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小話集

希望は絶望へ(SA番外編)

作者: モカ笛

この作品は本編とは何ら関わりは有りません。

 もう嫌だ。もうこんな所から出たい。どんなに願っても神様なんていないんだ。優しい夢を見させてくれたのは、彼らだけだった。


 「シルク、もう行こう。いずれここは崩れる」


 「...わかった」


仲間ももう一人しかいない。皆、死んでしまった。最後まで諦めなかった、里でさえも。彼は死に際にこう言った。


 最後まで諦めるなと、


 諦めなければ、生きて帰られると思っていた。だが、残りの一人、最後の仲間シャドーまでやられてしまった。第32フロアでボスにやられた。それのボスの素早さはシャドーや里が使えたスキル、直前予知をもってしても避けたりカウンターするどころか、受け身すらとれなかった。シャドーが死んだあと、こう誓った。


 勝てなくてもいい。絶対道連れにする。 と、


 相手は速いが、私はなんのスキルもない。でも...

 その時、ぐしゃ、と音がした。自分の腹にシャドーを殺した相手の爪が刺さっている。激痛がはしるが、シルクは持っていた自分の剣を相手の頭に突き刺した。


「お互い様」


そう言うとシルクは相手が死んだのを確認すると、シャドーに微笑んで、聞いた。


「ごめん、仇をとることしかできなかった。それでも、いいかな?」


 一瞬、武器が光を反射した。シャドーが、良いと言ったように思えた。シルクは安心して、ねむった。シャドーに寄り添うようにして。死んでしまったが彼女に悔いはなかった。最後まで諦めなかったのだから。




終わり

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