悪夢と現実
ライリーの発言に俺とエリーちゃんは目を丸くしてしまった
ライリーも信じたくありませんがと唇を噛んだ
「ライリー、、村長が結界を壊す理由はなんだ?」
「それはわかりませんが、僕が村の境界線に着いたとき村長さんが結界石を破壊してました。というより破壊したから村の近くまで魔獣が来ていたんだと思います。村の外には村長さんしかいませんでしたから」
「それをレイラは」
「わかっていると思います。
恐らく今出かけているのもその事かと」
レイラの村を守る結界の外側に結界石というアイテムを使い弱い魔獣が近くに来ないように所謂二重結界を張っている
その結界石を村長さんが壊していた理由を俺は一晩考える事になると思っていた
「おい!!使い魔さんはいるか!!」
その声を聞くまでは
玄関に行くとそこには滝の様に汗を流しているいじめっ子がいた
「えっと、、、」
「コルンくん、どうしたんですか?」
「ライリーも早く来い!」
「おい、いじめっ子改めコルン
まずはライリーに今日助けてくれてありがとうだろ?
お前、ライリーが魔獣倒した後すぐ帰ったしお礼を言うのが通りってもんだろ?」
俺は正直コイツが嫌いだ、ライリーいじめてたし今回無駄に騒ぎを大きくしたのもコイツらが付いて行ったのが原因だからな
「それどころじゃないんだよ!レイラ様が!」
コルンに連れられた場所は公民館みたいな場所でレイラは魔法陣の中にいた
その魔法陣は異様な光を放ちレイラは下を見ながらなんの言葉も発さずにいた
「コルン、あれなんだ?」
「わならない、爺ちゃんは村のための儀式って言ってたけど」
「だからってレイラをあんな魔法陣みたいなものの中に入れる意味は何だ?」
「お兄ちゃんっ!!」
エリーちゃんの声が聞こえた時にはライリーが公民館の中に入っていた
村長さんはじめ皆が無礼者とか何だお前はとか言葉を浴びせていたがライリーは一目散にレイラの元に向かい魔法陣に触れた
その瞬間エリーちゃんが悲鳴をあげ俺とコルンは絶句した
一瞬で紫の炎が魔法陣に触れたライリーは声を上げる事なく崩れ落ちていった
エリーちゃんがライリーの元へ走って行こうとしたが俺は止める事しか出来なかった
レイラはライリーのその姿を1番近くで見たのにも関わらず下を向いたまま何の反応も示さなかった
「さぁ、邪魔者は消えた。
審判の続きをしよう。この巫女は我々を見限りこの村を捨てるつもりであった。その為にこの使い魔を召喚したのである。本来ならば死罪として一刻も早く葬るのがことわりであるが、、巫女様は先祖代々受け継がれるもの。地下牢に入れ子供を産ませるとしよう」
「それってレイラを...許される訳ねぇだろクソジジイ!!」
「黙れ使い魔、お前がこの世に召喚されたからこんな事になっておるんじゃろ?
それにこの友達、ライリーと言ったかな?元浮浪児じゃからこんな事になっても仕方ないじゃろ、こんな風になりたいのか?にしてもこの浮浪児こんな所で寝てたら邪魔じゃの」
村長はそう言うとライリーの亡骸を蹴り飛ばした
さすがに俺も我慢の限界だった
「クソジジイいいいいい」
俺は村長に殴り掛かったが男の村人6人に抑え込まれて寝かされてしまう
ライリーは恐らくもうダメだ、だがレイラは救える
「エリーちゃん、やってくれ!この場にいる全員の首をウォーターカッターでっ」
俺がそう叫んだ瞬間目の前にさっきまで俺が押さえていた少女の首が転がってきた。
身体にはくっついていない、ただの頭
頭が真っ白になり目の前が暗くなっていく
今、目の前で起きている惨状に心がついていってないのか男数人に抑え込まれて気道が確保できていないのか呼吸が苦しいからなのかは分からないが目の前が暗くなってゆく
遠のいて行く意識の中
「コルンよくやった!異端者を殺した英雄だ」
とか村人が褒め称えているのが聞こえた
コルンがエリーちゃんを、、
これまで感じた事のない嫌悪感に心がおかしくなりそうだ
ここにいる全員を殺したい。
何故こんな事になったのか俺達は何処で道を誤ったのか
そんな事を思い巡らしながら俺の意識が消えかかったその時
「ハルトもういいわ」
レイラの声が聞こえると俺の意識がプツリと切れた




