13.過去
あれは俺が5歳のときだった。
「おかーさん!」
「きゃっ!」
ばたん
「もういきなり飛びついて来ないの奏人」
「だっておかーさんがすきなんだもん」
「もう。理由になっていないわよ」
俺の母さんはとても優しかった。向日葵のような人だった。
「もしかして幼稚園でもそんなにやんちゃなの?」
「ちがうよ。ようちえんではおとなしいもん」
「おかさんだからだよ」
「奏人ったら可愛い~」
抱き締めて頭をくしゃくしゃに撫でてくる
「えへへー。」
「じゃあそんなお利口な奏人くんにプレゼントが有りまーす」
「え、なになに?なにくれるの?」
「奏人、目を閉じて」
「わかった」
なにをくれるんだろうと気になってしまい、少しだけとめを開く
「こら。目を閉じてっていったでしょう?もうプレゼントを上げない」
と、母さんは腰にてを当ててそっぽを向いてしまう
「うゎーんごめんさなぁぁぁいもうやくそくやぶらないから~」
「本当に?」
「ぅん」
「わかった。じゃあもう一回目を閉じて」
「うん」
目を閉じると母さんは僕の手のひらを開かせ何かを握らせた
「もう開けていいよ」
目をあけて手のひらにあったものを見た
「御守り?」
「そう。この御守りにはお母さんとお父さんの思が詰まってるんだよ」
「おもい?」
「そう。奏人がこの先どんな辛いことがあっても挫けない強い心をもってほしいっていう思いがね」
「どういうこと~?」
「はは。難しいね」
「強く生きるのよ」
決して裕福じゃなかったがそれでも俺は幸せだった。お金なんかより家族の愛情の方が大事だと思っていたからだ。
がちゃん
「ただいまー」
「おかえりなさい花人さん」
「ただいま叶」
「おかえりさない!」
「うおっ。奏人もただいま」
荒々しく頭を撫でてくる。だが俺は抵抗せずにそれを受け入れた
そんな幸せな日々を過ごしていたある日。
母さんが病を患い命を落としてしまった。原因は癌だった。
「おかあさぁぁぁぁん。」
俺は泣いた。涙だけで足元が水浸しになるくらい泣いた。
「叶...」
お父さんは泣いてはいなかったが相当落ち込んでいたと思う。
「奏人」
ぐすっ
「なに?」
「これからお前に沢山悲しみにくれるかもしれない」
「だが俺は俺なりにお前を愛していく」
「まだまだ愛しきれなかったお母さんの分まで」
父はその言葉通り俺を大切に育ててくれた。夜勤明けでどんなに疲れていても俺と遊んでくれた。したいといったことはさせてくれた。俺が我が儘をいっても優しく正してくれた。
自慢のお父さんだった
だから
「あんな事するはずない」
「俺を売る事なんてするはずがない!」
「ノナさんもそう思いますよね」
おれがそう聞きながら彼女のほうを見ると彼女何やらぶつぶつとしゃべっていた
よく耳を澄ませると
【花人さん...叶さん...そんな...】
「?」
「ノナさん」
【は、はい!?】
「...何か知っているんですか?母さんと父さんのこと」
【う、うん。さっき英雄達の話をしたよね?】
「はい。それがどうかしましたか?」
【ワダとラハさんはあなたの両親なの。ワダが花人さんでラハさんが叶さんよ】
「!」
俺の両親が英雄?
「本当ですか?」
【本当だよ。花人さん達は私の恩人なの。私が親に捨てられて森をさまよっていて魔物に襲われたときに助けてもらったんだ。】
【そして私を育ててくれた】
ノナさんが父さんたちに...
【同じ人に育てられた二人が出会うなんてなんだか運命的だねっ】
ニコッ
「それは卑怯ですよ...」
そんなこといわれたら本気でとってしまう。だからやめてほしい。ノナさんにそんきはないだろうけども。
【奏人。さっき花人さんが何故こんなことしたのか知りたいっていったよね?】
「はい」
【もしかしたらわかるかもしれない】
「! 本当ですか!どうやって!?どこで!?」
【落ちつて奏人。私達の世界にいけばわかるかもしれない】
異世界にいけばわかる?
「どおしてですか?」
【私の魔法の世界知識がいっているの異世界に手掛かりがあるって】
「世界知識ってなんですか?」
【私の魔法は2つあるの。その一つが世界知識。この魔法の概要は一日一回きりなんだけど、質問をすると答えてくれる魔法なの】
「ならその能力で父さんが何故このようなことをしたのか聞けば良いのでは?」
【それはできないの。この能力の不便なところがこれ。質問してもアバウトなことしか答えてくれないの】
「そうですか」
【ともかく異世界に花人さんの行動の意味がわかる手掛かりがあるらしいの】
「どうやったら行けますか?異世界」
決めた俺は異世界へ行く。まだ光木がした行為の謎もあるがこちらの方が大事だ。
【さっきもいった通り異世界へ行くには理由と成したいことが必要だよ。だけどもうひとつだけ条件がある】
「なんですか?」
【異世界人の三人が魔力が必要なんだ】
三人の魔力?
【三人の魔力が合わさらないと異世界へのゲートは開かない】
【私の分はあげるけどあと二人の魔力が必要】
「大丈夫です」
【え?】
「心当たりがあります」
【誰に?】
「ミカンです」
ながくなっちゃいました




