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四日目・昼




【お前たちもようやく、このゲームに慣れてきたかな?もうゲームも中盤。その調子だ。人を欺き、醜く貪欲に、最後の一人になるまで生き残ってみせろ。】





リオン「はっ!!?…夢かよ。くそっ!!」



イレーネ「また今日が来ましたね。」



リオン「………死亡アナウンスは?」



イレーネ「もう流れましたよ。…準備してください。円卓に向かいましょう。しっかり目で見て事実を確かめないといけません。僕たちは共有者なのですから。」






※ ※ ※













ラグス「…おはようございます。おはよう、くおん。」



くおん「おはよう…ラグス。今日も無事に会えて良かった。」



ラグス「ふふ、そうだな。」



五月雨「人が減ってきたな。」



小世璃「………」



リオン「……モエギが居ねぇ。」



ヤシャルト「そうみたいだな…」



キッカ「それから、サイレスさんも……居ないみたいだよ…」



ヤシャルト「………!え?」



イレーネ「今朝の犠牲者はモエギくんとサイレスさんの二名。それでは今日も………」



五月雨「ちょっといいか?…完全に議論とは別件の話なんだが。」



イレーネ「……何ですか?なるべく手短にお願いしますよ?」



五月雨「昨日の夜、建物内を散歩していたら、何やら上に続く階段を見つけてしまってね。」



メイシア「階段?」



小世璃「五月雨ちゃん、こんな状況でよく散歩とか出来るなぁ?」



五月雨「ははは、慣習とは恐ろしいものだな。」



ラグス「…それで、その階段がどうしたんですか?」



五月雨「うん。立ち入り禁止と書いてあったし、近寄るとこの腕輪が点滅し始めたから入るのはやめたんだが、その階段の上の方から物音がしてね。」



くおん「物音…?誰か人がいるってこと!?」



ドロシア「きっとそうね♪私たち以外の人は居ると思ってたわ。だって、円卓の席にいつの間にか肖像画が置かれているんだもの。…居なくなった人の、ね。」



キッカ「………私たち以外の人…私たちをここに連れてきた人……?」



リオン「そうとしか考えられねぇな。そいつは高みの見物で俺たちの様子を見てるんだろう。…気に入らねぇ。」



メイシア「仮にその階段の上に人がいるとして、私たちはこの腕輪がある以上、そこには近付けない。そもそもこの腕輪は本当に猛毒が仕込まれているのでしょうか?」



イレーネ「いのりちゃんがそう言っていたからそうなんでしょう。」



ヤシャルト「でも確かにね。これに毒が仕込まれてると聞いたときからてっきり俺は、投票で決められた処刑対象を毒殺するためにつけられてるんだと思ってた。でも、処刑される時はこの腕輪は外れてるみたいだったしな。」



キッカ「ヤシャ…何でそんなに詳しいの……?」



ヤシャルト「…シュベルが処刑されるとき、アイツの腕から腕輪が落ちるのが見えたんだ。一瞬しか見えなかったから見えたのが奇跡だったのかもしれないけど。」



キッカ「………シュベルが見せてくれたのかもしれないね。」



ドロシア「ねーぇ!私暇になってきちゃったわ~?共有ちゃん!まだ議論は始まらないの~?><」



イレーネ「…そうですね。そろそろ始めましょう。僕たちはこの腕輪を何とかしない限りここからは出られない。それまでは誰かを犠牲にし続けなければいけない。指定を決める責任は僕」



リオン「俺たち共有者が二人で背負ってやる。」



イレーネ「………」



リオン「だからお前らは議論をしてくれ。死ぬためにじゃない。俺たち共有は全員で必ず助かるって信じて、その上で処刑先を決める。だからお前たちも全力で話し合ってくれ。」





五月雨「………分かった。共有の覚悟は確かに受け取った。では、」



小世璃「うん。議論開始やね。」



五月雨「占い結果からいこう。今朝はドロシアを見た。彼女は人間だった。」



ドロシア「うふふ♪ありがと♪」



メイシア「霊能結果です。昨日処刑したベルタさんは人間でした。」



ラグス「……今朝の犠牲者についてなんですけど、これはサイレスさんが襲撃されたって事でいいんですよね?俺はそう思うんですけど。共有者さんは?」



リオン「………(チラッ)」



イレーネ「はい。僕もそう見てます。これはモエギくんが狼でサイレスさんが猫又。モエギくんに噛み逃げされたように見えますね。」



ラグス「そうだよね。ありがとうございます。」



キッカ「でも、これで偶数進行ですね?五月雨さんを処刑する必要はなくなりました…」



小世璃「僕は本格的に五月雨ちゃんが狂人でくおんさんが人狼っぽく見えてきたなぁ。まぁでもキッカちゃんの言うとおり、残り2狼だから五月雨ちゃんは処刑する必要ないと思うけど。」



五月雨「占った理由だが、昨日処刑されたベルタがドロシアを警戒するように言っていたし、キッカと比べるとこちらの方が囲われた狼に見えたから占ったぞ。結果白だったから、囲われているのはキッカの方だったかもしれないな。」



ドロシア「………1、2、3、4………うーん?」



リオン「………あ?」



ドロシア「今って猫又は居るのかしら?」



くおん「猫又とか居たら驚きですよ!居ないと思いますよ。」



リオン「一応聞くか。猫又が居たら出てきてくれ。」



ヤシャルト「…………ごめん。俺が猫又だ。」



キッカ「え!?ヤシャ!?」



五月雨「ははは、面白いことを言う。人狼の思考は意味不明だな。」



メイシア「……即処刑でいいですか?それともキープが正解でしょうか。」



小世璃「キープしようにもヤシャルトさんが狼か狐か分からんよ?」



ラグス「この出方は人狼だと思います。放置でいいんじゃないですか?仮にヤシャルトさんが狐だったとしても次に処刑される狼が告発したらいいだけの話です。」



くおん「私もさすがにこれは狼だと思うな。モエギさんの白でもあるし。」



キッカ「え………、え?」



ヤシャルト「俺は猫又だよ。だから今朝の死体2にはめちゃくちゃ驚いた。」



小世璃「ほんまぁ?驚いてる風には見えへんかったんやけど…」



キッカ「や……ヤシャはあんまり顔に出ないから!そこは仕方ないと思います!」



メイシア「ヤシャルトさんが真猫だと言うのなら、五月雨さんがいのりちゃんで身内切りをして対抗を噛み切った理由は何だと思っているんですか?」



ヤシャルト「さぁ?分かんないな。身内切りじゃなくて霊能乗っ取りとか?……というか、冷静に考えてよ。俺が狼なら猫又なんて騙る必要ないでしょ?」



メイシア「そうとは限らないでしょう。ヤシャルトさんはモエギくんの白で囲い位置の筆頭。狐なら大人しくしているでしょうけど、狼なら猫騙りをしても損はない場面です。」



ドロシア「ヤシャルトが猫又ならメイシアは狼ね♪私はヤシャルトの真も多少は見てるわよ♪」



くおん「ええ………?何で?」



ドロシア「だってヤシャルトが偽物なら狼のモエギがグラシアを噛んだ後に完全グレーのサイレスを噛んだことになるのよ?この噛み筋はちょっと不自然じゃない?」



くおん「んんん……そうですか?」



ドロシア「そうよ♪グラシアで真占い師を噛んだのなら、今日は私かキッカが噛まれてる場面だと思わない?」



小世璃「でもなぁ、グラシアさんからモエギくんの順番で噛まれたんなら、そっちの方が意味不明やない?メイシアさんが狼だとしてもモエギくんまで噛むのはどうかと思うし……」



ラグス「残りの処刑回数は4回。狼が残り二人か……今日はヤシャルトさん処刑でいいんじゃないですか?偶数進行だし、万が一猫又だとしても処刑回数は減りません。」



ヤシャルト「今、人狼は四人残ってる。処刑回数は確かに減らないけど、村陣営が即負けの可能性もあるんだよ。それでも俺を処刑するのか?」



ドロシア「うーん。ヤシャルトが本物の猫又なら、今日処刑されておいた方がいいんじゃないかしら?」



ヤシャルト「え?」



キッカ「ど…どうして?」



ドロシア「あら、だってヤシャルト目線だと今日処刑された場合、9分の4の確率でゲームは続くのよね?……でも五月雨、メイシアと処刑してから6人の状態で貴方を処刑した場合、5分の2の確率でしかゲームは続かなくなるのよ?」



ヤシャルト「………それは、そうだな。」



キッカ「…今日、ヤシャじゃなくて五月雨さんを処刑するって考えにはなりませんか?」



ラグス「五月雨さんを処刑するのは悪手だろ。」



キッカ「五月雨さんのグレーは私とラグスさんとヤシャの3人です。潜伏死さえなければ、私以外で狼狼狐って内訳になります。私視点だともう五月雨さんの真はないからヤシャよりは五月雨を処刑してほしいです!ねぇ、イレーネさん!」



イレーネ「………」



ヤシャルト「……キッカ。」



くおん「で…でも、今日五月雨さんを処刑しても前進しないわ。偶数進行で真か狂人の占い師を処刑するだけで……」



リオン「五月雨を処刑か、ヤシャルトを処刑かって話だな。」



イレーネ「ヤシャルトさんを真猫で決めうちは出来ません。処刑するなら今日です。……メイシアを処刑するのはどうでしょうか。五月雨さんを処刑するよりはこっちの方が良くないですか?」



リオン「必ず明日を迎えられる処刑先ってことか?…そんなことしても明日また議論に苦しむだけだと思うぞ。」



イレーネ「…………そうですね。もう少し悩ませてください。」



メイシア「…五月雨さんは真占い師の可能性が残っているので処刑してほしくありません。しかし代わりに処刑されるのは嫌です。狐が生きていた場合、人外4残りの可能性もあるので。」



五月雨「まともな主張だな。」



イレーネ「………ドロシアさん。」



ドロシア「ん?なぁに?」



イレーネ「貴女はさっき何か数字を数えていましたね。1、2、3、4。あれは何を数えていたのですか?」



ドロシア「あら、そんなこと?あれはグラシア視点での確定白の数を数えていたのよ♪もしそれが5、6なら漂白噛みを本格的に考えなきゃいけないわねって思って。でも4って微妙な数字だったから、思考を一旦止めて私はヤシャルトを処刑することを推すわね♪」



リオン「ヤシャルトが猫又だったとしても、か?」



ドロシア「もちろんよ♪ヤシャルトが猫又の場合は狼が彼を噛まずに保護しに来る可能性があるし。………それに、もっと端的な可能性も挙げるなら、メイシアが明日霊能結果を出さずに人外COしてくる事も考えてる。」



ヤシャルト「その場合はメイシアを処刑すればいいことじゃない?」



ラグス「………グラシアさんが真占い師だった場合のみ、メイシアさんの人外COでヤシャルトさんの処刑ができなくなる。メイシアさんもヤシャルトさんも両方人外ってレアなケースだと思いますけどね。」



ドロシア「でもあり得ない話じゃないでしょ?だって、ここに居る人達はみんな、平等に役職のカードが配られるんだから♪誰一人として確率の操作はできないのよ?」



リオン「………」



イレーネ「…狂人の特攻に狼のメイシアがラインを繋いだ。その場合は狼がメイシア、モエギくん、ヤシャルトさんで3狼。今日の処刑さえ回避したらヤシャルトさんは以後、処刑できなくなる。ヤシャルトさんを処刑し道連れが発生しなければメイシアには届かない。結論、五月雨さんを処刑してる余裕はなし。」



ヤシャルト「………五月雨は狼だ。グラシアは狂人だと思う。」



キッカ「ヤシャ…」



イレーネ「決めました。今日はヤシャルトさんを処刑します。」



ヤシャルト「…………まぁ、イレーネならそう言うよね。指定は変わらない?」



イレーネ「はい。…こういう展開は嫌いですが、貴方が猫又なら申し訳ありませんが運頼みです。この状況はロジックの限界点です。安直でも、僕は目に見える結果を求める処刑を選びます。もし貴方が真ならば、この展開を恨んで下さい。」



ヤシャルト「恨んだりしないさ。…まだ、キッカが生きていてくれるからね。それに………」















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