ヒロインの希望の光
俺はライリーに火打ち石の使い方を教えてもらい要らないものを燃やしていた
縁側の方から火打ち石すら使えないとかって馬鹿にしたようなワードが聞こえるが俺の世界じゃ火打ち石がトレンドの時代はとうの昔に終わってるんだよ
とりあえずこれで掃除はひと段落したな
「あの、使い魔様」
「ん?ハルトでいいですよ。どうたんですか?ライリーさん」
「ライリーでいいですよ、レイラ様の使い魔様を呼び捨てだなんてそれこそ恐れ多いです。」
ライリーの見た目は金髪のヤンキーなのになんでそんな控えめなんだろうか、
まぁこの世界だしこれが地毛なんだろうから金髪=やんちゃっていう前の世界の価値観は捨てた方が良さそうだな
「別に俺なんかに気を使わなくていいよ。
レイラが神様扱いなのはわかってるんだけど俺からしたらただの魔術使える女の子だし俺自身も同い年ぐらいの子に敬語使われるほど偉いとも思ってないしね」
ライリーはいえいえそんなと否定してたが俺からしたらそれが現実なんだ
元々ここの村人達みたいに宗教に対する信仰心と言うものはないし、ましてやそれがレイラとなると尚更
まだ出会って2日だけど俺からしたら笑って泣いて落ち込んで威張ってるただの女の子なんだよな
「そういえばさ、ライリーっていくつなの?」
「えっ、年ですか?」
「そうそう、ちょっと気になってさ」
「私は18になります。」
「へぇ〜今年18?」
「そうですね、先月誕生日でした。
その時はレイラ様が朝から祈りの誓いをしてくださりまして、そういえば今日はエリーの誕生日でレイラ様が朝から祈りの誓いを捧げてくださってたんですよ」
「へぇ、だから朝アイツ居なかったのか」
「そうですね、日の出と同時に誓いを読み上げてくださる事になってますので。」
わざわざそんな早くからする必要あるのか?
この村の風習なんだろうけど...
「ハルト様はおいくつなのでしょうか?」
「ん?俺は今17で今年18。
だからライリーと同い年だね」
「そうなんですか!それは何と光栄な事です!」
「そんな、大層な、あと同い年なんだから敬語はなしで頼むよ」
「ダメです!レイラ様の使い魔様で今日は助けて頂いたんですから」
だから俺は助けてないんだがな..
「それでもさ、俺がこそばゆいんだよ。
なんかムズムズするというかさ」
「んーならばハルト様がエリーと結婚してください!
なれば私がハルト様の兄となるので自然と敬語も抜けるかもしれません」
この子はいきなり何を言い出すのか...まぁ、悪くないが
「お兄ちゃん何言ってるの!
ハルト様申し訳ありません、うちの兄がいきなり変な事言ってしまいまして」
「何を言ってる!俺は本気だぞ!お前も15になって大人な仲間入りしたのだから婿がいてもいいだろ!」
「だとしてもハルト様に迷惑です!
本当に申し訳ありません!!」
ライリーはエリーに頭を押さえつけられて二人して謝ってきている。似たような光景さっきも見たな
「俺は別にエリーちゃんは魅力的だと思うし可愛いし全然ありだよ〜」
「へっ?」
エリーちゃん顔赤いよ、またそれが可愛い
「何言ってんのよ」
この後ろから聞こえる声は冷たいな
「「レイラ様っ」」
「二人とも食事の準備が出来たから一緒に食べましょ?」
「いや、レイラ様そこまでして頂かなくても」
「ライリー、遠慮は無用よ、私がやりたくてしてるんだから」
「いや、、」
ライリーにとって迷惑ではないのだろう
申し訳ないと言う感じか、
まぁ、俺も食事にはありつきたいしここは助け舟を出すか
「ライリー、ここはレイラの言葉に甘えたらどうだ?
俺もみんなで食卓を囲みたいしさ、そういえば今日はエリーちゃんの誕生日だろ?だったらお前らの両親も呼んで盛大にやろうぜ!な、レイラ」
「あんたねぇ!分かって言ってんの!!」
レイラの顔が急接近してきた。
可愛くない、怒ってる顔だ。あぁ、これまた地雷踏んだな
「レイラ様いいんです!ハルト様も悪気があったわけではないでしょうし」
「そ、そうです!お兄ちゃんの言う通りハルト様は悪くありません。召喚されて2日目なので私達の事情なんて知らないと思いますので」
「ふん、二人が許してるならまぁいいわ
けど次この子達を傷付ける事言ったら許さないから」
「あ、ああ、すまん
2人もごめん、知らなくてさ、本当にごめん」
2人とも笑顔で許してくれたが気をつけよう
今日は地雷を踏みすぎてるな...
太陽が赤く染まり始めた頃俺達は居間で食卓を囲んでいた。昨日とは違い音がある、会話がある素晴らしい
「ハルト様は召喚される前は何をされてたんですか?」
唐突にライリーがそんな事を聞いてきた
エリーが私も気になる!と言うと同時にレイラもこちらを見ていた
「召喚される前かぁ、、
普通に学生してたけどな」
「学生ですか!!流石レイラ様の使い魔様なだけあるな、、」
とライリーが感服している、なんで?
「ハルト様はお金持ちだったんですね!」
なるほどな、この世界で学校に通うにはかなりのお金が必要なのか、俺らの世界とか大違いだな
「ハルト、ハルト」
レイラが耳元で声を掛けてきた。
「向こうの世界からお金持って来てないの?」
こいつは...
「ないよ、着の身着のまま召喚されたからな」
レイラは口を尖らせて使えないと独り言を言っていた
なんとでも言え貧乏巫女
と言っても今日の食卓は割と豪華である
昨日レイラの食卓は雑炊だけだったが(俺は無し)
今日はパンに市場で仕入れてきたと言う魔獣の乳を使ったシチューはクリームシチューのような色をして野菜も沢山。
なかなかデカい肉もあるしキノコのソテーもある。
昼間はこれの買い出しに行ってたのか
そういえばさっきレイラに初めて名前呼ばれた気がするな
楽しい食事が終わり俺とエリー、ライリーで食器を片付けていたら
「あなた達!今日は泊まって行きなさい!」
レイラが言い出した。
まぁ村長さん曰くレイラには友達が居ない、だからこんな時間が楽しくてしょうがないのだろう。
ライリーが真っ先に遠慮していたがそれをレイラが許す訳がない
5分程押し問答が続きまた俺が助け舟を出し2人は泊まる事になった
レイラが魔術でお風呂を沸かしたみたいで風呂場から女子達の笑い声が聞こえる
俺とライリーは居間で自分達の布団を準備していた
俺の部屋はまだ散らかってるしな
「そういえばさ、なんでライリーはいじめられてたんだ」
「それはですね、、」
やばっ、まずいこと聞いたか
「ごめん、言いにくかったら答えなくていいんだよ」
「いえ、大丈夫ですよ。ハルト様も気になるでしょうし」
ハルトは作り笑いだろうが明るく答えてくれた
イケメンだわっ
「私らは行き場を無くした浮浪児でして、
家族で冒険者をしていたんです。ある日僕らが寝ている間に何者かに襲われてしまいまして。僕らは母の作った結界により無事だったんですが...」
「そっか、それで両親が」
「はい、そんな中兄妹で歩いていたらこの村に着きまして、その時にレイラ様に助けていただいたお陰でこの村に居住する事が出来ました」
「他所者だからいじめられてらって事か、、」
「まぁ、それもあるかも知れませんが...エリーが」
「エリーちゃんがどうかしたの?」
「ええ、エリーの眼の色ご存知ですよね?」
「ああ、綺麗な青色だったよな?魔力を取り込めるとかそういう関係の話?」
「はい、眼の色と魔力を取り込めるのにも段階がありまして、自分の様に茶色の眼はさほど取り込めはしないんですが青色となるとレイラ様の金色には及びませんが強い魔力を取り込める力があるのです。
それで俺達はレイラ様を打倒する為に送り込まれた刺客だとかで...」
なんだか複雑だなぁ
レイラがライリー達を気に入ってるのは多分ほっとけないって言うのもあると思うが冒険者をしていたっていう部分も大きいだろうな、
恐らく出会いもレイラからのゴリ押しだろ
多分レイラも村人の宗教的な意味合いと違い人としての恩恵だから気に入ってるのだろうか?まぁ後で聞いてみるか
「でもさ、実際刺客って訳じゃないんだろ?」
「もちろんです!レイラ様は命の恩人で感謝してもしきれません!」
「ならいいじゃん、もしまたアイツらが難癖付けてきたら俺がなんとかしてやるよ!」
「本当ですか!?なんとありがたい」
「いいんだよ。まぁ、俺魔術使えないけど..」
「そうなんですか?訓練などはされたんですか?」
「えっ、訓練とかは召喚されたのが昨日の今日だししてないけど眼の色が関係するんでしょ?
ほら、俺黒色だし」
「使い魔で召喚された人間は眼の色は関係ないと父から聞いた事があります。詳しい事は分かりませんがたしかコントロールする場所が我々と違うんだとか」
「えっ!そうなの!?」
後ろからレイラの声
振り向くとそこには風呂上がりの美少女がそこに居た
「ライリー詳しく教えて!」
「え、ええ
父曰く召喚された人間は魔力を感じた事がないから眼の色が黒もしくは茶色である事が多いがこの魔力のある世界に来る事で才能が開花すると言っておりました。」
「て事はハルトは魔力を取り込んで結界を張れる可能性があるって事ね!」
まぁ、そうなるな、
「ハルト!明日、魔力を取り込む訓練をするわよ!」
そういうとレイラはエリーの手を引き部屋へと帰っていった。
まぁ俺に拒否権はないだろうな




