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魔素とはただのエネルギーらしい  作者: くじらさめ
第一章 異世界へ
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9.魔法を使うために

なにか解決方法はないものか。


キュールは笑ったまま何も動きがない。そんなに笑うことか?薄情な奴め。


唯一の頼れる人がいなくなった今、自分でやるしかない。なにか糸口はないか?


情報を整理しよう。魔法とは”願いの爆発”のはず。体内の魔素を願いの力で魔法に昇華させる。これが魔法理論だったはずだ。


んー、他に情報は...


『まず、魔法とは”願いの爆発”というものは間違い。魔素というただの粒子をエネルギーに変換して現象を起こし、それをうまく表現し、理解できない人間が”願いの爆発”と名付けているに過ぎない』


あったわ。あの自称運命の女神のくれた唯一の情報が。この言葉を紐解いていこう。


とりあえず自称運命の女神(長いからクソ女神と呼ぼう)の言葉が真実だと仮定する。とするとキュールの説明してくれた魔法理論そのものが崩れてしまうな。キュールの言う魔法理論がどこまで真実でどこからが空想なのか、見極めなくては。


クソ女神によると、”魔素”はただのエネルギーに変換できる粒子だ。その変換したエネルギーを自身の思い描く事象へと魔法として昇華させているのだろう。エネルギーの変換効率だかは今は考えない。紙とペンがほしくなる。


そしてキュールは魔素は体内にあるものを使うと言っていた。実際に僕の体内にある(なかったらしいが)魔素を測ってくれたのだし、これは真実であろう。僕にはこれがない。つまり、魔法の材料たるエネルギーが枯渇しているわけだ。


ならばどうするか。不足しているならとってくればいいじゃない。


他に魔素が存在する場所。えっと、大気中?にあるんだっけ?キュールがあまり重要じゃないって言ってたから忘れるところだった。これをエネルギー源としよう。


できた。結論。


僕は体内に魔素がない。よって大気中の魔素を原料に魔法を生成する。


これでおーけーのはず。


しかしまだ問題は残ってる。それは”願い”だ。クソ女神は”願いの爆発”を理解できない人間が勝手に名付けたただの呼称だと言っていたが、実際は何が影響しているのか、僕にはわからない。事実、”願いの爆発”というイメージで魔法が成功しているみたいだし、わかるまではこれを用いるとしよう。


ここで僕はひらめいた。魔素をエネルギーとして変換し、それを魔法としているんだろ?結果たる魔法の部分って、原料のエネルギーと釣り合えば何でもいいのでは?例えばエネルギーを物質に変換するとか。


エネルギーを物質に変換か。とんでもないエネルギーが必要だな。アインシュタインが言ってた。それならばキュールが生成魔法は無理と、できるが規模が小さくなるという意味で捉えれば説明がつく。


これ以上考えてもあまり進展はなさそうだ。いざ、実践!

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