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12月20日

 こんにちは! 今日は栄養失調で死んでしまいました^^


 世間の一般的な一週間と言えば月火水木金土日ですが、私の所属する大学の研究室は月月月月月月月なので休む時間があまり取れません。

 月曜日の朝9時から実験を始め、次の次の月曜日の30時に実験が終わります。

 この間私は片時も実験室から出ることができず、少しでも実験装置から目を離すと実験室に備え付けられたレンズから私たちの目に向かって光が照射され網膜を焼き尽くされてしまうので注意しなければなりません。


 実験が終わると家に帰ります。大学は僻地にあり、私の家からだと1時間半かかってしまい翌日のレポート作成に間に合わないのでビジネスホテルに泊まります。

 ご飯を食べる時間はありません。というよりビジネスホテルに泊まるのでお金が足りなくてご飯は買えません。


 そして翌日の9時からまたレポート作成が始まります、次の月曜日には発表に向けてのプレゼン作成が始まります。

 この日の夕方19時には教授と助教授、博士課程の先輩たちが現れてレポートのチェックを行ってくれます。

 レポートに書かれた言葉の定義を一つ一つチェックされ、答えられなかった言葉一つにつき30分間、その場の方全員から罵倒の言葉を浴びせられます


 そして次の月曜日にプレゼン発表の練習を行います。

 誰も助けてくれないし助言もくれないので一人で頑張ります。

 ただし監視はされているようで休憩したり寝たりご飯を食べたりしていると耳をつんざくような騒音を延々と流されます。


 そして最後の月曜日、とうとう発表が始まります。

 教授、助教授、博士課程の先輩方が研究の成果を聞きに来ます。

 発表をしていると教授たちの後ろに用意されたスクリーンに教授たちが専用のSNSに書き込んだ発表へのダメ出しが表示されていきます。

 基本的には学生の見た目の批判や人格批判が主でブス、ブサイク、隠キャラ、人間のクズ、肥溜めのドリップといった言葉が次々と書き込まれていきます。


 その発表が終わるとD評価、つまり落第がいただけます。どんなにいい発表をしてもD評価です。

 D評価も積もり積もればC評価になるかもしれないよ、という教授の言葉を励みにみんな頑張ってこの週一の発表を毎週やっています。


 そして帰宅します。この日はなんと24時には帰れるのでご飯を食べたりほんの少しだけ寝る時間が取れます。

 食事はとにかく低価格高カロリーの物をひたすら詰め込みます。

 吐いても食べないと一週間持たないので必死です。


 初めにいた20人の学生はいつの間にか私だけになっていました。

 私はそんな研究室で毎日頑張っています。

 4月から始まったこの発表、なんとか36回目の研究と発表を終えることができました。


 そこまでは良かったのですが、週に一回の食事では栄養が足りなかったようでついに今日死んでしまいました。


 知り合いの死神さんから「見ちゃいられなかった。どうして早く死ななかったんだ!」と怒られてしまいました。

 確かにさっさと死んで来世にかけたほうが楽だったかもしれませんがもう少し頑張れそうな気がしたので頑張ってしまいました。

 死神さんが奢ってくれたカツ丼は半年ぶりに味のするご飯でした。


 三途の川ではブラック企業に勤めて過労死したおじさんたちと盛り上がりました。

 ついつい話が弾んでしまい積み石が早く終わってしまったのが残念でした。


 といったところで今回の報告はおしまい。

 また死んだらお会いしましょう!

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