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ロー(コスト)ファンタジー  作者: 病舌
①一寸先は闇(物理)
8/59

8 出会(敵)突然

「んアァァァぁあああああああ!!!

やだ!ふざけてる!マスター出てこい!

出てこいや!!!〜〜〜〜




ーーー



...ふ〜、叫び過ぎてクラクラする。

嘆いててもなんも変わらんか、とりあえず休まなきゃ...」


:溜め込まずに不満を吐き出すのが順平のストレス発散方法であり、ちょっとだけ友達の少ない理由なのは内緒だ。



一旦地面に座り込んで水を飲み、飴を口に含んで小休止する。


色んなことが起きすぎてパニクった頭も、徐々に落ち着きを取り戻し、改めて今置かれている状況を整理する。



間違いなくここまでは一本道だった

つまりここに入る事でしか状況は動かなそうだ、一応壁も触って隠し扉やスイッチが無いか探すがよく分からん

わかったのはどうしようもない現状だけ



:眼前にはそれまでと変わらない壁と、右も壁で左には洞窟によく似合う錆びた鉄の装飾をされた木製?の両開きの重厚な扉



!妙だな...、この扉どこかで...

「あっれれぇ?おっかしいなぁ〜思い出せないやぁ〜」


見覚えない、あったらなんやかんやで死ぬ。

だからないったらないんやで




:まぁそんな雰囲気の扉だった


鍵穴は無い、内側に閂でも無ければとりあえず開く筈だ



飴を舐めきり、一呼吸ついたところで扉を開いてみる


「さて、鬼が出るか蛇が出るか...」


:そんなフラグめいたことを呟きつつ、輪っかに手をかけて引き開け、顔を近づけ中を覗く


...が、すぐに引っ込めた


「わんわん!わんわんお!(小声)


...なんて可愛いもんじゃ無いデカさと野性味だなぁ、そんなボスっぽくあろうとか気を使わなくても、こっちとしてはミニチュアシュナウザーとかそんなんでいいのに...」



開いた隙間から中に見えたのは、

血がこびり付いた様な赤黒い体毛


理性を感じない血走った白い眼


筋肉質で膂力と速度を感じさせる体躯


体長1.5m程の[キラードック]だった






「よし、よーしよし一旦作戦練ろう、そうしよう 

これは敗北では無い、戦略的撤退だ!





...あれ?え、は、え?閉まんない

いやいやいや!流石に無いそれは無いって!

なんだこの作りは!マスター出てこいや!(本日2回目)

くそっ!オラに力を貸してくれぇぇぇぇ!!」



: 心の準備も整っていない順平の全力の抵抗も虚しく、まるでバネ仕掛けの様に扉は開いていく。

キィーバッツォン!ゴロゴロッアダッ!




こうしてややバテ気味後頭部強打人間対

殺意ギラギラ系わんこの戦いの火蓋が切って落とされた

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