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ポナの季節  作者: 大橋むつお
52/92

52『ユニットの衣装……①』      


ポナの季節・52

『ユニットの衣装……①』      

  


ポナ:みそっかすの英訳 (Person Of No Account )の頭文字をとって新子が自分で付けたあだ名


  




 ポナはバカではないけど、たまに大きなところで抜けてしまう。


 今回は二つだ。


 ユニットの衣装を安請け合いしたが、家に帰ってお父さんに言うと、お父さんの達孝は、唸りながらパソコンのキーを叩いた。

「やっぱりなあ~」

「なにがやっぱりなの?」

「こういうのは人気が高くてさ、レプリカでも高いんだ。コスプレファンは多いからな。絶版ものなんかだと十万以上の高値のつくものもあるんだ」

 お父さんは根気よくいろんなオークションを当たってくれたが、とてもポナたちの予算で間に合うものは無かった。


 もう一つの問題は、みんなのサイズを聞いてこなかったことである。



 みなみはチイネエの制服が間に合ったことで、自分とサイズは大差ないだろう。だけど、あとの三人が分からない。

 メールで問い合わせれば一発なんだけど、なんだか自分のバカを宣伝するような気がする。それにサイズなんて聞きだしたら、みんな「なんとかなるんだ」と期待してしまう。


 で、今日は学校にずっと居ながら、由紀にも奈菜にも聞けなかった。幽霊の安祐美に至っては姿も見かけなかった。多分昨日の全力投球がたたって実体かはおろか、霊体としても出てくることができないんだろう。

 修学院の蟹江からは「オーディション合格おめでとう!」のメールがきていた。都の生活文化局のホームページを見たようだ。

――ありがとう――

 たった五文字のメールに、みんなの集合写真を添付して返事だけはしておいた。

 ポナからの初めてのメールが嬉しかったのだろう、直ぐに返事が返ってきた。

――あとは、デビューのときのコスだね。資金とか大丈夫かい?――

 さすがは偏差値60の修学院の蟹江。痛いところに目を付けてくる。


 で、その蟹江が、帰りの駅で待っていた。


「その顔、やっぱ、コスで悩んでる顔だな」

「蟹江君、どうして、そんなに鋭いの?」

「好きだからに決まってるじゃないか。あの……ダメ元で聞いてみるけど、ボクがスポンサーになってコス作るのはダメかな……」

 ポナは、開いた口が塞がらなかった。

「あんたって、ボンボンか!?」

「やっぱりダメだよな。好きなポナのためならなんでも……でも、なんでもなあ。そりゃそうだ。あ、これ送ってくれた写メから割り出したみんなのサイズ。よかったら参考にしてよ」

「なんで、こんなの分かるの……?」

「家がアパレル関連の仕事やってるから、見れば大体のサイズは分かる。ポナのはミリ単位で間違いなし。そのポナを基準にして他の四人も分かるってわけさ」


 ポナは「ありがとう!」と言っていいのか「この変態!」と言うべきか悩んでしまった。






ポナの周辺の人たち


父     寺沢達孝(59歳)   定年間近の高校教師

母     寺沢豊子(49歳)   父の元教え子。五人の子どもを、しっかり育てた、しっかり母さん

長男    寺沢達幸(30歳)   海上自衛隊 一等海尉

次男    寺沢孝史(28歳)   元警察官、今は胡散臭い商社員だったが、乃木坂の講師になる。

長女    寺沢優奈(26歳)   横浜中央署の女性警官

次女    寺沢優里(19歳)   城南大学社会学部二年生。身長・3サイズがポナといっしょ

三女    寺沢新子(15歳)   世田谷女学院一年生。一人歳の離れたミソッカス。自称ポナ(Person Of No Account )

ポチ    寺沢家の飼い犬、ポナと同い年。死んでペンダントになった。


高畑みなみ ポナの小学校からの親友(乃木坂学院高校)

支倉奈菜  ポナが世田谷女学院に入ってからの友だち。良くも悪くも一人っ子

橋本由紀  ポナのクラスメート、元気な生徒会副会長

浜崎安祐美 世田谷女学院に住み着いている幽霊

吉岡先生  美術の常勤講師、演劇部をしたくて仕方がない。

佐伯美智  父の演劇部の部長

蟹江大輔  ポナを好きな修学院高校の生徒


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