそれ以上は追及しなかった。
「次の質問だ。お前の武器を出せ。」
シブキは槍を出す。
「ほう。やはりか。」
シブキの槍を見て何か納得する。
「その槍はグングニルだな。かつて吊るされた男が代々持っていた物だ。」
「審判者様!」
零士は強い口調で審判者に割って来る。
「零士よ。聡い貴様がなぜこれを話題に挙げなかったのかはおおよその想像はつく故に不問とする。だがここにいるではないか素質のある新参者が。」
審判者は邪悪にも感じる笑みを浮かべをシブキを見る。
「貴様、名をなんだ。」
「ひ、春夏秋冬紫吹。」
「そうか、ならば俺が私が命じる!貴様はここに世界の吊るされた男に任命する!」
「…オレが?」
書きました。
なんやかんや30話結構早いですね。
でもまだまだいっぱい描きたいです。




