第25話正当なる殺人鬼
「ハァ…ハァ」
「ヒヒヒッ随分頑張るじゃん!じゃあこの辺この辺はどうなるか…なあ!」
「ごぉっ!…おおおおおぉぉ。」
男がリオの胸を殴る肋の骨が折れる音がした。
「リオ!」
「絶対に手を出すな!イグニスちゃん!」
リオは目の前で倒れている奴隷商人の死体を見る。
(こいつはの車を脱線させて時と俺達の目の前で殺した時といいこいつに攻撃をしようとすると心臓のような物を潰してきやがった。多分こいつが俺達にそれをしようとしないのは俺達が攻撃をしないからだ。少しでも反撃しようと殴ろうとすれば奴隷商とおんなじように殺されちまう。イヅミ早く着てくれお前がいねぇと逃げられねぇ。)
「さてじゃあ最後に渾身のパンチでおしまいにするか。」
男はリオに最後の一撃を与えるために拳を振るう。
「あ?なんだお前。」
イグニスは矢を構える。
「駄目だイグニスちゃん!」
「へぇどうやら俺にひでえ事しようとしてるな。ならしょうがねぇ!」
男はイグニスの方に手をかざす。
「これは正当なる行為である。コンフェ─っぼおお!」
男はふっ飛ばされる。
「ってぇなぁ。何処から来た?」
男は再びてをかざす。
「イヅミ!シブキ!こいつと戦っちゃ駄目だ敵意を向けると心臓を潰される!」
イグニスの声を聞いた2人は、はっとしてすぐに武器をしまう。
そしてイヅミは全員の方に向き目を閉じる。
「あ?消えた?ああ、でも殺意の匂いは残ってるな。よし行ってみるか。」
男は逃げた方向に走っていく。
「うっ…皆さん大丈夫ですか?」
イヅミは先ほどウィリアム達と戦っていたところに残したナイフのところに飛んでいた。
「あいつは何者なんだ?」
「あの殺し方聞いた事があるっす。あれは正当なヘンリーっす。やつの魔術は自分への殺意に対して反応して心臓を潰す究極の反撃魔術っす。相手をいたぶって反撃の意思を見せたが最後これは正当防衛などとのたまい殺すような奴っす。」
「そんな危ない人がこんなところに。一旦逃げた方がいいね。」
「イヅミもう依頼は完了したんだ。ここに長居する必要はない。早く逃げるぞ。」
「ここから私達の建物に飛ばしたいですがこの距離ですと僕を含めて3人しか飛ばせません。」
「ならリオとリトリシさんを飛ばしてくれ。」
「イヅミを病院に連れて安全を確認したら俺達を連れてくれ。」
「分かりました。」
イヅミはフラフラとリトリシとリオに触れる。
3人は部屋に瞬間移動した。
「はあ…はあ…リトリシさんはここで休んでください。僕は今からリオを病院に…うっ…おぇぇぁ。」
イヅミは嘔吐した。
「イヅミさん!大丈夫っすか?イマジナリウムを使用しすぎたんす!しばらく安静にするっす!」
「はあ…いえ。大丈夫…です。まだ…僕には2人を助けるなきゃ…。」
イヅミは鼻血が出て倒れる。
「イワンコっちゃねぇっす!完全にイマジナリウムを使いすぎて完全に脳にダメージがいってるっす!待ってるっす!すぐに病院に連れていくっすから!」
リトリシは2人を抱え病院に運ぶ。
「僕は…」
その言葉を最後にイヅミは意識を手放した。
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「イヅミが帰ってくるまであたし達のは何とか耐える?」
「いや、多分そうも言ってられねぇ多分さっきの戦いで限界だった。もしかしたら飛ばした先で倒れてるかもしれねぇ。」
シブキはイグニスを見る。
「すまない。お前まで残すような形にしちまって。」
「ううん、大丈夫あたしは元気だから。戦えるよ。」
「ありがとうイグニス。少し移動するか。」
「イグニス。」
「なに?」
「あいつは今まで戦ってきたやつとはぢがう本気で殺しができるやつだ。もしかしたら俺は戦って死ぬかもしれねぇその時はあの2人をお願いしていいか?」
「・・・・・。」
イグニスは黙る。
「冗談なこれ。死ぬつもりなんてねえよ。」
そう言ったシブキの顔はどこか自嘲気味な作り笑いをする。
「み〜つけた。」
ヘンリーは2人を見つけた。
「逃げるぞ!」
2人は走る。
ヘンリーは2人を追う。
ヘンリーの足は2人よりも早くじりじりと距離が縮まっている。
「これでどうだ!」
シブキは木を蹴ると大量の雪が降ってくる。
そして積もった雪はイグニスの血で爆発し視界が赤く染まる。
「なるほど鬼ごっこはうまいな。」
ヘンリーは残った殺意の匂いを追う。
しばらくするとヘンリーは大きな木が目に入る。
そこから殺意の匂い残り香感じ取る。
その木にはよく見ると人が入ることのできるような穴がある。
「怖くはないよ隠れてないで出ておいで。」
ヘンリーは枯れ枝をどかそうとする。
「!?────殺意が後に!?」
後に殺意を感じたヘンリーは咄嗟に後ろを振り向く。
その時、木の穴から無数の血の矢が飛びヘンリーを貫く。
「今だ!」
イグニスの声とともに木の穴の奥にいたシブキがヘンリーの身体を貫く。
「がああああああああああ!」
ヘンリーは絶叫をあげながら振り払う。
(倒せなかった!)
「イグニス!駄目だった逃げるぞ。」
イグニスとシブキはまた全力で逃げる。
「ずいぶんとやるようだなあの子たち。」
「今ので倒せなかったのは痛いな。」
最初の瞬間移動の不意打ちのように反撃の隙を与えないようにすれば攻撃ができる。
「多分向こうは警戒して同じ手は使えないだろう。」
「ん?ねえ、あいつの他に誰かいない?。」
イグニスはヘンリーの他に2人を追いかける気配を感じ取った。
「奴隷商だ。こんな時に。」
先ほど車の脱線に怒っている奴隷商が追いかけて来た。
「いや。待てよこれ利用できそうだな。」
ヘンリーは2人の元へ追いつく。
そこは最初の場所であり自分が殺した奴隷商がいた。
2人は隠れもせずただ立っていた。
「ついに諦めたか?」
「いいやここからだ!」
また積もった雪が爆発し血の煙幕を発生させる。
「また目眩ましか?でもそんなじゃ俺を殺せねぇよ!」
「いたぞ!あいつだ仲間を殺したのは!」
「なっ!?」
煙幕の騒ぎを聞きつけ奴隷商達がやってくる。
「この殺意は!くそ!いるのに姿が見えねえ!」
シブキは奴隷商の人混みにまみれヘンリーの視界から自分の姿を隠した。
奴隷商達の隠れ位置を特定出来ず誰を最初に殺せばいいのか混乱しその隙にシブキが確実にとどめを刺すバズだった。
「なんちゃって。」
この時シブキは集まった奴隷商達の影に隠れてヘンリーの顔が見えなかった。
そしてその顔が再び見えたことで彼の心を読心術で読んだ時自分は判断に誤ったと理解した。
「これは正当な行為である。殺意の告白!」
ヘンリーが心臓を握り潰すとともにシブキを含む全てヘンリーに襲った人間の動きが止まった。
「そういえば言ってなかったな俺の魔術は距離だけじゃねえ人数も問わねぇんだ。ただそこに等しく殺意があればな。」
「シブキ!」
「・・・・・。」
シブキは崩れるように倒れる。
「シブキ!…待って!!死なないで!!お願い…だから!行っちゃだめ!」
イグニスは必死にシブキを必死に揺さぶる。
そしてイグニスの血をシブキの身体に突き刺すように入れる。
「輸血かい?だが無駄だよ心臓を潰したんだ身体に血液を送る昨日を壊したんだどれだけ血を入れて無意味だ。」
それでもイグニスは泣きながら同じことを行なっている。
「まあさすがに疲れたな。ちょっと息抜きでもするか。」
そう言ってヘンリーはイグニスに近づく。
ヘンリーの手がイグニスに触れようとした。
その時、ヘンリーの手に槍が突き刺さる。
「あぁ、なんでだよ!!」
そこには心臓が潰され止まっていたはずのシブキが起き上がりヘンリーを貫いていた。
書きました。よろしくお願いします。




