0話証明開始
様々な記者や政治家、企業のトップ達が見守る中1人の科学者が会場の真ん中で立ってプレゼンを始めた。
「本日、お集まりいただき誠にありがとうございます。」
科学者は、自己紹介と前置きを終えると本題に入った。
「皆様は、感情が与える力にどれほど力があるかご存知でしょうか?病は気から、笑う門には福来るなど古来より感情によってもたらすものは様々な影響をもたらしてきました。現在でも笑うことで活性化させるNK細胞があります。」
「そこで私は、感情によってもたらされるエネルギーに注目しました。この力を利用できれば様々なことに活用できるのではないかどうか。しかし、人通常ひとりの感情の力では精々傷の治りが早くなる程度でとてもエネルギーのエネルギー問題を解決ができるほどの期待はできませんでした。」
ですが私は、と科学者は声とともに手を天に広げプレゼンを続ける。
「見つけたのです!人の感情や想像力をエネルギーに最高率で変換できる世界を!!それこそが人の想像力を具現化できる世界、想造世界想造世界イマジンワールドを!!!」
「そこは、なんと地球と同じくらいの規模で世界が広がっている異世界のような場所でした。訪れた私でも
簡単に想像力を具現化させることができたので後は自由に出入りするすべを確立させれば理想は実現します!!私と共に想像の世界へ!!!」
拍手をする人間はほとんどいなかった。
その後記者からの質問に移る。
Qどのようにしてそんな世界を見つけたのですか?
A去年の夏の初め、押し入れを開けた時に繋がった。
Q自由に出入りとありましたが現在なにか手立てはありのでしょうか?
A今のところありません
Qそもそもそんな世界本当に存在するのですか?
A私だけでなく私の家族も何度もその世界に訪れています。
Qではその家族にもお話をいただきたいです。
Aすみません。妻も娘も今は原因不明の病で入院中です。
質問の間はどんどんと広がっていく。そして、プレゼンが完全に終了する頃に拍手の音は一切しなかった。
それから10年後、かつての科学者の研究所の周辺に行方不明者が続出したかと思えば数ヶ月で戻って来るという奇妙な都市伝説が生まれた。
今日もまたその都市伝説の正体を確かめるべく3人の少年がやってきた。